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【詳細データテスト】BMW M4 速さと快適性を両立 軽量でも装備充実 シートは標準仕様がベスト

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【詳細データテスト】BMW M4 速さと快適性を両立 軽量でも装備充実 シートは標準仕様がベスト

はじめに

今から15か月前、BMWのMディビジョンは、自社におけるパフォーマンスカーの象徴的名跡のひとつを、速くアグレッシブなルックスの特別仕様車に与えた。635psのM5 CSだ。ロードテストでは昨年7月に取り上げ、2021年に満点を獲得した唯一のクルマとなった。

【画像】写真で見るBMW M4 全15枚

そして今回、2022年も終わりが近づくなか、デジャビュを感じたのが、ミュンヘンがM4をさらなる高みに引き上げた今回のテスト車だ。そのスタイルは、もちろんまったく同じではないが、同様のやり方で仕立てられている。

そのM4 CSLはしかし、重要度がまったく違うクルマだ。なにしろ、BMW Mの50周年を記念したモデルなのだから。BMWの長い歴史においても、CSLの名を持つクルマは3台のみで、ほぼ20年ぶりの登場だ。

それだけに、今回のM4 CSLに対する期待は非常に大きくなる。ましてや、ひとつ前のE46型M3 CSLは、2004年に発売されたにもかかわらず、いまだにBMW史上最高のハンドリングマシンと評価され続けているのだから。

CSLは、単にロールケージを追加してサーキット仕様に仕立てただけのクルマではない。そのテストはかなり魅力的な体験となるに違いない。たとえば、BMWは現在におけるCSLがどのようなものだと定義づけたのか、そしてそれは、少し前に送り出されたM4 GTSとどのように違うのか、興味深いところだ。

これは単に、2022年時点における、最速にして最軽量、さらにパワーもグリップも最強のM4というだけなのか。それとも、BMWはミッドサイズのMモデルにおける究極形を完成させるべく、これまでにないクオリティを目指しているのだろうか。

意匠と技術 ★★★★★★★★☆☆

2004年以降、BMWがこの手のクルマについてどのようなことを学んできたのかは、新型CSLの装備を見ればうかがい知れる。純正ナビやオーディオ、エアコンが標準装備されているのだ。E46では、どれも排除されたアイテムだ。

M4コンペティションより100kg軽いCSLだが、それは2シーター化や、フロントシートをはじめとする軽量パーツの採用によるもので、2022年現在のオーナーが不在を望まないであろう装備をオミットして稼いだ数字ではない。

シャシーは、スティールとアルミの混成による4シリーズのそれがベースだが、エンジンルームやアンダーフロアなどには補強ブレースが追加され、剛性を高めている。

アグレッシブなルックスのボディワークは、カーボンFRPの使用比率をM4コンペティションより大幅に高めている。具体的には、ルーフパネルに加えボンネットとトランクリッドにも及んでいる。

しかしながら、M4の標準モデルに対して削減した遮音材だけで15kgという軽量化は、ボディパネルの高価な素材への変更で削った重量より多い。標準装備のカーボンセラミックブレーキは、鋳鉄ブレーキより14.3kg軽く、その他の軽量部材によってさらに4kgが落とされている。

BMW曰く、M4 CSLは実走可能な状態で1625kgとのこと。さすがに1300kgを切るアルピーヌやロータス、また1450kgのポルシェGT系には及ばない。さらなるウェイトダウンは可能だったはずだ。しかしBMWはおそらく、ハイエンドのパフォーマンスカーにおける軽量化はどこまで許されるかという線引きを、これまでの経験から学んだのだろう。

エンジンはレギュラーのM3やM4と同じ、S58B30型3.0L直6ユニット。ターボのブースト圧はM4コンペティションより25%ほど高まり、パワーは40psアップの550psを発生。トルクは66.2kg-mのままだが、発生回転域は広がった。エンジンも、8速トルクコンバーターATも、強化マウントで支持される。

ホイールアーチの内側は、トレッドが拡幅され、設計変更されたフロントハブによりネガティブキャンバーが強まっている。リアのアクスルとサブフレームはリジッドマウント化され、サスペンションは前後とも新型のストラットと補助スプリングが用いられる。

