Eセグメント基準でも広々とした車内空間
ボルボV90 クロスカントリーの車内空間は、属するEセグメントのステーションワゴン基準でいっても広々としている。リアシート側にも高身長の大人が2名か、平均的な大人が3名、快適に長時間座っていられるはず。
【画像】クラシカルな魅力 ボルボV90 クロスカントリー 他のクロスオーバー・ワゴンと比較 全108枚
荷室空間も広大。カタログ上の容量はライバルを凌駕していないものの、空間自体はスクエアで奥行きもある。荷室の四隅には、ネットを固定できるポイントも付いている。
リアシートの背もたれは60:40の2分割で倒れる。40:20:40の3分割ではないところが少々残念だ。
前席側もゆとりの空間。内装の素材は質感に優れ、各操作系はシンプルで理解しやすい。インテリア全体のソリッド感が高く、仕上げも素晴らしい。
V90 クロスカントリーには、現代モデルでは定番アイテムといえる、シフトパドルやドライブモードの切り替えスイッチがない。変速は8速ATにお任せ。インフォテインメント・システム用のタッチモニターで、オフロード・モードの選択ができる。
フロントのレザーシートはサイズが大きく、調整域も広い。望み通りの、リラックスしたドライビングポジションに落ち着ける。メーター用モニターは鮮明で見やすく、ドライブ・コンピューターの操作も簡単に理解することができた。
グーグル社によるインフォテインメント
最新のボルボで特徴となっている装備の1つが、グーグル社が開発に関わったインフォテインメント・システムだろう。2021年に1クラス下のV60から実装が始まり、V90 クロスカントリーでも2022年から採用されている。
扱いやすいソフトウエアだと思うが、過去のレポートによるとバグもいくつか含まれている様子。だが、試乗車へインストールされた最新版はスムーズに動き、反応も素早いものだった。
技術者は改善に取り組んでいるのだろう。全体的に、直感的なメニュー構造だと感じた。メーター用モニターも、試乗中に不具合が起きるようなことはなかった。
クルーズコントロールや車線維持支援が機能するパイロットアシストのオン/オフは、従来のセンサスコネクト・システムに慣れていると違和感があるかもしれない。だが、アンドロイドのスマートフォン・ユーザーなら短時間に勝手は覚えられるだろう。
スマホのアプリをV90 クロスカントリーのタッチモニターで制御したり、グーグルマップのナビゲーションを同期させることも簡単。インフォテインメント側のグーグル・アカウントの設定をシンクロさせれば、音声アシスタント機能も効果的に動かせる。
新しいシステムへ身構えるユーザーもいらっしゃると思う。だが、価値あるアップデートだといえる。
ゆったりした好ましいボルボらしさ
さて、アクセルペダルを踏み込んでV90 クロスカントリーを発進させてみよう。最もお手頃な側にある254psのB5でも充分以上の動力性能を発揮し、常に運転しやすい。
低速域ではタペットノイズがパタパタと薄っすら聞こえてくるものの、マイルド・ハイブリッド・ガソリンターボは全体的に静かで上質。5000rpm以上回すとサウンドが目立ってくるが、ほとんどの速度域で遠くからハミングを鳴らす程度だ。
トルクは35.7kg-mと太く、ドライバーをその気にさせるたくましさが常時漂う。積極的に運転される機会は少ないはずだが。
乗り心地は、外界から完全に隔離されたとまではいえないものの、落ち着きがあり穏やか。古い路面の鋭い隆起部分や波打った区間を通過した時に、19インチホイールが若干かき乱されることがある程度だった。
英国の郊外を速めの速度域で流している限り、車内は快適至極。引き締まった足まわりを獲得する傾向が多い現代の上級モデルのなかにあって、歓迎すべき個性といえる。
V90 クロスカントリーの英国価格は5万6310ポンド(約934万円)からとなり、お手頃とは呼べない。同じ金額で、よりダイナミックな走りのBMW 5シリーズ・ツーリングを選べることは事実。安価に四輪駆動のxドライブも指定できる。
しかし、V90 クロスカントリーのゆったりとした雰囲気には、クラシカルな好ましいボルボらしさがある。スタイリグはスマートだし、余裕のある走りもストロングポイント。日常生活を焦らないドライバーにとって、訴求力の高いチョイスといえそうだ。
ボルボV90 クロスカントリー・プラス B5 AWD(英国仕様)のスペック
英国価格:5万7175ポンド(約949万円/試乗車)
全長:4960mm
全幅:1905mm
全高:1545mm
最高速度:180km/h
0-100km/h加速:7.4秒
燃費:11.8-12.8km/L
CO2排出量:177g/km
車両重量:1860kg
パワートレイン:直列4気筒1969ccターボチャージャー+AC同期モーター
使用燃料:ガソリン
最高出力:250ps/5400-5700rpm
最大トルク:35.7kg-m/1800-4800rpm
ギアボックス:8速オートマティック
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
新車採用が「義務化」! でも後退時「バックモニター」だけで動くのは「危険すぎ」!? “カメラ”に映らない「死角」がヤバかった
「子供が熱を出したので障害者用スペースに停めたら、老夫婦に怒鳴られました。私が100%悪いですか?」質問に回答殺到!?「当たり前」「子供がいたら許されるの?」の声も…実際どちらが悪いのか
「ヘッドライトが“まぶしい”んですけど、どうにかならないですか?」 困惑の声多数! あなたの行為「違反」かも? 「ハイビーム」の“落とし穴”とは
「財布を忘れて帰ろうとしたら、免許不携帯で捕まりました。今取りに帰るんですよ。私が悪いんですか?」質問に回答殺到!?「事実でしょ」「非常識」の声も…「うっかり」でも許されない理由とは
なぜ「暖機運転」必要なくなった? 昔はあたりまえの“習慣”も今では「NG」に!? 最近では「暖機“走行”」必要との見方も
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!
みんなのコメント
この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?