F1第3戦ポルトガルGPから1週間、F1は今季初の2週連続開催。バルセロナのカタルニア・サーキットで第4戦スペインGPが開催される。今後のシーズンを占う上でも重要な一戦となるが、レッドブルとアルファタウリにパワーユニット(PU)を供給しているホンダの田辺豊治F1テクニカルディレクターは、万全の準備をして臨みたいと語った。
「先日のポルトガルでのレースに続き、今週末にはスペイン・バルセロナにあるカタルニア・サーキットで第4戦が開催されます。今年初の2週連続のレースに向けて、チームは慌ただしい移動を経て週末のレース準備に入りました」と田辺TDは、ホンダのプレスリリースにそうコメントを寄せた。
■フェルスタッペン健闘も2位。ホンダ田辺TD「戦闘力が拮抗する中、良い結果……さらなる前進のため全力を尽くす」
今年はコロナ禍の影響でプレシーズンテストはバーレーンで行なわれたが、例年プレシーズンテストはスペインGPが開催されるカタルニア・サーキットで実施されてきた。それだけに、各チームはこのコースを知り尽くしている。
そのためマシンの理解度を深める上でも、各チームの力関係を推し量る上でも重要なレースとなるはずだ。
「今年はコロナ禍の影響によりバーレーンでのプレシーズンテスト開催となりましたが、例年はここバルセロナで新車の本格的なテストを行っています。そのため、我々も含め、どのチームもこのサーキットを熟知し、多くの走行データを保有しています」
そう田辺TDは語った。
「各チームがベンチマークとしているこのサーキットを走ることから、この先シーズンを戦う各サーキットでの自分たちのマシンの得手不得手などを予測し、開発の方向性の検討にも役立つと考えています。レッドブル・ホンダ、スクーデリア・アルファタウリ・ホンダともに3戦を終えた現時点では昨年よりパフォーマンスが向上していると思っていますが、またここで戦うことから、さらに自分たちのマシンの理解を進め、シーズンを通してのパフォーマンス向上に努めていきます」
「また、ポルトガルでは3日間、PUとしてはトラブルフリーでした。戦闘力が拮抗している中で、この先のレースでミスやトラブルで足を引っ張ることがないように、ここからも入念に準備を進めます。加えて、PUのキャリブレーションやエネルギーマネージメントに関して、持てるポテンシャルを最大限発揮してベストな結果を得られるよう、過去に蓄積してきたカタルニア・サーキットのデータとここまでの3戦で得たデータを再度レビューした上で、最適化を進めます」
例年以上に高い競争力を持ち、シーズン序盤を戦っているレッドブルとアルファタウリにとっても、シーズン中盤以降に向けて重要なレースとなるスペインGP。田辺TDは、しっかりと準備をして戦いたいと意気込んだ。
「ここからさらにもう一歩、前に進めるようなシーズンにするために、チームと一緒に全力で準備をして今週末に臨みます」
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