もくじ
ー そこに「らしさ」はあるのだろうか?
ー あえて「ワゴン」で戦う 英断か?
ー タッチパネルに懐疑的 じっくり検証
ー ボルボV90 長期テスト車の詳細
井出有治とメガーヌ3 R.S. レーサーである前にクルマ好き(1)
そこに「らしさ」はあるのだろうか?
あきらかに、わたしはプレミアムブランドのラグジュアリーカーの愛好者ではない。わたしは自分の運転経験をひけらかすのが大好きなドライバーでもない。
わたしはただ単に、今度の新車の組み立て、ステアリングの重さや乗り心地のチューニング、ペダルのレスポンスなど、特に開発した専門家がベストだと考えるものを知りたいだけだ。
まさにこの理由で、ベントレー・ベンテイガはベントレーらしい走りを持っており、それはベントレーの中で一番だと思う。
残念ながら、この新しいボルボV90は、これまでのボルボらしい走りを持ってはいない。しかし幸いなことに、V90はもっと広い意味でメーカーの思い通りのクルマであることは間違いない。
「メーカー」とは、なかでもデザイン担当の上級副社長で2017年のAUTOCARアワードの受賞者であるトマス・インゲンラスのことだ。
ポールスターというボルボのパフォーマンスカー子会社の社長も兼務するようになったインゲンラスは、V90のデザイン・チームのリーダーである。
われわれはAUTOCAR賞を受賞するために居合わせた彼にたまたま会うことができ、この素敵な外観のクルマのどこが好きかについて彼から話を聴くことができた。
あえて「ワゴン」で戦う 英断か?
「現代では、このような色のクルマに挑戦する自動車ブランドは多くありません」と彼は話してくれた。
「ありがたいことに、われわれの顧客はジャーマン・ブランドとまったく同じようなやり方を求めません。茶色は本当に大きく見えると思います。また、表面のディテールをはっきりと素敵に見せます。一方、ブロンド・レザーはキャビンを明るくし、ウォールナットのはめ込みパネルを引き立てます」
わたし自身、この組み合わせは好きだ。V90は現在最も見栄えのいいワゴンかもしれない。際だってエッジの利いたサーフェス、トールハンマーのヘッドライト、L字型のリア・コンビネーション・ランプ、フルサイズのプロポーション。みんな好きだが、何より好きなのは、これがモダンな曲線を多用した「シューティング・ブレーク」や「スポーツ・ツーリスモ」に似ていないことだ。
ボルボのデザイナーは勇敢にもルーフ・ラインを長くまっすぐなものにした。見た瞬間に好き嫌いがはっきりするデザインだということもできる。
あえて言うなら、わたしは好きだ。わたしの歳や性格や信条が何であれ。
一方、皮肉屋の同僚、ニック・カケットは「大きくてけばけばしいホイールは、植木職人のダイヤモンドのイアリングのようだ。サイズの大きさと無骨なボルボらしさのせいで、V90はひどいハエ取り器のように見える。その結果、週末このクルマを見せびらかす相手はゴミ捨て場の職員だけだった」とピシャリと否定しているのも興味深い。
この機能的で実用的、快適で便利なクルマあると、わたしの毎日の生活はどのくらい良くなるだろう。いつもそう考える。
わたしは重たいチャイルド・シートがまだ手離せない二児の父であり、広いセカンドシートが必要だ。
そして、チビどもには560ℓのトランクいっぱいのガラクタがついて回る。また、わたしは家からオフィスまで片道106マイル(170km)の通勤をしており、そのほとんどは混雑した高速道路だ。
そこで、このテスト・カーが標準装備する半自動レーン・キープ機能やアダプティブ・クルーズ・コントロールが大いに役に立つ。
ボルボのドライブ・パイロット・アシスト・システムは、今後数カ月使い続ければ賢くなるだろう。それについては後日はっきり書こうではないか。
タッチパネルに懐疑的 じっくり検証
センサス・コネクトという縦型9インチのタッチ・スクリーンを持つインフォテインメント・システムを使うのも良い機会だ。
わたしはタッチ・スクリーンには懐疑的だ。動くクルマの中で腕を伸ばして操作するのが易しいとは思えない。でも3カ月後には違った感想になるのではと期待している。
I have a two kids, a 106-mile commute & a preference for comfy, functional family cars. Do I now have the perfect long term test car? pic.twitter.com/GuE9zISjj1
— Matt Saunders (@TheDarkStormy1) 2017年6月28日
わたしはまた、この試験が終わった後でも、V90の4気筒ディーゼル・エンジンが£45,000(670万円)という価格に十分見合ったものであると思えることを期待したい。なにせ、幾多のライバルたちは6気筒が選択可能なのだ。
ドライビングの魅力に関しては大丈夫だろう。昨年のグループ・テストと今年早々に行ったロード・テストで、V90よりもっと走りが魅力的なライバルの存在もわかったが、V90を買おうというユーザーがこれを気にするとは思えない。
わたしの見るところ、ボルボはハンドリングよりも目を見張る洗練、コンフォート、高速安定性、そして使いやすさに重きを置くべきだ。わたしがこのクルマに期待するのもこれだ。そしてもし、期待したものが何も得られなければ、これも後日はっきり書くのでよろしく。
最後に、この個体で選んだオプションを紹介しておこう。
ボルボV90 長期テスト車の詳細
新車価格:£45,615(684万円)
テスト車価格:£58,865(883万円)
オプション:
エグセニウム・パック-サンルーフ、360度カメラ、パーク・アシスト・パイロット(£1,750=26万2千円)、インテリセーフ・サラウンド・パック(£600=9万円)、ウィンター・パック-ステアリング・ヒーター、ワッシャー・ノズル・ヒーター、ヘッドライト・クリーナー(£525=7万8千円)、スマートフォン・インテグレーション(£300=4万5千円)、センサス・コネクト・インフォテインメントとB&Wオーディオ(£3,000=45万円)、ボルボ・オンコール(£550=8万2千円)、CDプレーヤー(£100=1万5千円)、クール・グローブボックス付4ゾーン環境制御システム(£550=8万2千円)、ヘッドアップ・ディスプレイ(£1,000=15万円)、ダーク・ウインドウ(£400=6万円)、ハンドフリー・テールゲート付キーレス・ドライブ(£575=8万6千円)、アクティブ・フォーCアダプティブ・サスペンション(£1,500=22万5千円)、20インチ・アルミホイール(£1,700=25万5千円)、メタリック・ペイント(£700=10万5千円)
次回へつづく。
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