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右も左もロードスターだらけ! 揃いも揃ったり1000台以上が集まる巨大ミーティングに潜入した

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右も左もロードスターだらけ! 揃いも揃ったり1000台以上が集まる巨大ミーティングに潜入した

 この記事をまとめると

■30回目を迎えたロードスター軽井沢ミーティングをリポート

【試乗】ロードスターに最軽量「990kg」の減量アスリートが誕生! 新兵器「KPC」採用で楽しさが「渋滞」してる

■参加台数は1100台以上、参加者は2000人以上となっており世界最大級の規模だ

■現行型ロードスターの参加台数が全体の50%を占めた

 日本中からロードスターに魅せられたファンが大集合!

 皆さんは「世界で1番売れているオープンカー」というのをご存じだろうか。

「BMWのZ3?」「ポルシェのボクスター?」

 とんでもない。我ら日本が誇るマツダのロードスターでございます。

 ファンやクルマ好きの一部が適当なことを言っているわけではなく、ギネス世界記録してちゃんと認定されているのです。適当なホラ話じゃございません。

 ロードスターは、リトラクタブルライトが特徴的な初代のNA型「ユーノス・ロードスター」から始まり、現行型のND型まで4世代に渡って作られており、初代は国産スポーツカーが続々と登場した伝説的イヤーである1989年に誕生しています。

 ちなみに4世代に渡る総生産台数は全世界で120万台を突破(2021年3月)。ここまで趣味性が高いクルマと考えれば驚異の販売台数でございます。今でも月に1000台前後売れているとか。まさに世界の自動車界を代表するオープンカーというわけです。ちなみに北米では「MX-5 ミアータ」という名で販売されているのもマニアであればご存じでしょう。

 初代ロードスターは今まで「2シーターオープンスポーツ」という趣味の塊のような存在で高価格が当たり前だったジャンルに、低価格かつ日本車ならではの品質の高さ、軽量で元気にまわるエンジンというパッケージングが成功の秘密でもありますね。圧倒的な速さはありませんが、「高回転NAエンジン+軽量ボディ+オープントップ」の組み合わせが楽しくないわけがありません。クルマに必要なのは速さではなく「軽快さ」です(※筆者の自論)。

 国内外で数々の賞を受賞しているのもロードスターの特徴。世界中にはさまざまなクルマがあるわけですが、こんなに愛されている日本車はロードスターくらいではないでしょうか。日本人として鼻が高いわけでございます。

 先に挙げたポルシェのボクスターやBMW Z3なんてのはロードスターを参考にしたという逸話まで残っているほど。世界の自動車メーカーを動かした1台と言っても過言ではないでしょう(とはいえユーノス・ロードスターも元はロータス・エランを参考にしたと言われているクルマですが……)。

 と、まぁ逸話だらけな超凄いクルマなわけですよ、このロードスターというクルマは。ここまではよく話されるロードスターうんちくでは鉄板の話なので、さらに詳しい話はオーナー様やマニアな皆様にお任せいたします。

 そんな伝説的名車「ロードスター」が長野県のリゾート地「軽井沢」に集結するイベントがございます。それが、今回紹介する5月29日に開催された「ロードスター軽井沢ミーティング」です。今回で節目となる30回目の開催となり、単一車種のイベントとしてはかな~り長い歴史を誇ります。

「ロードスターだけ」という車種に絞ったイベントで見ると世界最大規模なんだとか。今回はそんな濃すぎるイベントの様子を前編と後編に分けて、CARトップ本誌からWEB CARTOPに異動してきて1年を迎える若手編集部員である井上がお届け。ちなみにここまで語っておきながら愛車はロードスターではございませんので悪しからず……。

