アバルトは10月28日、新型高性能EV『600e』を欧州で発表した。アバルト史上最強のパワーを誇るこのモデルは、レーシングカー譲りの最新テクノロジーを搭載し、街中でもサーキットでも楽しめる1台となっている。
600eの心臓部には、フォーミュラEのテストベンチで開発されたアバルト独自の電気モーターが搭載されている。最高出力は207kW(280hp)に達し、既存の電動ホットハッチを大きく上回る性能を実現した。
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車両には3つの走行モードが用意されている。「ツーリズモ」モードは滑らかな加速と効率的な走りを重視し、「スコーピオンストリート」モードではよりスポーティな走りが可能。そして「スコーピオントラック」モードでは、最高出力280hp、最大トルク345Nmを解放し、サーキット走行に最適化された走りを楽しむことができる。
タイヤにはミシュランのパイロットスポーツEVを採用。280hpのパワーに対応する専用設計により、ドライ、ウェットを問わず優れたグリップ性能を発揮する。
ブレーキシステムは、レース用ブレーキの専門メーカーであるアルコンと共同開発した。大型の380mmブレーキディスクと4ピストンキャリパーにより、高い制動力と耐フェード性を実現している。
さらに、JTEKTのトルセン式機械式LSDを採用することで、コーナリング時のトラクションと安定性を向上させている。
インテリアには、レーシングカーさながらのサベルト製バケットシートを採用。特に限定モデルの「スコーピオニッシマ」では、4種類の高密度フォームを使用した専用シートにより、サーキット走行時でも最適なホールド性を確保している。
600eの性能は、既存の電動ホットハッチを凌駕するものとなっている。限定モデルの「スコーピオニッシマ」は0-100km/h加速を5.85秒で、「ツーリズモ」モデルでも約6.24秒で達成。最高速度は200km/hに制限されているが、1回の充電で最大334kmの走行が可能だ。
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