ウイリアムズにチーフテクニカルオフィサー(CTO)として加入したパット・フライについて、チーム代表のジェームス・ボウルズは、チームの「完全な方向転換」に繋がると語った。
ベネトン、フェラーリ、マクラーレンを経て、アルピーヌから移籍したフライ。ウイリアムズではCTOとして11月に稼働を開始した。
■パフォーマンスの乱高下に内部分裂……ランキング6位転落のアルピーヌF1、暫定代表が語るチームに不足していた“大胆さ”とは?
フライCTOに課せられた任務は、低迷していた名門ウイリアムズを復活させる上で各技術部門に必要なモノを特定し、提供することだ。
11月のCTO就任ということもあり、フライが2024年シーズン開幕時からマシンのパフォーマンスに影響をもたらすことは難しい。しかしボウルズ代表は、フライCTOが長期的なチームの成長戦略を見ており、チームが新たなステップを踏もうとしている中で重要な存在になると語った。
「私は今年、まだマシンに影響を与えられる段階でチームに加入したが、来年はチームをどう完全に方向転換するかという、ある種考えをまとめる1年なんだ。4~5ヵ月後、それがどうなっているか、私はとても楽しみだ」
ボウルズ代表はそう語った。
「今はパットがそばにいてくれる。彼はそのやり方を知っているし、パドック中で尊敬されている。近くの誰に聞いても『君にはパットという良い人材がいる』と言ってくれる」
「シャシーを変えることはないが、バーレーンに行くまでにチューニングできることがまだあるはずだ」
2023年シーズン、ウイリアムズの計28ポイントのうち27ポイントを獲得したアレクサンダー・アルボンは、フライCTOのような経験と専門知識を持つエンジニアがチームに加わることにワクワクしていると語った。
「明らかに、彼はチームに加わったばかりで、早くチームのペースに慣れようとしていると思う」
アルボンはそう語る。
「彼は僕らが改善すべき点も理解しているし、彼がチームに指導と助言を与えてくれるはずだ。だから彼が共に戦ってくれることに、とてもワクワクしている」
ウイリアムズは今年、早々にマシン開発の焦点を2024年マシンに切り替え、辛うじてアルファタウリの追撃を交わしてコンストラクターズランキング7位でシーズンを終えた。
アルボンはこの2024年を見据えたアプローチが実を結ぶことを期待している。
「来年のマシンに集中するため、今年は多くのことを犠牲にしたと思う。ライバルに比べて、僕らは長い間アップデートしていなかった」とアルボンは言う、
「それは本当に良いことだと思う。ランキング7位でフィニッシュするために最低限のことはできたし、今は来年を見据えている」
「パットが加入したこと(が助けになるの)は明らかだし、ジェームスにとってはマシン開発で真のリーダーシップを発揮する初めての年になる。だから、どうなるか見てみよう」
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