マクラーレンF1、今後3戦で大幅アップデートを投入へ。マシンの空力パーツがほぼすべて変わる？

　マクラーレンは今シーズンここまで17ポイントのみの獲得に留まり、コンストラクターズランキングでは6番手となっている。そんな状況からの脱却を図るため、同チームは今後3レースの間にマシンに搭載される空力パーツのほとんどを入れ替える予定だと、チーム代表のアンドレア・ステラは語る。

　マクラーレンは今季マシンMCL60の発表時、開発目標を達成できていないと明かし、現実的な目標を目指さざるを得ないと語っていた。

　そんな中、第4戦アゼルバイジャンGPでは大規模なアップデートを投入。新たなフロアやリヤウイングを投入し、ようやく想定していたスタートラインに立った。

　しかしここまで入賞したのは8戦中わずか3戦のみ。アップデートが投入された後も、パフォーマンスが大きく向上したようには見えない。

　しかしステラ代表は、オーストリアGP、イギリスGP、ハンガリーGPの3戦でアップデートが投入される予定であり、マシンに搭載されている空力パーツのほとんどがガラリと入れ替わるだろうと語る。

　なおアップデートパーツの半分はオーストリアGPで投入、残りはイギリスGPとハンガリーGPに分けて投入される見込みのようだ。

「アップデートのほとんどは、今後数戦で投入される。マシンの大規模なオーバーホールが行なわれる予定になっているんだ。それらは、オーストリア、イギリス、ハンガリーの3戦に分けて投入される予定だ」

　ステラ代表はそう語った。

　なおマクラーレンは、この冬の間にマシンのデザイン部門を大幅に見直し、技術部門の責任者だったジェームス・キーを解任した。今回投入されるアップデートは、シーズン序盤で判明したマシンの”根本的な”問題を修正するためのモノだとステラは説明した。

「シーズンの初めに、マシンを根本的に再設計する必要があることが分かった。そのため、この再設計は実に興味深いモノなんだ」とステラは言う。

「ほぼすべての空力パーツが変更されると思う。そのため、アップデートは数レースにわたって行なわれることになる。かなり分かりやすい変更だと思うよ」

「ボディワークの下にあるパーツの一部も、再設計する必要があった。アップデートを投入できる状態にするまでに時間がかかったのもそのためだ。マシンのほぼ全体が変わると言っていいだろう」

　このアップデートパーツは、まだシミュレータでテストしていないという。しかしながらダウンフォースが向上し、1周あたりコンマ数秒速くなることを期待しているとステラは語った。

「私はこのパッケージに期待している。このアップデートを投入する3つのレースで、コンマ数秒の向上に繋がるはずだ。ラップタイムの観点で顕著に（効果が）あらわれるだろう」