現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 日本独自の「バニング」文化のルーツは北米にあった! バニング歴30年以上のオーナーがたどり着いた「ハイエース」とは

ここから本文です

日本独自の「バニング」文化のルーツは北米にあった! バニング歴30年以上のオーナーがたどり着いた「ハイエース」とは

掲載 83
日本独自の「バニング」文化のルーツは北米にあった! バニング歴30年以上のオーナーがたどり着いた「ハイエース」とは

令和になってもバニングは健在

「バニング」というカスタムをご存知だろうか? 日本ではワンボックス車をベースにド派手な装飾を施すカスタムとして、1990年代に黄金期を迎えたカスタムジャンルだ。当時、改造車の聖地と言われた横浜大黒パーキングはローライダーとバニングが入り乱れ、数多くのスピーカーを搭載したクルマがズンドコ・ズンドコ奏でていたのである。そんな時代に盛り上がったバニングは、今となっては絶滅危惧種と言われているが、その世界観を楽しむオーナー達は、昭和、平成、令和と時代は変われど、現在も健在であった。

トヨタ「ハイエース」で「ランボルギーニ」を目指して「ザク仕様」に! 決め手は自衛隊指定の軍用グリーンでした

バニングのルーツは北米

 そもそもバニング文化のはじまりは日本ではなくアメリカにある。時代は1970年代、「バンニング」(荷台にものを詰める)と言葉の意味通りアメリカンバンをベースに、いわゆるキャンピングカー的に使うカスタムが誕生。

 それが時の経過とともに発展を遂げ、若者のカスタムカルチャーとして定着。次第にメッキパーツをふんだんに使った装飾が流行し、インテリアもまるで部屋の中に居るような感覚ですごせるようにと、ベッドやソファを持ち込むスタイルが誕生した。

 1980年代には、そんなアメリカンなライフスタイルをリアルに描いた映画『バン・バニング・バン』が公開された。この映画をきっかけに一気に「バニング」という言葉とカスタムのジャンルが世界中に広まったとされている。

 日本では1980年代に見た目も内装もゴージャスなダッジ「キャラバン」、シボレー「アストロ」などのアメリカンバンが続々と輸入されてきた。こうしたクルマをベースにカスタムを楽しむオーナー達もいたが、高価な輸入車ではなく、手頃な価格で手に入る国産車──トヨタ「ハイエース」や日産「キャラバン」といった国産バンをベースとして同様なカスタムを楽しもうという流れが同時に誕生した。

 これが後により過激に、より目立つスタイルへと大きく方向性を変えて進化──巨大なエアロパーツでデコレーションし、オーディオを強化して爆音を奏でる日本独自のバニングスタイルの誕生である。

 一説によると、このバニング系のデコレーションについては、デコトラの影響も強かったとも言われている。同じディーゼルエンジンだったこともあり、また、乗り手もトラック野郎が多かった理由から、似た感じのパーツを使うようにもなったとか。確かによく見比べてみると使っているパーツや電飾といった仕上げ方もよく似ていることに気づく。

バニング一筋30年以上でたどり着いた「ハイエース」

 今回紹介する小泉さんは、バニング業界ひと筋30年以上の人生を歩み、これまでバニングカルチャーの変化を見守り続けて来た人物だ。愛車のベースは100系ハイエースのスーパーロングで、ド派手な装飾によってアピール度を高めている。

 バニング歴の長いベテランが手がける、とても普通ではないハイエースの一番のポイントを小泉さんに伺うと、やはりリヤ後方をお立ち台仕様にしている点だと説明してくれた。ここにはテーブルとソファとスピーカーがセットされている。しかもリヤハッチはダンパー付きで、しっかり閉められる作りとなっているから凝っている。

 バニングカーとしてアピール度を高める巨大で派手なエアロパーツは独特で、フロントと前ドア以外の窓を埋め、フラットな外観にするバニング定番スタイルとしながらも、前後バンパーは大きく張り出し、ルーフには鎧兜を彷彿させる大胆な装飾も施し、圧倒的な存在感が引き出されている。

 ド派手に魅せるのがバニングカーの王道。ならば、徹底的に目立つようにやり尽くすというのが小泉さんのポリシーで、他にも星形巨大マフラーを製作してサイドにマウントさせたり、オーバーフェンダーを装着したワイドボディ化も施している。

 また、このクルマの場合はゴールドとブラックのデザインカラーにも注目してもらいたい。これを見てピンと来た人は相当なクルマ好きと言っていいだろう。じつはこのデザインは「ファルケンカラー」と呼ぶスタイルで、四輪改造車乗り間では有名なカラーリングだ。いわゆる街道レーサー乗りに好まれるスタイルだが、それをあえてボディ面積の広いワンボックスのバニング仕様車でやるのが面白い。

 バニングカーといえば、パールやメタリック系一色のみか、車体に有名人の顔やアニメキャラなどが描くケースも多い。その中でファルケンカラーというデザインペイントを施した小泉さんのハイエースは特別な印象をより強く感じさせる1台であった。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

