現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > 「スーパー」「ワンダー」……今度は「爽快」! 振り向けば超長寿「累計販売2700万台」超の11代シビックを振り返る

ここから本文です

「スーパー」「ワンダー」……今度は「爽快」! 振り向けば超長寿「累計販売2700万台」超の11代シビックを振り返る

掲載 更新 7
「スーパー」「ワンダー」……今度は「爽快」! 振り向けば超長寿「累計販売2700万台」超の11代シビックを振り返る

 いまなお若い世代の視線を集める「ビッグネーム」

 昭和の自動車ファンにとって忘れられない国産車の1台、そして比較的若い世代には、タイプRという響きにそそられるクルマが、ホンダ・シビックではないだろうか。

かつてのホンダは凄かった! 踏めば脳天まで痺れる「エンジンのホンダ」を感じさせる名車5選

 今秋には、待望の11代目がデビューするシビックは、日本のモータリゼーション発展期の1972年にデビュー。フォルクスワーゲンのビートルがそうであったように、日本でクルマを普及させるための、CIVIC(市民の)のためにクルマだったのである。また、11代、2022年には50年もの歴史を飾る、ホンダにとって同一車名でもっとも長く生産され続けている、「THIS IS HONDA」というべき偉大なる基幹モデル、世界戦略車がシビックでもあるのだ。

 1972年から1979年まで製造された初代シビックは、あのミニを思わせる2ドアのファストバックスタイルだった。時はオイルショック。その中で、CVCCという低公害エンジンを搭載したシビックは、世界的大ヒットモデルとして大きな評価を得て、また、当時、苦境にあったホンダを一気に立ち直らせた1台でもあったのだ。

 シビックの2代目からは、通称名を持つことになり、それがクルマ好きの間での呼び名となり、親しみを増していくことになる。1979年登場の、ワンメイクレースも行われた2代目は「スーパーシビック」、1983年デビューの、5ドアハッチバックのシャトルも用意された3代目は「ワンダーシビック」。

 ホンダのMM思想(マンマキシマム)が始まったのもこの頃からで、1983-1984年、第4回日本カー・オブ・ザ・イヤー受賞車でもあった。

 1987年に登場した4代目は「グランドシビック」と名付けられ、3/4/5ドアを用意。5ドアのシャトルは後席格納で拡大ラゲッジフロアが出現。今なら車中泊対応車として人気が出たかもしれない。ちなみに4ドアセダンは英国ローバーとの共同開発で、上級グレードとして、小さな高級セダンと呼べたコンチェルトが誕生している。

 1991年デビューの、2度目の日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞した、ハッチバックモデルのバックドアの開き方に特徴があった5代目は「スポーツシビック」と呼ばれ、1992年にはシビック20周年記念モデルのSiを追加。ホンダ・オブ・アメリカ製の逆輸入によるシビッククーペもラインアップされ、人気を呼んだ。

 6代目は1995年にデビュー。通称「ミラクルシビック」と呼ばれ、まさにミラクルに、3度目の日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞した栄えある1台だ。1997年には、クルマ好きの心をわしづかみにしたスポーツグレードのタイプRが追加されている。ワゴンタイプのエアロデッキがあるのもこの世代である。

 2000年登場の7代目は「スマートシビック」と呼ばれた。この頃には、ミニバン的なパッケージングが採用され、室内空間の広さも自慢だった。ラインアップはシビックとセダンタイプのフェリオ。イギリスからタイプRも逆輸入されている。そしてまたまた日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞。それは同一車種歴代最高回数の受賞でもあった(当時)。

 2005年デビューの8代目の日本仕様は4ドアセダンのみとなった。その理由は明白。2001年に華々しく登場した、センタータンクレイアウトを持つコンパクトハッチバックモデルのフィットがすでに存在し、3ドアハッチバックのシビックとキャラが被るからである。シビックの全幅が1700mmを超え、3ナンバーモデルになったのも8代目からである。

 ついに9代目は日本で発売されず!