 なお、当日は「ロードスターの屋根を開けろ!」と言わんばかりの超快晴な空模様でした。では、早速会場を見ていきましょう。

 まず会場ですが、軽井沢を代表する施設である「軽井沢・プリンスショッピングプラザ」の横にある「軽井沢プリンス」の駐車場を3面ほど貸し切って行われます。なので、到着すると目眩がするほどのロードスターの群れが目に飛び込んできます。一生分のロードスターが見れます。

 それもそのはず。今回の参加台数は1172台。郊外のショッピングモールにある駐車場をすべてロードスターが埋め尽くしているようなもんです。まさに圧巻の光景でございます。ちなみに参加者数はほぼ倍の2182名。ロードスターはどう足掻いてもふたり以上乗れないので、夫婦や友人同士などで参加している人が多い様子。和気藹々とした雰囲気が会場全体を包んでいます。

 今回は昨今のコロナウイルスの関係から、事前にチケットを持っていないと入れないシステムなので、これでも参加者数は少ないとのこと。

 いつもなら「なんのイベントだろう?」といった様子でお隣の施設で買い物を楽しむ方も見学に来るそう。こういった感じで覗きにきて、ロードスターの虜になる人や、「将来ロードスターに乗りたい!」となる子どももきっと出てくるのでしょうから、未来のクルマ好きキッズたちのためにも早くこのウイルス騒ぎが落ち着いてほしいですね。自動車業界を盛り上げるには必要な要素です。

 会場内では、初代モデルであるNAロードスターをはじめ、最新のNDロードスターまでが勢揃い。貴重な限定車であるM2「1028」やロードスタークーペ、オレンジ色が美しい30周年記念モデルなどなど、もはやロードスター博物館状態。

 サーキットアタック仕様にカスタムしたモデルや流行りのスタンス仕様やらトラックスタンス仕様などなど参加者の愛車1172台すべてが個性的。

 フルオリジナル状態を保ち、ワンオーナーという走る美術品のようなクルマもちらほら。見てるだけでも飽きない空間となっています。

 また、会場を囲うように配置されたテントは、ロードスター関係のグッズやパーツを扱う全国でも有名なショップたち。オリジナル車高調やエアロ、ケミカル類や中古パーツ、デモカーの展示などなどファン陶酔のエリアでございますよ。

 テント内のスタッフがカスタムやメンテナンスの相談にものってくれるので、それなりの年式が経過しているロードスターユーザーにとっては、ここで長年付き合える主治医が見つかるかもしれませんね。ネオクラ勢にとっては、なんでもDIYできる人でないのであれば主治医の存在は絶対必要でございます。

 ちなみに中古パーツ漁りが大好きなわたくし井上は、取材をしつつも自分の愛車に使えるパーツを遠目に物色。いくつか良さげな物を見つけましたが、今回はグッと我慢。シートやらステアリング、ホイールなんかはロードスターでなくても使えますからね。会場では中古ステアリングが人気だったようで持ってる人をあちこちで見かけました。新品は意外と高いですからね。抵抗がない人であれば美品の中古もアリでしょう。

 ただ、ウイングやホイールやシートみたいな大物を買った人は2シーターのロードスターでどうやって運ぶんだろ……なんていらん心配をしてたのは内緒です。きっと後から送ってくれるのでしょう。

 行列を作っていたテントではトートバックやTシャツといったアパレル関連のグッズを取り扱ったお店です。

 この軽井沢ミーティングでしか買えないグッズなどを取り扱っているのでお土産にもぴったり。

 ロードスターを骨の髄まで楽しめる他にないイベント

 会場内では「オフ会的イベントあるある」な、愛車の前に椅子などを置いてくつろぐ参加者や愛車を囲んで談笑するグループが多く見受けられました。また、「個性的だなぁ」と個人的に思ったのがフリーマーケット的な出し物たち。

 自分のスペース内であれば不要になったパーツや自作のパーツやグッズなどを自由に売ることができるのもこのイベントの特徴です。

 なので、ミニカーを売っている人やパーツを売っている人などなど、さまざまな出し物をしているユーザーがあちらこちらに出没。毎年出している人もいるそうで、出し物を楽しみにしている個人的ファンも多いとか。最近はSNSで宣伝ができるのでそれを見て集まる人も多いみたいですよ。