あれぇぇ!? [ノートオーラNISMO]と[シビックRS]を比較してみると意外な結果
あれぇぇ!? [ノートオーラNISMO]と[シビックRS]を比較してみると意外な結果
ベストカーWeb
レゴ、F1全チームをテーマにした製品を2025年1月1日から販売開始。往年の名車ウイリアムズFW14Bなど“オトナ向け”製品も3月に発売
レゴ、F1全チームをテーマにした製品を2025年1月1日から販売開始。往年の名車ウイリアムズFW14Bなど“オトナ向け”製品も3月に発売
motorsport.com 日本版
ホンダが「凄い施設」を初公開! 夢の「全固体電池」実現に一歩前進!? パイロットラインを栃木で披露
ホンダが「凄い施設」を初公開! 夢の「全固体電池」実現に一歩前進!? パイロットラインを栃木で披露
くるまのニュース
ラリージャパン2024がついに走行開始。シェイクダウン1走目の最速はヌービル/WRC日本
ラリージャパン2024がついに走行開始。シェイクダウン1走目の最速はヌービル/WRC日本
AUTOSPORT web
ダイハツが新型「軽SUV」発表! 打倒「ジムニー!?」な“5ドア”モデル登場! タフすぎる「ゴツ顔×カクカクボディ」採用した“新型タフト”138万円から発売!
ダイハツが新型「軽SUV」発表! 打倒「ジムニー!?」な“5ドア”モデル登場! タフすぎる「ゴツ顔×カクカクボディ」採用した“新型タフト”138万円から発売!
くるまのニュース
MotoGPマシンデビューの小椋藍選手 初走行の印象は……【MotoGPバルセロナ公式テスト】
MotoGPマシンデビューの小椋藍選手 初走行の印象は……【MotoGPバルセロナ公式テスト】
バイクのニュース
ゼンリン、パナソニックのカーナビ「Strada」向け最新地図データ発売へ…12月2日
ゼンリン、パナソニックのカーナビ「Strada」向け最新地図データ発売へ…12月2日
レスポンス
下取り額爆上がり? アルヴェルのドアの速さまで変えられるトヨタの[KINTO FACTORY(キントファクトリー)]がすごい!
下取り額爆上がり? アルヴェルのドアの速さまで変えられるトヨタの[KINTO FACTORY(キントファクトリー)]がすごい!
ベストカーWeb
チャンピオン争いで明暗を分けた要因と変化がもたらす2025シーズンへの期待/MotoGPの御意見番に聞くソリダリティGP
チャンピオン争いで明暗を分けた要因と変化がもたらす2025シーズンへの期待/MotoGPの御意見番に聞くソリダリティGP
AUTOSPORT web
メルセデスが好発進、ハミルトンがトップタイム。RB勢は下位に沈み角田裕毅19番手|ラスベガスGP FP1
メルセデスが好発進、ハミルトンがトップタイム。RB勢は下位に沈み角田裕毅19番手|ラスベガスGP FP1
motorsport.com 日本版
ヤマハとホンダがコラボ展示! バイクSFアニメ『Tokyo Override』劇中車の『YZF-R1』&『CB1300』が渋谷に登場
ヤマハとホンダがコラボ展示! バイクSFアニメ『Tokyo Override』劇中車の『YZF-R1』&『CB1300』が渋谷に登場
レスポンス
6速MTあり! 日産が「“新”フェアレディZ」を発表! GT-Rの「湾岸ブルー」と「“伝説”のパープル」設定! “改良型”登場も「また抽選」? 受注再開で販売店にも反響
6速MTあり! 日産が「“新”フェアレディZ」を発表! GT-Rの「湾岸ブルー」と「“伝説”のパープル」設定! “改良型”登場も「また抽選」? 受注再開で販売店にも反響
くるまのニュース
ダイハツ SUVタイプのタフトの一部仕様変更して発売
ダイハツ SUVタイプのタフトの一部仕様変更して発売
Auto Prove
バスがズラ リ並ぶ「壮観すぎる光景」今年も再び!? ピーク時は“1時間あたり50便”運行へ 人気の航空祭輸送で
バスがズラ リ並ぶ「壮観すぎる光景」今年も再び!? ピーク時は“1時間あたり50便”運行へ 人気の航空祭輸送で
乗りものニュース
なぜか自販機になると買いたくなる不思議! 24時間365日買えるソフト99の「洗車用品自販機」が便利な上にファンキー!!
なぜか自販機になると買いたくなる不思議! 24時間365日買えるソフト99の「洗車用品自販機」が便利な上にファンキー!!
WEB CARTOP
F1ラスベガスFP1速報|ルイス・ハミルトンがトップタイム記録。角田裕毅は19番手
F1ラスベガスFP1速報|ルイス・ハミルトンがトップタイム記録。角田裕毅は19番手
motorsport.com 日本版
「めっちゃカッコいい」新型レクサス『ES』のデザインにSNSで反響
「めっちゃカッコいい」新型レクサス『ES』のデザインにSNSで反響
レスポンス
藤原とうふ店がWRCラリージャパン参戦!? WRC2グリアジン、愛する『頭文字D』フルカラーリングは「僕の夢だった」
藤原とうふ店がWRCラリージャパン参戦!? WRC2グリアジン、愛する『頭文字D』フルカラーリングは「僕の夢だった」
motorsport.com 日本版

みんなのコメント

83件
  • 無くなって良かったです
  • 日本におけるこの手は殆ど「輩」
    記事のような派手なのは少なくなったが、アルファード辺りで車高を落とし大径ホイールにうるさいマフラーなんてのは似たようなものでしょう。
    バイクの所謂「旧車會」なんてのと同じで「車が好き」「バイクが好き」と云うよりもイキるための道具にしているだけ。
    幾つになってもヤンキー気分の抜けない恥ずかしい人達です。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村