周囲のブースを抑えて異彩を放っていたヤマハのブース
皆さんこんにちは、高梨はづきです!
ヤマハ日高社長も絶賛!? TWベースの3輪「TMW」製作の意図は? 開発者に直撃インタビュー
東京モーターショーから名前が変わって一新された、ジャパンモビリティショー2023…ついに終了してしまったね。4年ぶりの開催となった今開催は、日本のモビリティ産業を支えるたくさんのメーカーが出展したことで、土日はもちろん、平日も大盛況だったみたい。
前回のコラム記事では、日本4大バイクメーカーの一角であるスズキブースにお邪魔したんだけど、バイク好きのみんなは見てくれたかな? 今回のコラムでは、さらにもう一角を担うヤマハブースに潜入したので、その様子をお届けしていくね!
ヤマハブースが開かれていた場所は、東京ビッグサイトのメインとなる東館。市場規模の違う4輪メーカーなどに囲まれながらも、我らがヤマハの存在感は凄まじかった!
なんと、バイクのヤマハと、音楽のヤマハが共同出展していたの。名前は同じでもまったく別の会社な2社なんだけど、タッグを組んで出展していて、モビリティと美しい音楽の融合という演出で、ステージショーもとにかく華やか。周囲のブースを抑えて異彩を放っていたのが印象的だった。
そんなヤマハブースで、まず最初に目が入ったのが、ステージに鎮座するように存在感を放っていた、一見プレデターのような見た目のバイク。名前を『MOTOROiD2』と言うらしい。
MOTOROiD2は、人機官能(じんきかんのう)に基づくMOTOROiDシリーズの新しいモデルなんだって。人機官能っていうのは、ヤマハの開発思想として貫かれているスタイルのことで、人と機械を高い次元で一体化させることにより、人の悦びや興奮を作り出す技術のことみたい。
その思想をもとに「この先の未来における人機官能マシンとはどういうものなのか?」から開発をスタートして、今年のモビリティショーで2台目のお披露目が叶ったわけだね。わたし、人機官能という言葉は初めて聞いたから、ヤマハ通としてひとつ賢くなった気がする!
MOTOROiD2には、人の顔や動きを認識するAI機能が搭載されていて、AMCES(アムセス)といわれる自律バランス制御機能が搭載されているから、MOTOROiD2が自主的に感情を持ったように動いてくれるんだとか。
機械が人工知能を持ち、人間と分かりあえるようになったら…なんてハナシは世の中で散々こすられてきた設定だけど、スターウォーズのR2-D2やBB-8といった機械や、ディズニー映画のカーズやプレーンズのような乗り物に意思が宿るといった(これはちょっと違うか…笑)、人間の想像から飛び出してきたような未来がすぐそこまで迫っているんだなぁと実感して、ワクワクが止まらない…。
そして、次に注目したのは『TMW』という車両。これはトリシティー300とTW200をベースとして作られた三輪駆動モビリティなんだって。
ベースになっているTW200といえば、木村拓哉さん(以下キムタク)がドラマで乗りこなして一世を風靡したバイクだけど、ヤマハの企画部の方が普段乗っている「TWを三輪にしたい!」という夢を叶えた車両なんだって。そこで、TWのフロントを切り落としてトリシティーのフロントをくっ付けたのが、今回紹介するモビリティだよ。
ちなみに溶接も全てYAMAHAの企画部の人たち自ら施したという、完全DIY仕様車体が参考車両としてお披露目されてたよ。シート高は、同社から出しているセローと同じくらいか、少し高めな設定らしく、乗る人を選ばない設計だよね。今までありそうでなかった見た目に、どこか惹かれているわたし。フェンダーのブリキ感が可愛いな。アップダウンの激しい道でも乗りこなせてしまうブロックタイヤ仕様の三輪駆動はかなり魅力的だよね!
それに、なんかいいよね。こういうストーリーのある車両って。
溶接はDIYでも、機構はさすがヤマハの技術の結晶が詰まっていたよ。たとえば、フロントに積んであるボックスは、パラレルアームが水平に保ってくれるように造っていてガタガタ道でも上下振れることなく走行が可能なんだって。展示車両の横にはモニターがあって、そこには左右に振られる連続のきついカーブでも、フロントのBOXだけは斜めになることのない走行映像が上映されていたよ。
それから、キャンプなどで砂利道やふかふかの土路面なんかに入り込んだ際でも、サイドスタンドが立てられないような場面に対応できるよう、自立して駐車できる仕様になっていて、こういう細かい気遣いが嬉しいよね。
足回りには、前輪にインホイールモーターを採用していて、それが左右独立式になっていると教えてくれたよ。インホイールモーターは、EV(電動車)の革命的な駆動系レイアウト方式として、最近注目されている技術のひとつ。
駆動輪のすぐ近くにモーターを配置して直接車輪を駆動させる技術のことで、モーターが近くなる分、加速する時やコーナーを曲がる時にライダーが思い描いた通りのライディングを実現できるようになるんだよ。ここにもヤマハの最新システム見っけ!
ブース横では、めちゃくちゃ軽快に乗りこなしているPV映像が流れていたので、実際の乗り心地を聞いてみたところ、「いろんな人に乗ってもらったけど重さを感じたと言う人は誰もおらず、楽しく乗れたと言ってくれました」と話してくれたよ。特筆すると、ぬかるんだ土や、濡れた葉っぱの上などを走行する時のハンドルさばきが、めちゃくちゃ快適だそう。
路面状況によって色んな乗り方を試せるみたいなので、このコンセプトモデルがいつか発売させられる仕様まで仕上がったら、1台何役にもなるような快適でコストパフォーマンスに優れたバイクになるんだろうな~…と想像できるね。
それに、昨今のEVモビリティの発展の中で、TW200という20年前に終売となったモデルをベースとする車両を展示するなんて、我らがヤマハはなかなか粋なことするなぁとちょっと嬉しくなりました。ブースの方がワクワクしながら話してくれた姿が忘れられない!笑
開発秘話を教えてくださり、ありがとうございました!
最後に、もう1モデルを紹介。YAMAHA ブースの受付横でちょこんと座って来場者を向かい入れていた、モビリティショー限定仕様の『チャーリー』をお届けするよ!
初代は、歌生成AIとして開発されて会話をしてくれるAIモデルだったんだけど、モビリティショー限定Verのチャーリーは、OpenAI社ChatGPTを活用し、今回タッグを組んだヤマハ2社のことを教えてくれるAIロボットとして誕生したんだって。モビリティショーのヤマハブースに寄った人で、チャーリーに気が付けた人いるかな? とってもキュートで可愛かったよ!
「チャーリー」と話しかけてみると、返事をしてくれて、そのまま次のお願いをしてみることに。
わたしがお願いしたのは「一発ギャグをやってみて」さぁ…どんな反応が来るのか…。
モビリティショーでそんなお願いするのはわたしくらいだろうから、身構えたチャーリーの考える時間は少し長かったけど、チャーリー君から返ってきたギャグは…「みかんとアルミ缶が仲良くしていたら、ぼくがやってきて「缶詰め!」って言ったよ。」
…ふーん、なるほどね。みかんとアルミ缶が合体すると缶詰めになるもんね(⁉︎)。
「アルミ缶の上にあるみかん」とかではないところが頑張って捻り出してくれた感もあって愛おしいギャグだったね! もっと話してみたかったけど、時間がなかったのでチャーリーギャグを聞いただけで会話終了。みんなもチャーリー君に会う機会がどこかで会ったら話しかけてみてね!
ということで本日はここまで。 またお会いしましょう~♪
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