今から20年ほど前、新しい世紀に変わる頃。クルマに対する考え方も変わり始めていた。そんな時代の輸入車ニューモデルのインプレッションを当時の写真と記事で振り返ってみよう。今回は「ヒュンダイ TB」だ。
ヒュンダイ TB(2002年)
TBはヒュンダイが満を持して送り出したコンパクトカーだ。本国の韓国では「クリック」、それ以外の地域では「ゲッツ」などの車名で販売されているが、日本では登録商標の関係で、開発コード名だった「TB」がそのまま使われている。ちなみに、TBとは「Think Basic」の略でもあるという。
●【くるま問答】ガソリンの給油口、はて? 右か左か、車内からでも一発で見分ける方法教えます(2020.01.21)
日本市場ではまだまだ知名度の低いヒュンダイだが、その実力を侮ってはいけない。昨年度(編集部註・2001年度)の年間販売台数は、世界第8位なのだ。いわゆるビッグ3(GM、フォード、クライスラー)、そしてフォルクスワーゲンとトヨタで5位まで占められてしまうのだから、8位という位置は、けっこうすごいということに納得してもらえるだろうか。
そんなヒュンダイの最新モデルがTBだ。エクステリアのデザインはきわめてクリーンかつシンプルにまとめられており、それまでのヒュンダイ車に見られた曲面を多用したデザインとは一線を画している。その理由は、このTBが主にヨーロッパをターゲットにしたモデルであり、北米での販売を予定していないから。つまり、アメリカ人の好みに合わせる必要がなかったからといえるだろう。
全長は3.8mちょっとと、Bセグメントのコンパクトカーとしては比較的大柄な部類に属する。それでもあまり大きさを感じさせないのは、全高が1500mmを切っているからだろう。室内は日本のコンパクトカーに比べると、それほど広々とした印象を受けないが、これはシートを比較的大きめに作り、とくに座面の前後長に余裕を持たせてリラックスした乗車姿勢をとれるようにしているからだ。これはフロントシートだけでなくリアシートも同様だ。
搭載されるエンジンは1.3Lの直4 SOHCで最高出力は82psと、スペック的にはたいしたことはないのだが、3000rpm以下の実用域でのトルクを重視した、ヨーロッパ車のような実用主義のセッティングだ。高速道路を走っても必要十分なパワーはあるし、4速ATも洗練されている。
パワーステアリングのフィールやロードノイズなどは、クラス相応かなと感じさせるが、高速道路での直進安定性やコーナリングでのロードホールディングは十分満足できるレベルにあった。
ベーシックグレードなら89万8000円、最上級グレードでも109万8000円という価格は、日本のコンパクトカーに比べても安い。性能も納得できる。だが、日本車の値引きやリセール、そしてディーラーやサービスのネットワークを考えると、ヒュンダイはまだまだ日本市場では苦戦するだろう。クルマは、安いだけでは売れないのだ。
それでも、TBからはヨーロッパ的なクルマ造りを真摯に学ぼうという姿勢が十分に伝わってくる。そしてそれは、既に具現化されている部分もある。コンパクトカー造りに一家言ある日本のメーカーも、安穏としてはいられないだろう。(編集部註・ヒュンダイは2009年に日本市場での乗用車販売から撤退しています)
■ヒュンダイ TB 1.3GLS 主要諸元
●全長×全幅×全高:3810×1665×1495mm
●ホイールベース:2455mm
●車両重量:1070kg
●エンジン形式:直4・3バルブSOHC・横置きFF
●排気量:1341cc
●最高出力:60kW(82ps)/5500rpm
●最大トルク:117Nm(11.9kgm)/3000rpm
●トランスミッション:4速AT
●タイヤ:175/65R14
●車両価格(当時):109万8000円
[ アルバム : ヒュンダイ TB はオリジナルサイトでご覧ください ]
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
駐車料金「10万円です」そんなはずじゃ!? 気づかず高額請求の「落とし穴」とは コインパーキングに潜む「誤認誘導」を見破るテクニックとは
1000万円超えるか? トヨタ最大最強の四駆が競売に「滅多に出ない激レア車!」
渋滞25km!? 東名高速「地獄の年末年始渋滞」どの日が一番ヤバい? 狙い目「スムーズ時間帯」が快適すぎる!? 「頭のいい」帰省&Uターンラッシュの方法とは
約313万円で買えるトヨタ「ハリアー」!? 最上級仕様の「ほぼ半額」な「S」グレードに反響多数! 人気“高級SUV”の「廉価グレード」に“熱視線”集まる!
【台湾】レクサス新「IS」発表! めちゃ“黒い”「“コンパクト”スポーツセダン」! 新デザインのホイールもカッコイイ「モード ブラックIV」登場
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!
みんなのコメント
当時ヒュンダイの中で一番まともなクルマと
言われていたけど、価格は他社と大差なく
そこでブランド力の無さが露呈して売れなかった。
ただ内装のからなんだろうかダンボールがヤバくなったような臭いがした。