タイヤは、超ハイグリップでサーキット志向のミシュラン・パイロットスポーツ・カップ2Rを標準装着。ただし、より街乗り向きのパイロットスポーツ4Sも選択可能だ。

内装 ★★★★★★★★★☆

上記しただけでなく、このあと言及する理由もあって、13万ポンド(約2145万円)級で最軽量の、もっとも妥協のないサーキット向けスポーツカーを求めるユーザーに、このCSLは魅力的とは思えないかもしれない。それでも、運転環境はBMWの常ですばらしく、驚くほど居住性も快適性も高く、装備が充実したキャビンには、エンスージアスとも納得するだろう。

最大限の軽量化をしたいならば、フロントシートは標準装備のMカーボン・レーシングバケットから交換しないことだ。この2脚で、M4の標準シートより24kg軽いのだから。CSL専用開発品で、リクライニングはできず、ランバーサポートの調整機能はなし。座面高の手動調整は、工場でしか行えない。

ところが、テスト車はM4コンペティションに標準装備される、おなじみのMカーボンバケットシートに交換されていた。ルックスはかなりアグレッシブだが、見た目からは想像できないほど快適で、乗り込んでからの調整も効く。

CSLのロゴはキャビンのあちこちにうまく散りばめられ、その多くがバックライトを備えるので、暗くなるとさらに魅力的だ。センターコンソールはカーボンFRPのパーツに差し替えられているが、予想を裏切って実用的なストレージスペースが残されている。その上、シフトセレクターを操作しようと視線を落とすたびに、自分がレアでスペシャルなクルマに乗っていることを思い出させてくれる。

それ以外に、スッキリしながらも形ばかりのサーキット仕様らしさを演出するアイテムは見られない。ストラップ式ドアハンドルも、小物入れ代わりのネットも、カーボンのパワーウインドウスイッチも。また、CSLには消火器もロールケージも備えていない。

つまり、これは日常使いに必要なアイテムをフル装備する、れっきとした最新のパフォーマンスカーだ。サーキットユースにバッチリ対応しながらも、想像しうるほかの用途を切り捨てたサーキット専用車とは違うということが、走り出す前からわかる。

後席があるはずの場所にシートはなく、代わりにネットを張った積載スペースがある。ヘルメット置き場として使うことが想定されているのは明らかだが、それほど大きくない荷物や買い物なども余裕で積める。その背後には、ほかのM4と変わらない広さのトランクスペースも用意されている。

走り ★★★★★★★★★☆

CSLは、単に40psアップしただけのM4以上のものが感じられる。ドライコンディションのテストコースで計測した0−97km/hは3.6秒、0−161km/hは7.3秒。ゼロヨンは、10年前なら正真正銘のスーパーカーでなければありえないタイムだ。

標準装着されるカップRタイヤそのもののグリップが、この発進加速に大きく貢献しているのは間違いない。しかし、スタンダードなM4コンペティションが、昨年のロードテストで161km/hへ到達するのに1秒以上多くかかっていたことを考えると、このCSLのポテンシャルがどれほどのものか、その理解に近づけるだろう。価格の近い、やはりドイツ製の特別なスポーツカーであるポルシェ718ケイマンGT4 RSでも、たっぷり1秒は遅いのだ。

CSLにあってポルシェにないものは、もちろんターボチャージャーがもたらすトルクだ。しかも、生半可な太さではない。パワーデリバリーは、最新のMモデルでは当たり前のようだった超リニアなキャラクターに比べると、ブーストの効きが明確。それだけに、わずかながらターボラグが気になってしまう。

低回転からでは、大きな負荷をかけても、エンジンのレスポンスはやや眠たげ。完全に目覚めるのは2500rpmで、ふたつのターボが回り出してから。そこからは、ドライバーのキドニーをグッと押さえつけるような加速をみせる。

ギア固定での加速タイムを見れば、それがいかほどのものかわかるだろう。6速で64km/h以下から加速しても、エンジンは元気に回って車体を引っ張る。ターボラグがあるといっても、1980年代のようなものではない。さらに、ボディにかかる空気抵抗が増してきても、加速の伸びは衰えず、ピークに達するのは113~145km/hあたりだ。

言うまでもないことだが、普通にドライビングしていれば、エンジンのわずかなラグが露呈するようなことはない。スロットルを踏み込むたびに、一瞬の間を置いてから突進するさまは、このクルマのキャラクターにドラマティックさを付け加えるのみで、ドライバビリティに悪影響を与えることはない。

