ブランド再構築
ジャガーは、12月2日に次世代EVを予告する新しいコンセプトカーを発表する予定だ。待望の電動GTを投入し、新時代に突入しようとしている。
【画像】英国を代表するスポーツカー【ジャガーFタイプを写真で見る】 全32枚
次世代コンセプトはこれまでにも、年末に発表されると報じられていた。今回、JLR(ジャガー・ランドローバー)の第2四半期決算発表の中で、米国で開幕するアートフェア『マイアミ・アート・ウィーク』において「ジャガーの変革における次のステージ」として発表予定であることが明かされた。
このコンセプトカーは、4ドアGT、ベントレー・ベンテイガのようなSUV、そしてベントレー・フライングスパー級のセダンの3車種からなる次世代ラインナップに採用予定の、ジャガーの新しいデザイン言語を示すものだ。
この3車種はすべて、ジャガー専用に開発されているロングホイールベースの「JEA」プラットフォームをベースとする。
4ドアGTの場合、航続距離は690km以上、最高出力は580psを超える。価格は約10万ポンド(約2000万円)からとなる見込みだ。
ジャガーのマネージング・ディレクターであるロードン・グローバー氏は最近、AUTOCARの取材に対し、このコンセプトカーを米国で公開することにしたのは同市場の重要性によるものだと語ったが、ブランドの起源を軽視しているわけではないと付け加えた。
「英国らしさは重要ではない、という意味ではない。ブランドにとって非常に重要な部分だ。しかし、ジャガーはグローバルブランドでもある。米国市場の規模を見てほしい。我々にとって非常に重要なのだ」
JLRは今年8月、次世代ジャガー車のプロトタイプのテスト走行を開始したと明らかにした。GTは2025年後半に発売され、2026年夏に納車開始の予定だ。
ジャガーは最近、本拠地である英国向けのFペイスの生産を終了し、すべての新車販売を停止した。しかし、他の地域ではまだ販売が続けられている。
JLRがAUTOCAR英国編集部に宛てた声明には、次のように書かれている。
「2024年11月以降、ジャガーの新車販売は、今年末の新ブランド発表と2026年の製品発売を前に終了する」
「当社は現在、現行世代のジャガー車の割り当てを終了している。ジャガーの英国販売ネットワークを通じて、認定中古車として入手可能なモデルはある」
JLRのエイドリアン・マーデル最高経営責任者(CEO)は、グローバル市場向けFペイスの生産は2026年第1四半期に終了すると述べた。
JLRが上半期決算を発表
ジャガーに関する最新情報と同時に、JLRは、2025年度上半期(4月~9月末)の利益が昨年比で25%増加し、11億ポンド(約2180億円)の利益を計上したことを発表した。だが、第2四半期(7月~9月)は材料のアルミニウム不足により生産が制限され、調整前利益は前年同期比10%減の3億9800万ポンド(約790億円)となった。
JLRのエイドリアン・マーデルCEOは、第2四半期の売上高が前年同期比5.6%減の65億ポンド(約1兆3000億円)となったことを受け、「回復力のある業績」と評価した。
アルミニウムの供給が正常に戻るにつれて、下半期には生産台数が「大幅に増加する」と予想している。
また、新型EVのレンジローバー・エレクトリックへの消費者の関心が高く、4万8000人の購入希望者がウェイティングリストに登録しているという。
ランドローバーでは、14万5000ポンド(約2900万円)の高性能モデル、ディフェンダー・オクタを約2900台受注し、レンジローバーSVとレンジローバー・スポーツSVはそれぞれ発売以来1万1000台が販売されたとしている。
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