現在位置: carview! > ニュース > スポーツ > レース活動再開のウィケンス、インディカー復帰はハードル高し?「他の選択肢を探ることに興味がある」

ここから本文です

レース活動再開のウィケンス、インディカー復帰はハードル高し?「他の選択肢を探ることに興味がある」

掲載
レース活動再開のウィケンス、インディカー復帰はハードル高し?「他の選択肢を探ることに興味がある」

 2018年にインディカーにデビューし、驚異的な強さを見せたロバート・ウィケンス。しかしポコノ戦での大クラッシュし、脊髄損傷を含む大怪我を負った彼だが、長いリハビリを経てレース活動を再開する。

 ウィケンスは記者会見で、数々の負傷からの驚異的なリハビリが、今は頭打ちの状態だと認めた。

■ポコノでの大事故から3年……ウィケンスがレース復帰! 特別仕様のヒュンダイをドライブ

「率直に言って、見たままの状態だ」と、ウィケンスは語った。

「今、神経の回復という点では多かれ少なかれプラトー(横ばい)状態に達している。現代の医学や科学がこのままである限り、残念ながら残りの人生は車椅子の生活になりそうだ」

「だけど素晴らしい人生だ。僕は多くの機能を取り戻すことができた。支えがあれば立つことができるし、2~3歩は歩ける。でも今のところ、車椅子から完全に離れるということはできなさそうだ」

 ハンドドライブ仕様のヒュンダイ・エラントラN TCRで、IMSAミシュラン・パイロット・チャレンジ(IMPC)を戦うウィケンス。彼はこのレースでの目標について、次のように話した。

「自分の中で設定した条件をクリアすること。レースで勝ち、表彰台に上り、世界にその実力を示すことだ」

「そこから先は無限の可能性がある。今持っているものに感謝しているし、その先に何があるのか見てみたい」

「”アドレナリン”が楽しみだ。ドライバーとして、レースに勝つという充実感、それが一番楽しみなんだ」

 レース活動再開に向けて、一歩を踏み出したウィケンス。2018年にルーキー最上位9位となったインディ500に参戦する可能性について訊かれると、彼は次のように答えた。

「僕にとってまず大事なことは、IMPCに参戦して、もう一度やれることを自分自身に証明したいってことなんだ。ハンドコントロールを理解し、再び競い合うというコンセプトの証明に近いと思う。もう3年半もレースに出ていないんだ。自分自身と周りの人たちのために、もう一度できることを証明したいんだ」

「インディ500に参戦するのは素晴らしいことだと思う。その一方で、新しい道を模索することにもとても興味がある。僕はスポーツカーを走らせたことがない。IMSAの最高レベルであるウェザーテック・シリーズでレースできたら、素晴らしいものになると思う。LMDhのクルマは、とにかくクレイジーに見えるんだ。フォーミュラEもとても魅力的だ。インディカー以外の選択肢を探ることに興味があるんだ」

 今回使用するハンドコントロールシステムを、インディカーに搭載するのは可能かと尋ねられ、ウィケンスは「それに答えるのは難しい」と答えた。

「インディカーは進化しているところだ。(2023年には)新しいレギュレーションが導入される。ハイブリッドが盛り込まれるので、ブレーキ・バイ・ワイヤ方式に進むことを期待していたけど、そうはなっていない」

「だから、同じ輪から抜け出せていないんだ。時間とお金、リソースがあればあらゆることが可能だと思うが、どうだろうか」

「それは実際、とんでもない要求なんだ。でも正直なところ、もしインディカーに戻れなくても僕は満足している」

「今回得られたこの機会に、再びステアリングを握り、長年レースを傍観してきた飢えを満たすことを心から楽しみにしている。将来的に色々なことが起こればその都度対処していくが、当面は正直なところ、インディカーが復帰後の実現可能な選択肢だとは思っていない」

「今、僕が知っているのはインディカーに必要な身体的特性だ。それを僕の手と、ハンドコントロールに適合させるには、多くのカスタマイズが必要だ。シリーズが本当に合意してくれるかは分からない」

「ブレーキシステムも変えなければならないし、パワーステアリングも必要だろう。インディカーにはパワーステアリングがないから、ワンオフのインディカーが必要で、他のチームが同意するかどうかも分からない」