さらに、新採用したチタンエグゾーストによって排気音に加わった音色は、歓迎したい要素だ。CSLのストレート6は負荷をかけると、通常のM4より飾らないメカニカルなタービンの唸りを聞かせる。デジタル合成のエンジン音はCSLのほうがあからさまではなく、シフトダウン時の咆吼にはリアルなエッジが感じられる。つまり、すばらしい音だ。

低速域で不器用にパワーオンしたり、取り回したりした際には、スナッチや唐突なショックが、エンジンやギアボックスから出ることがある。その原因は、明らかに硬さを増したマウントだ。非難しようと思えばできるが、われわれの経験から言えば、うんざりするほどひどいと感じることはめったになかった。

使い勝手 ★★★★★★★★☆☆

インフォテインメント

できるだけ室内装備を取り去って、可能な限り軽く無駄のないキャビンにしたいCSLオーナーもいるかもしれないが、12万8820ポンド(約2126万円)も払って最新のナビゲーションもエンターテインメントシステムもついていないクルマを買い、日常使いしたいというほうが少数派だろう。

そのため、M4 CSLはどちらも標準装備している。ワイヤレス充電器やヘッドアップディスプレイ、パーキングアシストシステムを追加することも可能だが、それがなくても、装備が貧相だとはいえない。

BMWのOS7.0は、iXや7シリーズに搭載される最新世代のインフォテインメントシステムではない。しかし、走りながらでも楽に操作できるのは、iDriveの入力ダイヤルがあるおかげだ。

Wi−Fiホットスポットやスマートフォンミラーリング機能のApple CarPlayとAndroid Autoも装備される。Appleのほうはテスト中に使ったが、信頼性も機能性も文句なしだった。

オーディオは、205Wの10スピーカー。最新のBMWの例に反して、アップグレードプランは用意されていない。ラジオや音楽よりも、チタンエグゾーストのサウンドをお楽しみください、ということなのかもしれない。

燈火類

レーザーライトLEDヘッドライトは標準装備で、イエローのイルミネーションが備わる。ハイビームはパワフルで、ロービームの光軸も上々のレベル設定だ。

ステアリングとペダル

ふたつのペダルが右寄りにオフセットしているのはBMWの常だが、右脚を押さえるサポート部が高いので、長距離を運転していると窮屈になる。ステアリングコラムの調整幅は大きい。

操舵/安定性 ★★★★★★★★★☆

BMWが現行のG82型M4を導入した2020年末、シャシーチューニングの狙いのひとつにホイール荷重の変動抑制を掲げていた。当時、それはやや謎めいた表現に思えた。だが、それは引き締まった乗り心地とホイールコントロールをよりなめらかでプログレッシブなものとし、さらにバンプを乗り越える際の攻撃的な感じや落ち着きのなさは抑えたままにすることを言い換えたものだ。

M3とM4の標準モデルは、昨年の試乗でその狙いが見て取れた。対して今回のCSLは、これこそが真の証明だといえる仕上がりだ。ダンパーをコンフォートモードにしておくと、しなやかな乗り心地とハンドリングの落ち着きは、ハードコアなモデルに対する先入観をいい意味で裏切ってくれる。これほどアグレッシブな見た目で、本気のサーキットユースも想定していながら、乗り心地もハンドリングも洗練されたクルマには、めったにお目にかかれない。

英国によくあるなだらかなカントリーロードでは、サスペンションは弓の弦のように張りつめたフィールだ。小~中程度の突き上げなら、すばらしくなめらかに吸収し、M3やM4のGTSのようにシートの上で身じろぎさせられるようなことはない。

それでいて、必要とあれば波長の長い動きに対するダンピングも、短いストローク一発でみごとに減衰してしまう。さらに、速度をかなり上げると、跳ねたりナーバスだったりするより、むしろ安心感を覚えるくらい落ち着いている。

そのため、公道でもサスペンションをハードなモードにしたほうがいいんじゃないかと思えてくる。ただし、それをする価値を見出すには、路面がかなりスムースでなくてはならない。

ステアリングには、かなり細密なフィールを手元に感じさせる。その点では、通常のM4を大幅に上回る。ネガティブキャンバーを強めたことで、舵を切るほどにフロントタイヤの接地性が上がるのだが、極端なダイレクトさが出ることはまったくない。操舵感はナチュラルで直観的。自信とフィードバックをふんだんに与えてくれる。

テスト車に装着されたカップ2Rのグリップレベルは、熱が入れば使いきれないくらい高いが、冷えると注意が必要になるくらい低くなる。この手のタイヤを公道で使うと、一般的にみられる傾向だ。

