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ランボルギーニ・レヴエルトの賢いトランスミッション 最新型DCTの役割

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ランボルギーニ・レヴエルトの賢いトランスミッション 最新型DCTの役割

豊富な経験活かした8速DCT

2000年代前半に普及し始めたデュアルクラッチ・トランスミッション(DCT)は、ユーザーに受け入れられるまで長い時間をかけてきた。

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トルクコンバーターやオートマチック・マニュアルよりも優れているような好印象とともに迎え入れられたが、目新しさが失われるにつれて、その喜びはマニュアルへの憧れへと変化していった。

しかし、ランボルギーニの新しいプラグインハイブリッド・スーパーカー「レヴエルト」に他のものが搭載されることは考えにくい。

レヴエルトはランボルギーニの本拠地サンタガタで開発されたが、DCT技術にしてはフォルクスワーゲン・グループの豊富な経験が生かされていることは間違いない。ランボルギーニの8速「ダブルクラッチ」トランスミッション(DCTにはさまざまな呼び方がある)は、レヴエルトのために開発された全く新しいものだ。

レヴエルトは、縦置きエンジンとフロント搭載のトランスミッションというランボルギーニの伝統にとらわれず、縦置きエンジンの後ろに横置きトランスミッションを組み合わせた方式を採用した。

DCTは、内部の複数のシャフトでギア比を分割する原理で働いている。縦置きのトランスミッションには2本のシャフトがあるが、フォルクスワーゲンのDSGのように前輪駆動車の小さなスペースに収まるように設計されたものは3本のシャフトを備えていることがある。ランボルギーニのユニットが横置きであるにもかかわらず、2軸にこだわることができたのは、間違いなく車幅のためだろう。

ギアは、片方のシャフトに偶数の段、もう片方に奇数の段が配置され、それぞれ1つのクラッチで制御する。他のDCTと同様、加速しているときに次のギアをあらかじめ選択するが、それを制御するクラッチは開いたままにするという考え方である。

ギアチェンジが要求されると、クラッチは同時に開閉し、前のギアを駆動から外すと同時に、同じタイミングで高いギアを導入する。また、連続ダウンシフトと呼ばれる機能(左パドルを押し続けると作動)によって、ブレーキング時に一度に複数のギアを落として、コントロール感を高めてくれる。

ランボルギーニの8速DCTはユニット重量193kgと、ウラカンの7速DCTよりも大幅に軽量化されている。また、シフトチェンジもより速くなった。

さらに、ハイブリッド・パワートレインを構成するユニットとして、トランスミッションの役割は従来よりも高度なものとなっている。レヴエルトの3基の電気駆動モーターのうち、1基はトランスミッションの上にあり、残りの2基は軸流式(パンケーキ式)で、各車輪に配置されている。

リアモーターはスターターとしても機能し、ジェネレーターモードではバッテリーを介してフロントモーターに電力を供給する。専用のシンクロナイザーを備えたアンカップリング機構により、モーターをトランスミッションに接続し、エンジンに接続することも、車輪に独立して接続することも可能だ。この方法では、エンジンにパワーを送ったり、エンジンで駆動して発電したりすることもできる。エンジンとの連結を解除し、車輪だけを駆動すると、四輪駆動のEVとなる。

また、フロントモーターを反転(後進)に利用することで、トランスミッションのリバースギアを不要にし、軽量化に貢献しているのも、巧みな工夫である。

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