 2011年に、当初の予定から遅れてデビューした9代目は北米で先行発売。その人気は絶大で、北米の小型車市場の販売台数でNO.1になっている。が、残念なことに、フィットの存在、そして2013年にフィットにセダン版が追加されることが分かっていたため、海外向けにはあるハッチバック、セダン版ともに日本仕様はなく、海外専用車となってしまったのだ。

 そして2017年の初頭、なんと東京オートサロンの会場で、10代目のハッチバック、セダン、タイプR(イギリス工場製)の日本仕様がお披露目されることになる(発売は9月)。つまり、シビックの日本回帰(祝)である。グローバルプラットフォームを用いた(非センタータンクレイアウト)ハッチバックモデルの3サイズは全長4520×全幅1800×全高1435mm、ホイールベース2700mmで、堂々たる3ナンバーサイズとなった。1800mmの全幅よりワイドに見えるのは、ボンネットのデザイン、全高の低さによるものと言っていい。キャッチフレーズは「Go, Vantage Point.」だった。

 すごいのは、英国生産限定750台のタイプRの人気ぶりで、ニュルブルクリンク7分43秒80のFF最速記録を樹立した、320馬力!! の”FFのスーパーカー”と呼んでいいシビックなのだから。ちなみに価格は、「市民の」という車名にして、よ、よんひゃくごじゅうまんえん(450万円)だった……。

 そしていよいよ、6月24日に世界初公開、8月正式発表、秋発売の11代目の登場を待つことになる。例によって存在するグランドコンセプトは「爽快シビック」。爽快が漢字なのに違和感ありだが、たぶん、気持ち良く、爽快に走ってくれる「爽快シビック」に違いない。

 スタイリッシュさを増した現代の、最新のシビックがどう進化しているのか。パッケージングやe:HEVを採用した走り、動力性能、ダイナミクス、ホンダセンシング、コネクテッド機能などに11回目(日本では10回目)の驚き、感動はあるのだろうか。2022年発売予定のタイプRを含めた3ナンバー必至のハッチバックのボディサイズも気になるところである。

 このところ、海外市場での活躍、人気が目立つシビックだが、ホンダの車種整理(オデッセイ、レジェンド……)真っただ中の今、新型が日本でどう受け入れられるかも興味津々だ。とはいえ、こうして、シビックの歴史を長々と語れるところ、そしてホンダの基幹車種である(はずの)シビックの約50年、11代に及ぶ長い歴史、世界約170か国、2700万台以上を販売してきた超ロングセラーぶりもまた、シビックが誇る偉大さではないだろうか。11代目の日本デビューはもうすぐだ。

