若い人と一緒にクルマに乗っていると、「今なんで〇〇したんですか?」と言われることがたまにある。40年も前に免許を取得した筆者からすると普通のことでも、若い人にとっては謎なことが結構あるようなのだ……。
文/山口卓也、写真/AC
【画像ギャラリー】無意識におじさん運転してませんか?(8枚)
その1 バック時に助手席に腕を回す
シートに腕をかけて……。助手席の人は突然、運転手の顔が近づき、「ギョッ」とすることも。イマドキの若者にとっては「?」な典型的なおじさん運転。特に、若い女子には嫌われる可能性大(naka@Adobe Stock)
今はシフトをRに入れるとバックモニターに後方の映像が映るクルマばかりなので、こんなことをする人は少ない。
だが、バック時にルームミラーやサイドミラーを使う、もしくは運転席ウィンドウを開けて身をのり出しつつ後方確認をしてバックしていた世代からすると、助手席に腕を回して体を固定しつつ体をよじって“後方を直に見ながらバックできるこの方法”は、安全で安心のバック時ポジションだった。
バックモニターのない愛車に、若い女性の同僚を乗せている時にこれをやった筆者が見たのは、助手席で身を守るように固まる同僚の姿だった……。
「あ、いや……」と言ったものの、ちょっとヘンな空気に包まれてしまったのを思い出す(笑)。
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その2 高速道路の追い越し車線での右ウインカー
これは自分がやったわけではないが、右ウインカーを出しつつ自車後方についたクルマがいたという話から、「あれ、あおり運転ですよね?」と聞いてきた若い友人がいた。
ハイビームやクラクション、パッシングよりは攻撃的ではない印象を持たれるからか、かつては高速道路の追い越し車線で、前走車に先に行かせてほしい意思を伝えるために右ウインカーを出すという光景はよく見られた。
それを知っていた筆者も「すみませんが先に行かせてください」程度の意味でかつて右ウインカーを出した記憶があるが、ここ10年以上していない行為。
“あおり運転”による被害が増え、罰則も厳罰化され、意思が正しく伝わらない可能性大の現代ではほぼ見られない行為となっている。
つまり、「すみませんが~」ではなく「ドケよ! コラ!」に思えるくらいの行為と取られかねないので、まだやっている人は要注意!
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その3 速度違反取り締まりを伝えるためのパッシング
都心部ではあまり見かけないが、郊外で今もたまに見かけるこの種のパッシング。
これも、行楽地で若い友人と会った時、「途中で対向のおじさんドライバーに激しくパッシングされたから、エッ? 何だよっ!と思ったら速度違反取り締まりを教えてくれたみたいだった……」と聞いて、笑ってしまった。
意思疎通のためのパッシングは道路交通法で決められた正しい使い方ではないが、違反となるものでもない。
だが、かなり昔から「ありがとう」「お先にどうぞ」「先に行きます」「どいてくれ!」「あなたハイビームですよ」などの他、今回のような“速度違反取り締まりを知らせる方法”としても慣習としてドライバー間で使われている。
しかし、教習所で習うことではなく路上に出て初めて知ることも多いため、運転歴の浅いドライバーだとなんの意味だかわからないパッシングも多い。
「ありがとう」「お先にどうぞ」くらいは何度か見かけるので若い人でも知っている人は多いが、郊外の気持ちいいドライブルートでいきないパッシングされると、「???」となるようだ。
筆者も、この意味でのパッシングは自身と同年代くらいの“おじさんドライバー”にしかやられた記憶はない(笑)。
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その4 内掛けハンドル
イマドキはタクシー運転手でもやる人が減った内掛けハンドル。たまーに目撃するのだが、やっているのはおじさんばっかり
内掛けハンドルとは、ハンドルを内側から持って回すハンドル操作方法。
年配のタクシー運転手が細い路地を曲がる際に「カチカチ……」と言わせながら内掛けハンドルで曲がっていたのを見た記憶があるが、今でも対向車が内掛けハンドルで曲がるのを見ることがある。
内掛けハンドルをするのはベテランドライバーが多いと言われる。これは、昔のクルマにはパワーステアリング機構がついていなかった(“重ステ”と呼ばれた)ため、引っぱることで力を入れやすい内掛けハンドルを使う人が多かったのだ。
しかし、この内掛けハンドルは……
・素早いハンドルの切り返しができない
・エアバッグ作動時に腕を骨折する可能性がある
・どれだけハンドルを回したかがわかりにくい
上記のようなデメリットも多く、「嫌われる」というより現代では「やってはいけないハンドル操作法」ともいわれている。
この内掛けハンドルを無意識にやってしまう人は、自身の運転姿勢に問題があるのかもしれない。
ハンドルと腕が離れてしまっていると内掛けハンドルになりやすいともいわれているので、自身のシート位置を今一度見直してはどうだろうか?
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その5 エンジン始動後の暖機運転
ここでいう暖気運転とは、エンジンをかけたまましばらくクルマを動かさないこと。
昔のキャブレター車で、エンジンをかけてすぐに走り出そうとしてもエンストしてしまったりエンジンの吹け上がりがギクシャクすることがあった。
また、オイルをエンジン内に行き渡らせるためもあり、暖気運転は正しい操作といわれてきた。
昔はエンジン内部にあるアルミピストンや鋳鉄シリンダーの材質の違いによる熱膨張率の違いからクリアランスを多めにとっていたために、適正温度になってはじめて適正クリアランスになるように設計されていた。
だからエンジンパーツにも暖気が必要だったのだ。
しかし、現代のクルマでは、たとえ真冬の極寒時でもエンジンをかけた瞬間からスムーズに吹け上がって走り出すことができる。
エンジン各部の加工精度も向上し、エンジン制御技術の進化もあり、始動直後と暖気後のエンジンの状態の変化度合いは最小限となった。
よって、かつてのような10分を超えるようなアイドリングでの暖気運転は現代のクルマでは不要だし、早朝からの暖気はご近所さんに嫌われる可能性もあるのでやらないほうがいい。
とはいえ、始動直後からのエンジン全開! は各パーツに良くないのも事実。現代のクルマでは、始動後は高負荷をかけずにゆっくり優しく走る“走行暖気”が好ましいとされている。
走行暖気の時間は、例えば水温計マークのランプがあるクルマの場合。エンジン始動して1分程度で走行開始。
さらに、エンジン始動直後から青く光っているランプが消灯するまで(だいたい5~10分程度)は、住宅街を走るくらいのスピードかつ“急”のつかない優しい運転で走るくらいでいい。
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みんなのコメント
やはりメインでの確認は肉眼で行い、バックモニターは飽くまでもサブ的位置づけにすべきだと思うのだが?
まぁ格好つけるより事故に繋がらない運転をすべきだよね。