「新車納期が長いこんなご時世だけど、待たずに乗れる魅力的なクルマ」、探せばじつは結構出てくる。
自働車評論家 岡本幸一郎氏。流通ジャーナリスト 遠藤 徹氏調べの即納車&短期納車のなかからオススメ車を紹介しよう。
フリード シエンタ CX-3… 実は今が絶好買い時!!? 即納&ド短期納車のおすすめ車モデル12選
※本稿は2022年2月のものです。納車期間は原稿作成時のものです。
文/岡本幸一郎、遠藤 徹、写真/ベストカー編集部 ほか
初出:『ベストカー』2022年3月10日号
■Part1 「即納車」の推しモデルたち
2~3週間で納車されるクルマを「即納車」と位置付けると、紹介できる4台があることが判明。これらの魅力は何でしょう? 岡本幸一郎さん。
* * *
●3列シートは必要、でもあまり大きくのも…という人にピッタリ!……ホンダ フリード
ホンダ フリード(納車待ち:2週間)…3列シートは魅力だけど、あまり大きなクルマにはしたくない、という人にピッタリ。約2週間の納車待ちで手に入る。価格帯:199万7600~327万8000円
目新しさにこだわらなければ、お店に並んでいる中古車を買うのと同じくらいの早さで買える……。
文字どおり「即」納車されるクルマたち、まずはフリード。このクルマ、3列シートが必要だけど、あまり大きくないほうがよいという人にピッタリ。
肝心の3列目も成人男性だって問題なく快適に座れる。さすがは小さくてもミニバンというだけあって、いざという時のためだけでなく、日常的に使っても問題ない広さが確保されているのが魅力。
その部分は最近増えている3列シートSUVモデルに対しても、大きなアドバンテージを感じさせる。しかも、ミニバンとは思えない走りを味わえる。このサイズと価格でこんなに便利なクルマはない。
●12年経過する「即納車」……日産 マーチ
3週間で納車されるマーチ。モデル設計が古く、今やすっかりノートの陰に隠れているけど、実は地味に売れ続けている。とにかく絶対的な価格の安さが強み。登場してもうすぐ12年が経つけど、デザインだって今見てもなかなかオシャレだ。
完成度の高さには定評のあるスイフトは、走りもしっかりしているし、エンジンの選択肢も豊富。独特のデザインもまったく古さを感じさせない。
また、2020年の改良で先進運転支援装備も最新モデル並みに充実したのも嬉しい。それでいて中間グレードのRSが約178万円! お買い得さが突き抜けている。
●当然雪山にも間に合う……スバル XV
XVはスバルらしさ全開の1台。ポイントは、この楽しそうな雰囲気満点のルックスと4WD性能にある。
コロナ禍真っ只中の今のタイミングで買って、三密を避けてシーズン中に雪山へ遊びに行くのもいい。
即納だから間に合う。このクラスとしては望外に4WD性能も充実しているから雪道だってなんのそのだ。
(TEXT/岡本幸一郎)
■早めに乗れちゃう!! 即納車&短期納車リスト
●即納車(2~3週間で納車の主なモデル)
・ホンダ フリード/2週間
・スバル XV/2週間
・スズキ スイフト/3週間
・日産 マーチ/3週間
●短期納車(1~3か月内で納車の主なモデル)
・トヨタ シエンタ/2か月
・トヨタ ライズ/ダイハツ ロッキー=2か月
・トヨタ パッソ/ダイハツ ブーン=3か月
・トヨタ ルーミー/ダイハツ トール=3か月
・トヨタ プリウス/3か月
・日産 エルグランド/1か月
・日産 ノート/2か月
・日産 エクストレイル/3か月
・ホンダ フィット/1か月
・マツダ MAZDA2/2か月
・マツダ CX-3/3か月
・スバル インプレッサ/3か月
・三菱 ミラージュ/1か月
・スズキ ソリオ/3か月
・スズキ ワゴンR/3か月
・ダイハツ ムーヴ/2か月
・ダイハツ タント/3か月
(選出/遠藤 徹)
●即納車の4モデル、なぜこんなにも早く納車されるの!?
2~3週間で納車される「即納車」は販売店に在庫がプールされている場合、可能となる。
販売店はメーカーに対して、数か月後に売れる新車のグレード、ボディカラー、メーカーオプション部品などを予想して、生産の発注をしたりするので、これが在庫車としてプールされる場合がある。
そしてお客がこれをオーダーすると即納される、ということ。ちなみに、納車までの作業はオプションや付属品の装着、コーティング、ナンバーの取得手続きなどである。
■Part2 「短期納車」の推しモデルたち
今回、納車3か月までを「短期納車」と位置付け、挙がったクルマが前出の17台。それらのなかから岡本氏がオススメを7台選出。「なぜオススメなのか?」を語っていただく。
* * *
人気モデルは半年待ちがザラというなか、「このクルマ、そんなに早いの!?」という車種も探せばけっこうある!
