ラッセル、フェルスタッペンの”怒り”は意に介さず「良いバトルだったと言われるかと思ったよ」

　メルセデスのジョージ・ラッセルは、F1アゼルバイジャンGPのスプリントで接触したマックス・フェルスタッペン（レッドブル）が激怒していることに驚いたと明かし、バトルの「リスクを学んだ」ことを期待している。

　ラッセルは4番グリッドからスプリントレースをスタートすると、良い蹴り出しを見せ、3番手のフェルスタッペンに襲いかかった。しかしターン2でタイヤをロックさせ、フェルスタッペンと接触してしまった。

　これにより、フェルスタッペンはマシンの左サイドポンツーンに穴が空いてしまい、ウォールにぶつかってリタイアするのを避けるため、ターン3で身を引いた。

　結局その後、ラッセルをあっさり抜き返し3位となったフェルスタッペンだが、1周目の攻防に激怒しており、レース後にパルクフェルメでラッセルを捕まえると、汚い言葉でラッセルを罵った。

　ラッセルはフェルスタッペンがパルクフェルメで近づいてきた際、「良いバトルだった」と称賛するのかと思ったという。

「彼が最初にやってきたとき、『いいバトルだったね』って言うのかと思ったんだ。彼の怒りっぷりには驚いた」

「僕からみれば、彼はすでにポジションを失っていた。ゴーカートをやっていた8歳の頃から、コーナーのエイペックスでイン側にいれば、そこは自分のコーナーなんだ」

「もし、ドライバーがアウト側で抵抗しようとすれば、大きなリスクを背負うことになる。ストリートサーキットの1周目に、彼がポジションをキープしようとしたのは本当にショックだった」

「でも僕も戦うためにここにいるし勝つためにここにいる。だから、レッドブルのマックス・フェルスタッペンだからといって、手を振って通すわけじゃない」

　また、ラッセルは『Sky Sports F1』に対し、もし立場が逆で序盤の一連のコーナーで自分がアウト側にいたなら、フェルスタッペンにポジションを譲るために後退していただろうとも語った。

「僕側から見れば、すべての動きが正しかった」

「もし役割が逆だったら、彼もまったく同じことをしていただろう。レースにはつきものだ。僕たちは攻めるよ。これがF1だ」

「ストリート・サーキットの1周目で、アウト側に回り込もうとはしなかっただろう。イン側のドライバーはイン側のラインを持っていて、そのコーナーはすでに失っているんだ」

「ドライバーとしていつも言っているのは、アウト側でオーバーテイクしようとするならば、そのリスクはわかっているはずだということだ。今日、彼がそのリスクを学んだことを願うよ」

「彼はたくさんFワードを言ったよ」

「彼は僕よりずっと多くのものを失っているんだ。彼は1周待てば、あのスピードで僕を追い抜いていただろう」

「僕は（ターン1の）エイペックスでは彼の前にいた。かなりクリーンでスムーズだった。コーナー3つもバトルが続くのはとても面白いね」