しかし、このCSLのドライバーエイドは、タイヤが効果的に機能しない場面もうまくカバーしてくれる。もっとも、お好みによっては同じミシュランでも、もっと普通のパフォーマンスタイヤを選ぶことが可能だ。

快適性/静粛性 ★★★★★★★☆☆☆

M4 CSLは通常のM4ほどリファインされておらず、フィルターのかかっていない類のクルマだ。そのことは、騒音計が示している。

とはいえ、運転するのに耳栓が必要なハードコアスペシャル、というわけではない。ロングドライブを終えて、明かりもつけない部屋に横たわりたくなるようなことにはならない。

荒れた路面では、リジッドマウントのアクスルが、サーフェイスノイズとバスドラムのような重低音を発する。低速では、思いがけず尖ったエッジに遭うと、室内まで打撃音が伝わってくる。

とはいえ、乗り心地に粗いところはほとんどない。それこそ、このクルマがサーキットでの速さを突き詰めたのではなく、ロードゴーイングカーとして全般的に使いやすいものを目指したことを示すなによりの証拠だ。

M4コンペティションの室内騒音は、英国での一般的な巡航速度となる80km/hでは68dBAだったが、CSLは69dBAだ。ちなみに、ロールケージ付きのポルシェ911 GT3は75dBAだった。

テスト車のシートはオプションで、乗り降りはややトリッキーだが、快適性とアジャスト性は上々だ。ただし、クッションの脇にそびえるサポート部がふとももをガッチリ押さえるので、右寄りのペダルオフセットがことさら気になってしまう。

驚くほど上質なクルマではあるが、ひとつだけ重要な条件がある。シートは標準装備のレーシングバケットを選ぶべきだ。ロールケージや巨大なリアウイングが装着されていないので、視認性は全方位とも遮られない。キャビン内の騒音も乗り心地の快適性も、日常使いの支障になることはまったくない。

購入と維持 ★★★★★★★☆☆☆

M4 CSLの価格は、ハイパフォーマンスなBMWにしてもかなり高額だ。実質的に見れば、2016年に登場した先代M4 GTSよりわずかながら割安だが、だからといってなぐさめにはならない。

CSLの名が用いられるのは数世代に一度くらいなので、Mモデルを買い続けている裕福なユーザーは飛びつくだろう。ただし、ディーラーは慎重に割り当てを行ったようで、現時点ではプレミア価格で市場に流通しているような個体は見つけられない。中古車市場に出るようになっても、それほど価格が下がることはないだろう。

長距離クルーズでは、11km/Lというみごとな燃費をマークする。しかも、荷室容量も快適性も、ツーリングではありがたいレベル。それでいて、走りを楽しめて、サーキット走行もこなしてくれる。高い出費に見合った価値はある。

スペック

レイアウト

4シリーズのシャシーをベースに、重要な部分には補強が施される。フロント縦置きのガソリンエンジンは直6ツインターボで、直後に8速ATが連結される。

駆動方式は後輪駆動。アクスルはリジッドマウントで、前後ともヘルパースプリングが装着される。

エンジン

駆動方式:フロント縦置き後輪駆動
形式:直列6気筒2993ccツインターボ、ガソリン
ブロック・ヘッド:アルミニウム
ボア×ストローク:φ84.0×90.0mm
圧縮比:9.3:1
バルブ配置:4バルブDOHC
最高出力:550ps/5950~7200rpm
最大トルク:66.2kg-m/2750~5950rpm
エンジン許容回転数:7200rpm
馬力荷重比:339ps/t
トルク荷重比:40.8kg-m/t
エンジン比出力:181ps/L

ボディ/シャシー

全長:4794mm
ホイールベース:2857mm
オーバーハング(前):860mm
オーバーハング(後):1077mm

全幅(ミラー含む):2085mm
全幅(両ドア開き):4100mm

全高:1386mm
全高(トランクリッド開き):1650mm

足元長さ(前席):最大1160mm
足元長さ(後席):-mm
座面~天井(前席):最大1000mm
座面~天井(後席):-mm

積載容量:440L

構造:アルミ/スティールモノコック
車両重量:1625kg(公称値)/-kg(実測値)
抗力係数:-
ホイール前/後:9.5Jx19/10.5Jx20
タイヤ前/後:275/35 ZR19 100Y XL/285/30 ZR20 99Y XL
ミシュラン・パイロットスポーツ・カップ2R
スペアタイヤ:なし(パンク修理キット)