こんな記事も読まれています

全幅1.97mはデカすぎた!? 中身はよかったけど新規市場開拓ならず? 生産終了した[グランエース]に販売現場が思うこと
全幅1.97mはデカすぎた!? 中身はよかったけど新規市場開拓ならず? 生産終了した[グランエース]に販売現場が思うこと
ベストカーWeb
冷静貫徹のサービスパーク/贅沢すぎるデモラン/多くの著名人も来場【ラリージャパン写真日記最終回】
冷静貫徹のサービスパーク/贅沢すぎるデモラン/多くの著名人も来場【ラリージャパン写真日記最終回】
AUTOSPORT web
[発炎筒と発煙筒の違い]知ってた!? 車載するのはどっち!? 意外と知られていない発炎筒の基礎知識
[発炎筒と発煙筒の違い]知ってた!? 車載するのはどっち!? 意外と知られていない発炎筒の基礎知識
ベストカーWeb
96年前のル・マンで優勝したベントレーが東京を走った!「コッパ・ディ東京」に降臨した「オールド・マザー・ガン」とは?
96年前のル・マンで優勝したベントレーが東京を走った!「コッパ・ディ東京」に降臨した「オールド・マザー・ガン」とは?
Auto Messe Web
一番後ろまで段差ゼロ! いすゞの新型路線バス ついに量産開始へ 「市場が待ち望んでいた」モデル
一番後ろまで段差ゼロ! いすゞの新型路線バス ついに量産開始へ 「市場が待ち望んでいた」モデル
乗りものニュース
こちらも“5気筒500PS”級の新型SUVがテスト。週末は連覇王者がポール獲得で僚友が連勝/TC2000第11戦
こちらも“5気筒500PS”級の新型SUVがテスト。週末は連覇王者がポール獲得で僚友が連勝/TC2000第11戦
AUTOSPORT web
新型「GRヤリス」がマフラー交換だけでパワーアップ! 「スーパーターボマフラー/スーパーターボマフラー アーバンマットエディション」がHKSから同時発売
新型「GRヤリス」がマフラー交換だけでパワーアップ! 「スーパーターボマフラー/スーパーターボマフラー アーバンマットエディション」がHKSから同時発売
くるまのニュース
メルセデスAMG、4シーターカブリオレ『CLE』にワイドな専用エクステリアの“53 4MATIC+”を導入
メルセデスAMG、4シーターカブリオレ『CLE』にワイドな専用エクステリアの“53 4MATIC+”を導入
AUTOSPORT web
ニュル「7分37秒」切り アウディRS Q8 パフォーマンスへ試乗 RSシリーズ最強の640ps!
ニュル「7分37秒」切り アウディRS Q8 パフォーマンスへ試乗 RSシリーズ最強の640ps!
AUTOCAR JAPAN
ランボルギーニ「ウラカンGT3 EVO2」を応援する「JLOC AMBASSADOR」を紹介…コスチュームはひと目で分かる大胆トリコローレカラー!
ランボルギーニ「ウラカンGT3 EVO2」を応援する「JLOC AMBASSADOR」を紹介…コスチュームはひと目で分かる大胆トリコローレカラー!
Auto Messe Web
フェルスタッペン「ラスベガスは今季を象徴するような週末」これまでとは異なる価値を実感/チャンピオン会見 (1)
フェルスタッペン「ラスベガスは今季を象徴するような週末」これまでとは異なる価値を実感/チャンピオン会見 (1)
AUTOSPORT web
「厳しいシーズンを団結して戦ったことは誇り」フェルスタッペンも予想外の苦戦。転機はモンツァ/チャンピオン会見 (2)
「厳しいシーズンを団結して戦ったことは誇り」フェルスタッペンも予想外の苦戦。転機はモンツァ/チャンピオン会見 (2)
AUTOSPORT web
「イライラが和らぐ」とドライバーも支持。IMSA、GTDプロ/GTDをめぐるルール変更を発表
「イライラが和らぐ」とドライバーも支持。IMSA、GTDプロ/GTDをめぐるルール変更を発表
AUTOSPORT web
トヨタ版「CX-80」は“4人乗り”仕様! 衝撃的な「カクカクボディ」採用した“個性派デザイン”が凄い! マツダ「3列シートSUV」とは異なる“めちゃ未来”なモデルとは!
トヨタ版「CX-80」は“4人乗り”仕様! 衝撃的な「カクカクボディ」採用した“個性派デザイン”が凄い! マツダ「3列シートSUV」とは異なる“めちゃ未来”なモデルとは!
くるまのニュース
【F1第22戦無線レビュー(2)】「目的を見失うなよ」「自分のレースをしている」戴冠を見据え冷静に走り続けたフェルスタッペン
【F1第22戦無線レビュー(2)】「目的を見失うなよ」「自分のレースをしている」戴冠を見据え冷静に走り続けたフェルスタッペン
AUTOSPORT web
ACコブラ、なぜ「大波乱」を呼んだ? 1960年代の伝説的スポーツカー 歴史アーカイブ
ACコブラ、なぜ「大波乱」を呼んだ? 1960年代の伝説的スポーツカー 歴史アーカイブ
AUTOCAR JAPAN
【今さら人には聞けないEV生活の基礎知識】充電スタンドの種類や探し方、電欠しない充電の仕方など、基本中の基本をお教えします
【今さら人には聞けないEV生活の基礎知識】充電スタンドの種類や探し方、電欠しない充電の仕方など、基本中の基本をお教えします
Auto Messe Web
ニッサンFEがシミュレーター大手のDynismaと提携。競争力向上を狙い特注の新型システムを導入へ
ニッサンFEがシミュレーター大手のDynismaと提携。競争力向上を狙い特注の新型システムを導入へ
AUTOSPORT web

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村