■「昔の名前で出ています」復活したアメリカ車の車名
2021年3月11日、新型「Jeep Wagoneer(ワゴニア)」と新型「Jeep Grand Wagoneer(グランドワゴニア)」が世界初公開された。
カッコよすぎる! ジープ「グラディエーター」日本導入決定! 価格と装備を予想!
2021年後半からアメリカ国内で販売されるワゴニア/グランドワゴニア。この車名は、1991年にグランドワゴニアが生産終了されてから、30年ぶりとなる復活になった。
それだけではない。2020年7月、フォードは1996年に生産を終了していたSUV「ブロンコ」の復活を発表、このモデルはすでに生産が開始されている。また同年10月、GMCから「ハマーEV」も発表され、2021年内の販売を予定している。
このように、相次ぐ昔の名前の復活。そこには、どのような理由があるのだろうか。
* * *
まず、話題の3台はどのようなクルマなのだろうか。そこから説明していこう。
ワゴニアの歴史は古く、初代は1962年に登場した。このモデルはオートマチックトランスミッションが組み合わされた最初の4WD車で、近代的なSUVのパイオニアとして知られている。
また1984年にはロングボディのグランドワゴニアがデビュー。このモデルは本革シートやエアコン、ステレオラジオなどを装備し、現代に続くプレミアムSUVの原点とも呼ばれている。
フォード・ブロンコは、1966年に誕生し、1996年まで生産されていたSUVだ。
初代モデルのライバルは、民生クロカンの祖といえる「ジープ」。その後もブロンコは、2ドア+荷室という質実剛健な本格派として代を重ねていた。そして、24年ぶりの復活となる新型も、その内容は本格派のオフローダー。タフな4WDとして再デビューを果たす。
ハマーは、アメリカ軍の軍用4輪駆動車「ハンヴィー」をルーツに持つ大型SUVだ。
1992年に実際の軍用車の民生版として「H1」の名称で販売が開始され、1999年より「ハマー・H1」と名称を変更。2002年より乗用SUVベースに代替わりし(ハマー・H2)、2006年にハマー・H3が登場し、2010年に生産が終了となる。軍用車をルーツにするだけあって、その強面のルックスが最大の特徴であった。
そんなハマーがEVとなって復活した。発売は2021年後半を予定している。
プレミアムSUV、本格クロカン、強面のEVという、どれも個性の強い3台。コロナ禍で意気消沈するアメリカ自動車業界としては、明るいニュースとなることだろう。
※ ※ ※
そんな3台のように、生産終了となっていた旧型モデルの名称が新型で再び採用される、こうした“昔の名前で出ています”という復活劇は、今回の3台にとどまらず、じつは広く世界中で見られる光景だ。
日本でいえば、ダイハツの軽自動車「タフト」やコンパクトSUVの日産「キックス」、ダイハツ「ロッキー」も、すべて復活した名称だ。
ダイハツ・タフトは、1984年に生産終了。日産・キックスは、2008年から2012年に生産されていた軽自動車。またダイハツ・ロッキーも、2002年に生産終了となっていたSUVだった。
さらにいえば、過去2、3年の話題のクルマにも、そうした復活の名称が数多く存在する。トヨタの「スープラ」、ホンダの「インサイト」もそうである。海外ブランドでいえば、2019年に誕生したランドローバーの新型「ディフェンダー」も、3年の生産終了期間を挟んでの復活となる。
■世界的なSUV人気で各社ラインナップの拡充が急務
そもそも、そうした名称の復活劇が多いのは、いくつかの理由が挙げられる。
最大の理由は「知名度」だろう。誰も聞いたことのなかった新しい名称を広く知らしめるのは、非常に手間もコストも時間もかかるもの。とくに飲料品などは売り上げを伸ばすのには膨大なマーケティング費用がかかり、計算してみると商品の販売価格の9割がそうした費用になるという笑い話さえある。