変速機

形式:8速AT
ギア比/1000rpm時車速〈km/h〉
1速:5.00/8.0
2速:3.20/12.7
3速:2.14/19.0
4速:1.72/23.7
5速:1.31/30.9
6速:1.00/40.6
7速:0.82/49.4
8速:0.64/63.4
最終減速比:3.15:1     

燃料消費率

AUTOCAR実測値:消費率
総平均:8.3km/L
ツーリング:11.0km/L
動力性能計測時:3.4km/L

メーカー公表値:消費率
低速(市街地):6.3km/L
中速(郊外):10.2km/L
高速(高速道路):11.9km/L
超高速:10.9km/L
混合:10.1km/L

燃料タンク容量:59L
現実的な航続距離:489km
CO2排出量:225g/km(WMTC)

サスペンション

前:マクファーソンストラット/コイルスプリング+補助スプリング、アダプティブダンパー、スタビライザー
後:マルチリンク/コイルスプリング+補助スプリング、アダプティブダンパー、スタビライザー

ステアリング

形式:電動機械式、ラック&ピニオン
ロック・トゥ・ロック:2.4回転
最小回転直径:12.2m

ブレーキ

前:400mm通気冷却式カーボンセラミックディスク
後:380mm通気冷却式カーボンセラミックディスク
制御装置:ABS、ブレーキアシスト
ハンドブレーキ:電動、センターコンソールにスイッチ設置

静粛性

アイドリング:54dBA
全開時(4速):90dBA
48km/h走行時:66dBA
80km/h走行時:69dBA
113km/h走行時:73dBA

安全装備

ABS/ASC/DSC/CBC/DBC
Euro N CAP:5つ星(420d、2019年)
乗員保護性能:成人97%/子供83%
歩行者保護性能:93%
安全補助装置性能:72%

発進加速

テスト条件:乾燥路面/気温19℃
0-30マイル/時(48km/h):1.8秒
0-40(64):2.3秒
0-50(80):3.0秒
0-60(97):3.6秒
0-70(113):4.4秒
0-80(129):5.2秒
0-90(145):6.1秒
0-100(161):7.3秒
0-110(177):8.5秒
0-120(193):10.0秒
0-130(209):11.7秒
0-140(225):13.9秒
0-150(241):16.5秒
0-160(257):19.5秒
0-402m発進加速:11.6秒(到達速度:208.1km/h)
0-1000m発進加速:20.6秒(到達速度:262.6km/h)

ライバルの発進加速ライバルの発進加速
ポルシェ718ケイマンGT4 RS
テスト条件:乾燥路面/気温38℃
0-30マイル/時(48km/h):1.8秒
0-40(64):2.5秒
0-50(80):3.1秒
0-60(97):3.9秒
0-70(113):4.8秒
0-80(129):5.8秒
0-90(145):7.0秒
0-100(161):8.3秒
0-110(177):9.9秒
0-120(193):11.6秒
0-130(209):13.7秒
0-140(225):16.2秒
0-150(241):19.2秒
0-160(257):23.4秒
0-402m発進加速:12.1秒(到達速度:197.1km/h)
0-1000m発進加速:21.6秒(到達速度:250.7km/h)

中間加速

20-40mph(32-64km/h):1.5秒(2速)/2.3秒(3速)/3.2秒(4速)

30-50(48-80):1.2秒(2速)/1.7秒(3速)/2.3秒(4速)/3.6秒(5速)

40-60(64-97):1.5秒(3速)/1.9秒(4速)/2.8秒(5速)/5.1秒(6速)/8.1秒(7速)

50-70(80-113):1.5秒(3速)/1.8秒(4速)/2.4秒(5速)/4.1秒(6速)/7.7秒(7速)/12.6秒(8速)

60-80(97-129):1.6秒(3速)/1.9秒(4速)/2.4秒(5速)/3.5秒(6速)/7.0秒(7速)/12.8秒(8速)

70-90(113-145):1.9秒(4速)/2.5秒(5速)/3.4秒(6速)/5.7秒(7速)/13.1秒(8速)

80-100(129-161):2.1秒(4速)/2.6秒(5速)/3.5秒(6速)/4.7秒(7速)/12.3秒(8速)

