ギュンター・シュタイナー代表を解任し、その後任として小松礼雄を新代表に抜擢することを発表したハースF1。それに先立ち、フェラーリから派遣される形でテクニカルディレクターを務めていたシモーネ・レスタもチームを離れることが発表されている。
レスタは長くフェラーリでキャリアを築いてきた人物である。2014年から2018年まではチーフデザイナーを務め、その後アルファロメオF1で短期間のみテクニカルディレクターを務めた後にフェラーリに戻り、シャシー開発部門を率いていた。
■小松礼雄、ハースF1代表に就任「この機会にワクワクしている」前任シュタイナーはチームを離脱
その後、フェラーリとそのカスタマーチームであるハースの関係強化の一環として、2021年にハースに移籍。テクニカルディレクターの座を担うことになった。
ハースはレスタの加入だけでなく、フェラーリの本拠地であるマラネロに技術拠点を構えるなど、関係強化を推し進めてきた。しかし、2022年から導入された新レギュレーション下では期待していたような前進を遂げることができず、2023年シーズンはコンストラクターズランキング最下位となってしまった。
ただハースは昨年、予選では度々素晴らしい速さを見せた。しかしタイヤのデグラデーション(性能劣化)が最大の弱点であり、決勝で好結果を掴むことができなかったのだ。加えて、シーズン途中で投入されたアップデートはまったく意味をなさず、ふたりのドライバーが別々のパッケージを選択したことがあった。
なおレスタは、フェラーリからハースに派遣される形だったと見られている。その契約内容に沿う形で、今回ハースを離れるという計画変更に繋がったようだ。フェラーリ側は今後のレスタの扱いについて何も発信していないが、フェラーリ代表のフレデリック・バスールは組織再編を推進しており、その一環としてレスタがフェラーリF1の組織内に復帰する可能性はあるだろう。
その一方で、2026年からアウディのワークスチームとなるザウバー(ステークF1)にレスタが加入するのではないかという噂もある。前述の通りレスタは、短期間ではあるもののかつてアルファロメオと呼ばれていた時代のザウバーでテクニカルディレクターを務めていた経験がある。
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