そうした費用と時間を一気に短縮できるのが、すでにある知名度の高い名称を再利用するという方法だ。とくに旧型の人気が高いほど、その効果が大きい。レクサスのスポーツモデル「LC」の知名度が、トヨタの「スープラ」ほど高くはないというのも、このような歴史があるなしの差ともいえるだろう。
また、車名には商標という問題がある。自動車メーカーというものは、数多くの車名の商標を取得しており、誰もが知っていそうな言葉を新型車に使うのは、意外と簡単ではない。
ルノーの「クリオ」が、日本で「ルーテシア」の名称を使うのは、すでにホンダがクリオという名称を商標登録していたからだ。
そして、もうひとつ注目してほしいのは、ブロンコやグランドワゴニアをはじめ、ディフェンダー、タフト、キックス、ロッキーという、これらの復活劇の名称がすべてSUVというところだ。
これは端的にいえば、時代のトレンドというのが理由だろう。
いま、日本で人気を集めるのはSUVとなる。2020年の新車販売ランキングでは、強豪ライバルを抑えSUVの「ライズ」が「ヤリス」に次いで2位に入っている。
また、日本だけでなく、SUVの注目は欧州や中国でも非常に高まっている。さらにいえば、アメリカは、もともとSUVの人気が非常に高い。ピックアップトラックのフォードF150が、約30年にわたって乗用車も含めて販売台数ナンバーワンになるお国柄だ。
そこに世界的なSUVブームが到来したのだ。自動車メーカーとしては、売れ筋であるSUVのラインナップをさらに拡充したいと考えるのは当然のこと。
そして、過去に同様のコンセプトでディスコン(終売)になったモデルがあれば、誰も知らない新しい名称を使うよりも、名称を復活させることを選ぶだろう。
SUVのブームが到来したことで、SUVの車名復活が増えた。それが、とくにSUVで多くの復活がある理由といえるだろう。
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
新車102万円! トヨタ新「軽トラック」発表に反響あり!「もはやハイラックス・ミニ!」「あぜ道の王様だね」の声も!“2人乗り×超タフ”が自慢な「新ピクシストラック」とは!
激混み国道1号に代わる“快適バイパス”いよいよ全通近し! 車の流れ変わる? 滋賀「山手幹線」が3月延伸
トヨタ「新型クラウンエステート」まもなく登場へ 18年ぶり復活で「大型SUV化」×奥行き2mの「めちゃ広ラゲッジ」採用! シリーズ“第4”のモデルはなぜ延期が続いたのか
6MT搭載! ホンダが名車「Z」を復活!? 超レトロな「旧車デザイン」ד丸目ライト”採用した「3ドアクーペ」に注目! めちゃ懐かしい“水中メガネ”搭載した「Re:Z」コンセプトとは
日産「新型エクストレイル」まもなく登場!? 大人気SUVが「三菱のOEM」に? 明らかになった「PHEV」モデルの正体とは
トランプ大統領が「日本の消費税廃止」を要求? JEEP以外のアメ車が日本で売れない理由は「そこじゃない」
外国人が「簡単に取れる日本の免許証制度」とは? 問題が指摘される「外免切替」 国家公安委員長「制度改正の検討」を示唆! 事故実態は「把握せず」
【中国】約200万円! トヨタ新型「bZ3X」25年3月発売に反響多数! 「RAV4より広くて快適そう」「価格安すぎ」「先進運転支援システムが気になる」の声も! 新たな「bZシリーズ」登場!
「高性能ターボ×MT」がウリなのに… 日産「“最強”2人乗りスポーツカー」なぜATのみ? 「フェアレディZ NISMO」がMTじゃない理由とは?
タカラトミーが Juju 選手とパートナー契約…スーパーフォーミュラマシンに「TOMICA」のロゴ
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!
みんなのコメント
可愛くなったラングラーみたい
Gクラスのいいところとラングラーのいいところを掛け合わせていて好き!