90-110(145-177):2.7秒(5速)/3.6秒(6速)/4.7秒(7速)/9.9秒(8速)

100-120(161-193):2.8秒(5速)/3.8秒(6速)/5.1秒(7速)

110-130(177-209):3.2秒(5速)/4.1秒(6速)/5.7秒(7速)

120-140(193-225):4.4秒(6速)/6.3秒(7速)

130-150(209-241):4.8秒(6速)

140-160(225-257):5.4秒(6速)

制動距離

テスト条件:乾燥路面/気温19℃
30-0マイル/時(48km/h):7.8m
50-0マイル/時(64km/h):20.6m
70-0マイル/時(80km/h):40.2m
60-0マイル/時(97km/h)制動時間:2.44秒

ライバルの制動距離ポルシェ718ケイマンGT4 RS
テスト条件:乾燥路面/気温38℃
30-0マイル/時(48km/h):8.0m
50-0マイル/時(64km/h):21.5m
70-0マイル/時(80km/h):41.5m
60-0マイル/時(97km/h)制動時間:2.43秒

各ギアの最高速

1速:57.9km/h(7200rpm)
2速:91.7km/h(7200rpm)
3速:136.8km/h(7200rpm)
4速:170.6km/h(7200rpm)
5速:223.7km/h(7200rpm)
6速:291.3km/h(7200rpm)
7速:307.4km/h(6213rpm)
8速(公称値):307.4km/h(4849rpm)

8速・70/80マイル/時(113km/h/129km/h):1777rpm/2031rpm

結論 ★★★★★★★★☆☆

Mディビジョンは、CSLの名を持ち出すときを長らく待っていた。今年はまさしくそれにふさわしいが、M4を選んだのは正しかったのか。その疑問に答えを出すのは、期待されるほど簡単に断言できるものではない。たとえロードテストを実施して、ほしいデータが軒並み取れたにしてもだ。

このクルマは速くて、ドラマティックで、はっきりした特徴もある。チャレンジングだが、ドライビングに熱中できる。激しいところもあるが、驚くほどマイルドなマナーをみせるところもある。

しかし、もっとも驚かされるのは、公道上で走らせたときの上質さと実用性だ。BMWはM4 GTS以上にハードさを極めたサーキットスペシャルを造ろうとはしなかった。CSLというサブブランドがどのような味付けを必要としているか、明らかに理解している。そして、それは複雑だ。それでも、ダイレクトで近寄りやすくもあり、かなりの部分で満足できる。

このクルマの進化を味わうのに、サーキットは必ずしも必要ではない。それはサプライズであると同時に大きな強みだ。そして、クローズドコースに持ち込めば、これが通常のM4をドライブするより多くを要求するクルマだということがわかるはずだ。もちろん、速さも激しさも通常モデルをはるかに上回る。そうしたすべての側面が、どこをとってもこのクルマの魅力のうちなのだ。

担当テスターのアドバイス

マット・ソーンダースおそらく、これがもっともハンドリングの冴えたMモデルだと称賛されることはないだろう。しかし、通常のM4からのステップアップは明らかで、短絡的に満足できる走りの楽しさを求めたというより、読み解いていくチャレンジのやりがいがあるクルマだ。象徴的モデルとしてはいい出来だ。

イリヤ・バプラートアグレッシブなフロントのスタイリングは、確かに調和を乱すものだが、ターミネーター的な凄みを増したことで、M4コンペティションよりある種の一貫性が感じられるデザインになっている。少なくとも、個人的にはそう思う。そのほかの部分は、グリルの突出した威圧感にマッチしたものになっている。

オプション追加のアドバイス

トーンダウンしてより目立ちたくないなら、ボディカラーはブラックが懸命な選択だ。無償オプションのカーボンバケットシート、300ポンド(約5万円)のMの50周年バッジ、500ポンド(約8.3万円)のヴィークルトラッカーはほしい。無駄に重量を上乗せするアイテムは、選ばないほうがいい。

改善してほしいポイント

・やや右寄りのペダルレイアウトは修正を。座面の盛り上がったCSLのシートが、いっそうペダルオフセットの不利を際立たせている。
・ローエンドでのターボのレスポンスをもっとシャープにしてほしい。
・超軽量パッケージを用意してもらいたい。可能な限り無駄を省いた仕様が欲しいというユーザーはいるはずだ。

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【中国メーカー初受賞】BYDシール 「Euro Car Body 2024」車体構造デザイン部門で第3位
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