ひと手間が仕上がりを左右する
頻度の差はあるにしても、洗車はクルマを維持するのに欠かせない。汚れを落とすことは見た目の問題はもちろんのこと、長期的に見れば塗装の劣化度合いにも関係してくる。最近は新車購入時にコーティングを施工しているから大丈夫と思いがちだが、汚れは被膜の上に乗るので、洗車は必要だ。
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とはいえ、ただ洗車すればいいというものでもないのはまた事実。ザッとシャンプーで洗ってすすぐだけでは、見た目もなんだかボンヤリとしてくる。例えるなら「居候、四角い畳を丸く履き」という川柳のようなもので、やった気がするだけで、結局はあまり意味なし。要は細かいところのケアが重要になってくる。いつも洗車機に入れている方もたまには手洗いをしてみるのはいかがだろうか? 今回は、簡単にできるワンランクアップの洗車ポイントを紹介しよう。
シャンプー前のひと手間
シャンプーがけなどで傷を100パーセント防ぐことは不可能で、どれだけ少なくできるかがポイント。いきなりシャンプーをかけるのではなく、全体に水をかけて汚れやホコリをできるだけ落としてから、シャンプーをかけるようにすること。バケツでシャンプー水を作って、ボディ全体にかけるのもアリ。
シャンプーは細かいところまでかける
実際に見ていても、ボディ全体をザッとシャンプーを付けたスポンジでこすっておしまいというのが多い。なぜ次第に全体のイメージがパリっとしなくなってくるのかというと、パネルの合わせ目などに汚れが溜まって、輪郭がぼやけてくるから。
この点に対するポイントとしては、ドアなど開けられるところはすべて開けて、開口部を洗う。この際、忘れがちなのが給油口で、フタを開けてよく見ると汚れや砂(空力の関係か)が溜まっていることが多いので、ここもしっかりとスポンジを突っ込んで洗ってやる。また、パネルとパネルの間、ライトまわり、ドアミラーの付け根などもスポンジを押し込むように、そしてなぞるようにして洗ってやること。
ディテールアップは仕上がりに影響
輪郭という点では、ボディに付いている付属物まわり、たとえばエンブレムやウォッシャーノズルの汚れ落としは重要だ。まずはスポンジを押し当てるようにして洗うが、細かいために汚れやワックスのカスなどは完全に落とせない。こういったところは、歯ブラシや綿棒を使うのがポイント。細かいが歯ブラシは使い古しで十分で、毛質は柔らかいほうが塗装を傷めなくておすすめ。先に紹介したパネルの隙間なども今一度、歯ブラシをかけてやるのもいいだろう。
タイヤハウスの中なども洗うとパリッとする
クルマも人間と同じで、足元が締まっていると全体の印象もキリッと見える。具体的にはタイヤとホイールで、タイヤはサイドの細かい溝の中に汚れが入り込んでいることが多いので、タワシのようなものでかき出すように洗ってやる。
ホイールはスポークなどの下側が見落としやすいので、意識しておこう。さらにホイールハウスの中も洗うと黒さが増して締まって見えるので忘れないようにしたい。そして、手順で重要なのが、足まわりは最後に洗うということ。一番最初に洗うとタイヤやホイールの汚れで塗装にキズ付けてしまうので避けるようにする。ボディ用と兼用する人はいないと思うが、当然足まわり専用のスポンジを用意するのがベストだ。
シャンプーの色指定は守る
カーシャンプーには、ワックス同様にホワイト系、濃色系など、ボディカラーの指定があるものが多い。これは配合されているコンパウンドの量や有無を指していて、汚れが目立ちやすいホワイトなどの明色系はコンパンドが多かったり、配合されていたりする。つまりホワイト系を濃色系に使うと、キズの原因になってしまうわけで、きれいにしたつもりが薄ぼんやりとなってしまう。
逆は使えるが、汚れ落とし能力は期待できない。最近は全塗装色用というのが増えているが、こちらはシャンプー以外に汚れ落とし成分は入っていないので、ひどい汚れの場合は別途の対策が必要になる。
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これをどう減らすかのほうが大事