 中古アイテムの物色が大好きな私からすれば夢のような空間ですがこちらも今回は我慢。

 開会式やステージイベントでは、マツダからロードスターの開発に関わった関係者なども実際に訪れ(本社のある広島から自走した社員も!)、ファンとの親睦も深めていました。そんなステージイベントでは、関係者から注目の発言があったので一部お伝えしましょう。

「現行モデルのND型が最後の純ガソリンモデルとなることはほぼ間違いないでしょう。なので、ND型にはファイナルエディションなるものを設定する予定です。なお、限定車特有の受注即完売といった現象を無くすために1年ほど前から告知をし、より多くの人の手に渡るように調整したいと考えてます。次期型の開発やらファイナルエディションはあくまで構想なのでまだ何もプロジェクトは動いてません。現行型の発展モデルはいくつか考えているほか、大好評なKPCは後付けできるような仕組みにもしていきたいですね」 とのこと。

 サラッと衝撃的な話がチラホラ出てきたが、やはり業界でも噂されてる通り現行モデルが純ガソリン最後のロードスターになりそうです。明日明後日になくなるわけではないですが、心の準備だけはしておきたい。そう思える話でした。

 きっと会場内で話を聞いていたユーザーたちからすれば「おのれカーボンニュートラルめ……」と思った人も多いでしょうね。はい、私もです。

 会場のテント内にはマツダがレストアプランにて手掛けた極上のNAロードスターや話題の990Sや「星乃道神社(!?)の御神体」なる車両デザインの時に使用するという「造形のマスターピースモデル」が展示されていたほか、復刻パーツの紹介などもありそちらも賑わっていました。もうどこもかしこもロードスター一色でございますね。天晴れです。

 そのほかにも、子どもが楽しめるNAロードスターがモチーフな可愛いペダルカーを使った「人力スプリントレース」なんてのも行われていました。ここから「ミスタール・マン」こと未来の寺田陽次郎氏が現れるかも!?

 と、いったような濃すぎるイベントが毎年軽井沢で行われているわけです。クルマ好きであればロードスターを持っていなくとも見ていて楽しいイベントです。ちなみに私は会場を取材でウロウロしていた結果、「NCロードスターが欲しいかもしれない」となって中古車をチラッとチェックしたのはここだけの話。

 では最後に、4世代に渡るロードスターで「どのモデルが最多なのか?」という疑問を解決してリポートを終わりにしましょう。

 参加車種の内訳は以下の通り。

 参加台数:1172台

 NA型:26% NB型:13% NC型:11% ND型:42% RF型:8%

 現行モデルであるND型とRF型でピッタリ半分の50%を占めた結果となりました。参加者の平均年齢は49.8歳とのこと。子どもが手離れして、「思い出のロードスターに戻ってきた」「手頃なスポーツカーに乗りたい」といった人が現行型に集中しているのが要因なんだとか。

 ちなみに20代~30代の参加者も多い様子。主催者によると27回連続参加の猛者も数名いるそうです。

 誰ですか、「若者のクルマ離れ」とか言ってるのは。そんな声も聞こえてきそうなくらい若者も多いのが印象的。

 これが、軽井沢をロードスター一色で染める魅惑のイベント「ロードスター軽井沢ミーティング」の全容でございます。まだまだ紹介したいことはあるのですが、それを書いているとこの記事が10ページほどになってしまうのでこのくらいで……。

 後編は、”にわかクルマオタク”である井上が気になった会場内のロードスターと、濃すぎるオーナー3名に直撃したインタビューを紹介させて頂きますので公開まで少々お待ちを。

 ロードスター一色な会場内のその他の写真は画像ギャラリーページより確認してください!

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