●使える3列シート トヨタ シエンタ
トヨタ シエンタ(納車待ち:2か月)…このサイズ感で室内は広く、シートアレンジも多彩。価格帯:181万8500~258万円(写真は特別仕様車G Safety Edition II)
まずは依然として人気が高いシエンタ。
Part1のフリード同様、このサイズのなかに使える3列シートを収めたスグレモノ。しかもデザインは見てのとおりのユニークさで、ちょっとしたパイクカーの趣きすら感じるほど。
通常時と大差ない2か月で納車されるのなら、大いに狙う価値のあるモデルだ。
●室内の広さに驚き! ホンダ フィット
室内の広さに驚くのがフィット。販売がやや低迷しているけどクルマ自体の実力はピカイチ。コンパクトカーらしからぬ上質な仕上がりもいい。
センタータンクレイアウトのおかげでフロアが低く、他モデルではできない使い方もできる。その点では、ライバルに当たるヤリスなどに比べても後席はかなり広いので、ファミリーユースでも問題なく使える。オススメです!
●小さいからいいマツダ CX-3
続いてはCX-3。上質なコンパクトSUVとしていち早く登場したものの、当初はディーゼルしかなく価格の高さが災いしてか売れゆきは伸び悩んだ。
が、このサイズでこれだけ作り込まれたクルマなんて、もう今後は出てこないんじゃないだろうか。マツダにしても、今後CX-30よりも小さいSUVは作らないはず。このサイズがいいという人、買うなら今でしょ!
改良したばかりのロッキー/ライズ、売れ筋だから時間がかかるんだろうなと思ったら意外とそうでもない。1Lターボのパンチの利いた加速も魅力だけど、新たに加わったe-SMARTの出来がなかなかのものだ。
しかも同改良でメーカーからは何も伝えられていないけど、乗り心地や操縦安定性もよくなっていることも事実。売れ筋のコンパクトSUVのなかでもちょっと武骨なデザインで、5ナンバーで取り回しがよく、しかも車内や荷室も広くて使い勝手にも優れる。実に万能な一台だったりする。
●日産 エルグランドも推しだ!
意外なところではエルグランド。今さらどうして推すの? と思うだろうが、このクラスでこの全高(1815mm)がポイント。次期型が登場しても、おそらくこのようなスタイルにはならないだろうから、現行エルグランドがいいという方は短期で納車できる今のうちに買っておくべし。
また、当初は3.5L車にしか設定のなかった高性能版の先進運転支援装備も、今では2.5L車にもちゃんと設定されていることもお伝えしておこう。この情報で、がぜん欲しくなる人もいるのでは?
●イケメンの三菱 ミラージュ!
三菱 ミラージュ(納車待ち:1か月) マイチェンでダイナミックシールド顔になった。価格帯:143万2200~156万9700円
『意外なチョイスその2』はミラージュ。実はけっこう狙い目。価格はめっぽう安いし、発売当初はとやかく言われた走りも2015年のマイナーチェンジでガラリと変わり、しっかりとした現代的な乗り味になった。
そして、デザインも写真のとおり発売当初よりカッコよくなってる。また通常のBセグ車よりもさらにサイズが小さいので、取り回しのよさもバツグンだ。
最後は昨年のCOTYイヤーカーのノート。少し前は納期が長いという話だったが、最新の調査では2か月と短めだ。
ノートは多くの魅力を持つクルマ。e-POWERやプロパイロットといったハード面に加えて、日本のこのクラスにこれまでなかった、『プレミアム感』が巧く表現されている。オーラやクロスオーバーなど選択肢も豊富だ。
(TEXT/岡本幸一郎)
【番外コラム】反対にこんなケースも…編集部員の父が「納車1年以上待ちでもジムニーを買ったワケ」
購入したのは最上級XCグレードの5MT
2022年1月2日「スズキ初売り」の日、父は販売店でジムニー購入のハンコを押しました!
2018年現行ジムニーが出た瞬間、父は「欲しい!」と絶叫するとともにトミカの同型ミニカーを買い、自分の机の上にそれを置き、眺める日々。
そして「3年眺め続けても飽きないので買う!」と初売りの日に購入。
「飽きないクルマだから1年以上の納車待ちなんて問題なし」と男らしい父。好きの感情が、待つ苦痛を超えた瞬間ですね。
(TEXT/編集部・アカザワ)
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みんなのコメント
2週間で納期されるってどの店舗のどのグレードだよ!?