こんな記事も読まれています

レクサスLBXが生まれる工場【池田直渡の5分でわかるクルマ経済】
レクサスLBXが生まれる工場【池田直渡の5分でわかるクルマ経済】
グーネット
渥美心がボルドールから遂げたル・マンでの成長、新クルーチーフの存在に「速く走らせる方法が理解できてきた」/EWC
渥美心がボルドールから遂げたル・マンでの成長、新クルーチーフの存在に「速く走らせる方法が理解できてきた」/EWC
AUTOSPORT web
ハジャーが総合最速。マルティ2番手でカンポス1-2。宮田莉朋は2日目午後にトップタイム|FIA F2バルセロナテスト
ハジャーが総合最速。マルティ2番手でカンポス1-2。宮田莉朋は2日目午後にトップタイム|FIA F2バルセロナテスト
motorsport.com 日本版
【ゴールデンウィーク渋滞予測2024】全国の道路別・渋滞予測まとめ!
【ゴールデンウィーク渋滞予測2024】全国の道路別・渋滞予測まとめ!
くるくら
<新連載>[低予算サウンドアップ術]“超基本機能”を駆使して「低音増強」を図る!
<新連載>[低予算サウンドアップ術]“超基本機能”を駆使して「低音増強」を図る!
レスポンス
GW期間中に多いクルマのトラブルは何? JAFが2023年に救援した出動理由TOP10を紹介!
GW期間中に多いクルマのトラブルは何? JAFが2023年に救援した出動理由TOP10を紹介!
くるくら
レッドブル離脱のニューウェイはどこへ行く……アロンソとホンダが待つアストンマーティン? それともハミルトン加入のフェラーリ?
レッドブル離脱のニューウェイはどこへ行く……アロンソとホンダが待つアストンマーティン? それともハミルトン加入のフェラーリ?
motorsport.com 日本版
「背の低いマツダ」ついに出た! 新「マツダ6」じゃないよ「EZ-6」中国で発表 “電動専用車”に
「背の低いマツダ」ついに出た! 新「マツダ6」じゃないよ「EZ-6」中国で発表 “電動専用車”に
乗りものニュース
マツダが新型「ロータリースポーツ」登場へ!? 美しすぎる「和製スポーツカー」のスペックは?価格は? 期待高まる「アイコニックSP」どうなるのか
マツダが新型「ロータリースポーツ」登場へ!? 美しすぎる「和製スポーツカー」のスペックは?価格は? 期待高まる「アイコニックSP」どうなるのか
くるまのニュース
SHOEI「GT-Air 3 SCENARIO」 “REALM”に続くグラフィックモデル登場
SHOEI「GT-Air 3 SCENARIO」 “REALM”に続くグラフィックモデル登場
バイクのニュース
フィアット500/500C、新グレード「ドルチェヴィータ」追加、ブルーカラーの限定車も発売
フィアット500/500C、新グレード「ドルチェヴィータ」追加、ブルーカラーの限定車も発売
レスポンス
ミツビシが新SUV時代を迎えるSCBに電撃復帰。ランサー以来の『エクリプスクロス』でトヨタ、シボレーに挑む
ミツビシが新SUV時代を迎えるSCBに電撃復帰。ランサー以来の『エクリプスクロス』でトヨタ、シボレーに挑む
AUTOSPORT web
ベントレーが家具の新コレクション発表「ミラノデザインウィーク2024」に出展して存在感をアピール
ベントレーが家具の新コレクション発表「ミラノデザインウィーク2024」に出展して存在感をアピール
Auto Messe Web
新ブランド「N」のバッジは半端じゃない! ヒョンデが持ち込んだ「IONIQ5 N」はサーキットも全開で走れる異次元のEVだった【動画】
新ブランド「N」のバッジは半端じゃない! ヒョンデが持ち込んだ「IONIQ5 N」はサーキットも全開で走れる異次元のEVだった【動画】
WEB CARTOP
【特集:最新SUV「絶対試乗!」主義(2)】「SV」を冠するレンジローバースポーツには、たぶん敵わない
【特集:最新SUV「絶対試乗!」主義(2)】「SV」を冠するレンジローバースポーツには、たぶん敵わない
Webモーターマガジン
三菱自、ルノー・キャプチャーベースの欧州向けSUV「ASX」を大幅改良
三菱自、ルノー・キャプチャーベースの欧州向けSUV「ASX」を大幅改良
日刊自動車新聞
MotoGPスペインFP1|母国戦のマルケス兄弟がワンツー体制でスタート! 弟アレックスが好調トップタイム
MotoGPスペインFP1|母国戦のマルケス兄弟がワンツー体制でスタート! 弟アレックスが好調トップタイム
motorsport.com 日本版
いすゞとUDトラックスが「ジャパントラックショー2024」に共同ブースを出展! いすゞグループの商品やソリューションを展示
いすゞとUDトラックスが「ジャパントラックショー2024」に共同ブースを出展! いすゞグループの商品やソリューションを展示
くるまのニュース

みんなのコメント

7件
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

324.1398.1万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

15.0450.0万円

中古車を検索
シビック (ハッチバック)の車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

324.1398.1万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

15.0450.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村