メルセデスのチーム代表であるトト・ウルフは、チームはイタリアGPで駆け引きをするために、ピットストップフェイクをしたりはしていないと主張した。
イタリアGPの決勝は、ポールポジションからスタートしたキミ・ライコネン(フェラーリ)と、その背後にピッタリとつけるルイス・ハミルトン(メルセデス)の一騎打ちの様相となった。
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ピットストップのタイミングが迫る中、20周目にメルセデスのクルーがピットレーンに出るのを見て、アンダーカットを警戒していたフェラーリもすぐに反応。ライコネンはピットに飛び込みソフトタイヤへと交換したが、ハミルトンは続けてピットインすることなく、そのまま8周ほどピットストップを遅らせた。
スカイスポーツF1で解説を務めていた元F1ドライバーのポール・ディ・レスタは、この一件を見て、メルセデスの隣に位置するピットボックスに入ってくるライコネンを妨害すべく、メルセデスのクルーが出てきたと指摘した。
しかしウルフは、ハミルトンが実際にピットインする可能性はあったと語った。
ピットストップ時の動きについて訊いたmotorsport.comに対し、ウルフは「あれはフェイクではなかった」と答えた。
「我々は(フェラーリと)逆のことをする準備をしていた。もしキミがピットに入って来なければ、我々がそうしていただろう。我々がその準備をしていた以上、フェイクではない」
ハミルトン自身も、そのタイミングでピットに入る可能性はあったと認めた。
「レースで起こる可能性がある事態に備えて、何パターンかのシミュレーションをしていた」とハミルトンは話した。
「本当にあの時、僕とチームは何度もコミュニケーションをしていたんだ」
「僕は、もしチームが彼(ライコネン)よりも1周早くピットに呼んでくれたら、彼をアンダーカットできると考えていたが、それは起こらなかった」
結果的にハミルトンはピットでライコネンを逆転できなかったものの、チームメイトであるバルテリ・ボッタスのアシストもあり、残り8周の時点でライコネンをオーバーテイク。ハミルトンは逆転優勝を果たした。
F1の競技規則には、マシンがピットストップを行わない限り、クルーはピットレーンに入ってはならないと規定されている。しかしながらF1レースディレクターのチャーリー・ホワイティングは、できるだけこれに干渉しないというアプローチを採っているようだ。
「私の見解としては、それらもすべてゲームの一部だということだ」とホワイティングは述べた。
「実際にピットストップを行うわけでもないのにピットレーンに留まったり、ドライバーが1周するごとにクルーが出てきたりするのは好きではない」
「彼らが毎周そんなことをしていたら、我々が口を出すことになるだろう」
「今回、彼ら(メルセデス)は実際にピットインすることを考え、それから心変わりをしたのかもしれない。誰かが明白に何か間違ったことをしない限り、私はそれについて何もしないと思う」
一方でホワイティングは、ディ・レスタが言及したように、ライバルチームを妨害しようとしたと疑われた場合は、話が変わってくると認めた。
「もし彼らがそういうことをしたら、我々はそれを調査することになるだろう。彼らが何をしたかったのかを明確にする。ピットインの意思がなく、他のマシンがピットインするのを難しくしようとしたのかを明らかにするだろう」
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