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ブランド初のハイブリットSUV アルファ・ロメオ・トナーレ・ヴェローチェへ試乗 追ってPHEVも

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ブランド初のハイブリットSUV アルファ・ロメオ・トナーレ・ヴェローチェへ試乗 追ってPHEVも

アルファ・ロメオ初となるハイブリット

アルファ・ロメオ・トナーレは、ブランドが打ち立てた10年間のプロダクト計画に沿って開発が進められた。今後数年間、毎年のように新モデルがリリースされる予定で、2024年には同社初のバッテリーEV(BEV)も控えている。

【画像】ブランド初のハイブリットSUV アルファ・ロメオ・トナーレ 競合モデルと写真で比較 全136枚

2027年には、すべてのアルファ・ロメオがBEV化されるという。この手の内容は他の自動車メーカーも発表しているが、同社はかなり本気なようだ。その第一弾が今回試乗したトナーレ。ブランド初となる、電動化技術を搭載している。

マーケティング担当者の話では、環境に配慮されたクロスオーバーとすることで、英国市場では約40%の自動車ユーザーの視野にアルファ・ロメオが加わることになるらしい。それ以前のトナーレは、15%に留まっていたとのこと。

アルファ・ロメオの伝統を振り返ると、面白みに欠けるプロダクト戦略にも思える。しかし、収益性の高いモデルを擁することで、15万ポンド(約2520万円)と噂されるスーパーカーの開発資金の確保にもつながる。トナーレが背負うものは小さくない。

コンパクト・クロスオーバーという市場は、競争が極めて厳しい。この戦いに競り勝ち、ステランティス・グループの上層部を安心させることはできるだろうか。

過去モデルに通じるデザインの特徴

トナーレのスタイリングを眺めると、過去のアルファ・ロメオに通じる特徴が散りばめられているのがわかる。ヘッドライトは奇抜だったスーパーカー、SZのものに似ているし、リアウインフォウは優雅な8C コンペティツィオーネと似ている。

もちろん、単純にそれらの特徴を寄せ集めただけではない。実物のトナーレは、写真で見るより美しく落ち着いている。

ライバルモデルと比較すれば、アルファ・ロメオらしく華やかでもある。レッドやブルー、グリーンといった鮮やかなボディカラーなら、更に印象は良くなるように思う。

トナーレに搭載されるパワートレインは、すべてハイブリッド化されている。現在英国で選べるのは160psのマイルド・ハイブリッドのみだが、2023年には274psのプラグイン・ハイブリッド(PHEV)も登場予定にある。

PHEVの場合は四輪駆動のみの設定で、約80kmを電気の力だけで走行可能。英国では税金を低く抑えることができ、主力になると予想されている。

今回は、右ハンドル車のトナーレ 1.5ハイブリット・ヴェローチェへ試乗させていただいた。前輪駆動で、英国価格は4万2495ポンド(約713万円)からとなる。

お手頃とはいえないものの、アダプティブダンパーに19インチ・アルミホイール、アルカンターラ仕上げのインテリア、アルミニウム製シフトパドルなどを備え、価格には競争力がある。トランスミッションは7速デュアルクラッチ・オートマティックだ。

多くのライバルにも勝る意欲的な走り

マイルド・ハイブリッドのパワートレインへ滑らかに仕事をさせるには、ステアリングホイール裏の大きなパドルをドライバー自ら弾くと良い。低速域では、7速ATの振る舞いも改善できる。

トナーレは、ドライブモードをダイナミック・モードにすると、より自然に走るSUVでもある。姿勢制御が引き締まり、ステアリングホイールの重み付けが増し、パワートレインの活気も強まる。デフォルトのナチュラル・モードでは、若干気だるそうに振る舞う。

シフトレバーの前方にはダイヤル状のセレクターがあり、中央のボタンを押すとスポーティなモードでもアダプティブダンパーをソフトに変更することが可能。フェラーリでいうところの、バンピー・ロード・モードのように。

そうすれば、積極的なエンジンマッピングと、快適な乗り心地とを両立できる。英国のように傷んだ路面ではありがたい。その乗り心地は、19インチ・ホイールを履いていると考えれば悪くない。

ちなみに、トナーレ Tiの標準的なダンパーと18インチ・ホイールという組み合わせの乗り心地も良好。ただし、その場合はシフトパドルが装備されない。

ステアリングホイールの反応はかなり敏感。8速ATをパドルで操作することに慣れれば、アウディQ3やBMW X1、レンジローバー・イヴォークなどにも勝る意欲的な運転に興じることができる。

支持を得るであろうモダン・アルファ・ロメオ

スタイリングはイタリア的で、魅力を感じる人も多いはず。先進的なデジタル技術と、伝統を感じさせる美意識が調和したインテリアも好ましい。現代的なアルファ・ロメオとして、ハイブリットのトナーレが支持を得るであろうことは想像に難くない。

確かに過去のモデルと同様に、完成度が高いとはいえないかもしれない。だが同じく、ライバルと比べて際立つ個性を備えたSUVであることも事実だといえる。今後に控えたPHEVは、その訴求力を一層高めることになるだろう。

アルファ・ロメオ・トナーレ 1.5ヴェローチェ(英国仕様)のスペック

英国価格:4万2495ポンド(約713万円)
全長:4530mm
全幅:1840mm
全高:1600mm
最高速度:209km/h
0-100km/h加速:8.8秒
燃費:15.9-17.6km/L
CO2排出量:−
車両重量:1525kg
パワートレイン:直列4気筒1469ccターボチャージャー+電気モーター
使用燃料:ガソリン
最高出力:160ps/5750rpm
最大トルク:24.4kg-m/1500rpm
ギアボックス:7速デュアルクラッチ・オートマティック

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みんなのコメント

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  • このクラスのアルファが700万以上とか… いろいろな物が絶望的な世の中になりました。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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