現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > AMG最強で初のPHEV メルセデスAMG GT 63 S Eパフォーマンスへ試乗 トルク149.3kg-m 前編

ここから本文です

AMG最強で初のPHEV メルセデスAMG GT 63 S Eパフォーマンスへ試乗 トルク149.3kg-m 前編

掲載 更新 5
AMG最強で初のPHEV メルセデスAMG GT 63 S Eパフォーマンスへ試乗 トルク149.3kg-m 前編

リアモーター追加で843psと149.3kg-m

いよいよメルセデスAMGにも電動化の波がやってきた。今回試乗したGT 63 S Eパフォーマンスは、AMGの量産モデルとして初めてのプラグイン・ハイブリッド(PHEV)。加えて、これまでで最もパワフルなAMGでもある。

【画像】AMG最強で初のPHEV GT 63 S Eパフォーマンス 欧州の競合サルーンと比較 全141枚

ボディスタイルは、写真でおわかりの通り2018年に販売が始まったGT 4ドアクーペ。4.0L V8ツインターボエンジンのほかに、リアアスクル側に2速ATと一体で、駆動用モーターが搭載されている。

V8エンジンのパワーは、AMGがスピードシフトと呼ぶ9速マルチクラッチ(MCT)ATを介し、四輪を駆動。リアタイヤは、エンジンとモーター、両方のパワーを受け持つことになる。

ただし、AMGの最高技術責任者を務めるヨッヒェン・ハーマン氏によれば、近いうちにもっと凄いものが発表されるという。こちらも気になるところだが、本題を続けよう。

駆動用モーターは電圧400Vで稼働し、最高出力は203ps。639psを発揮するガソリンエンジンが組み合わさり、システム合計での最高出力は実に843psに達する。AMG GT ブラックシリーズより113psも勝る。

ちなみにライバルと比較してみると、PHEVのポルシェ・パナメーラ・ターボS Eハイブリッドの最高出力は、システム合計で700ps。内燃エンジンのみのBMW M5 コンペティションは624psだから、いかにパワフルなのかがわかる。

さらに、GT 63 S Eパフォーマンスで印象的なのが最大トルク。駆動用モーターの力が加わり、91.4kg-mから一気に149.3kg-mへと高められている。

0-100km/h加速2.9秒、最高速度315km/h

AMGダイナミック・セレクトという名のドライブモードには、スリッパリー(滑りやすい)、エレクトリック、コンフォート、スポーツ、スポーツ・プラス、レースという6段階が用意された。

サスペンションやエンジンなどをドライバーが個別に調整できる、インディビジュアル・モードもある。

駆動用バッテリーは、駆動用モーターを覆うように搭載される。約560セルで構成され、容量は6.1kWh。液冷システムが組まれており、コンディションを保つという。

この駆動用バッテリーは、今のところGT 63 S Eパフォーマンスのみに採用されている。メルセデス・ベンツがラインナップする従来のPHEVより、エネルギー密度は2倍もあるそうだ。

充電ポートはリアバンパーの右側。AC充電器で、最大3.6kWのスピードで充電できる。バッテリー容量が小さいということで、DCの急速充電器には対応していない。

PHEVのシステムが加わり、車重は通常のAMG GT 4ドアクーペから大幅に増え、2380kgに達した。それでも、0-100km/h加速を2.9秒でこなし、315km/hの最高速度を誇る。

駆動用バッテリーが満充電の状態で、モーターだけで走れる距離は最長12kmと短い。そのため、CO2の排出量はPHEVとしては多めの180g/km。WLTP値での燃費は、12.7km/Lがうたわれる。

「主に、パフォーマンスへ焦点が向けられています。電気で走る能力は与えていますが、航続距離が優先事項ではありませんでした」。とハーマンは説明する。

日常的な速度域では関心するほどの洗練度

GT 63 S Eパフォーマンスを運転してみた最初の印象は、通常のGT 63 S 4ドアクーペと目立った違いがなかった。ところが、リアの駆動用モーターが本気を出すと発進加速は見違えて鋭くなる。

駆動用モーターは、短時間だけ203psを発揮できる。通常は、95psに出力が絞られているという。

AMGたらしめる、個性が濃く豊満なパワーを放つV8ツインターボエンジンは健在。深くアクセルペダルを踏んだ状態から急に戻すと、アフターファイヤーの破裂音やグズるような唸りが伴う。

パワートレインは粘り強く滑らか。日常的な速度域では、感心するほど洗練されている。

空いた道を速めのスピードで流すような、クルージングも安楽。アクセルペダルに対する反応は見事で、瞬間的に追い越しを完了させられる余力も常に控えている。非常に心地よく運転できる。

同時に、長いストレートが伸びるサーキットへ足を踏み入れれば、別の能力も楽しめる。AMGダイナミック・セレクトをレース・モードに切り替え、電子的なアシストを大幅に押さえ込めば、魅了されるような走りを引き出せる。

リアタイヤを駆動するモーターは、従来のメルセデス・ベンツのPHEVより、遥かに迅速なパワー展開を可能としたという。単に馬力やトルクを上乗せする以上に、反応自体も大幅に磨かれているのだ。

この続きは後編にて。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

「中古車を買いに来たら『支払総額表示』で売ってくれませんでした、詐欺ですよね?」 「別途費用が必要」と言われることも…! 苦情絶えないトラブル、どんな内容?
「中古車を買いに来たら『支払総額表示』で売ってくれませんでした、詐欺ですよね?」 「別途費用が必要」と言われることも…! 苦情絶えないトラブル、どんな内容?
くるまのニュース
どんな違いがあるのか!? 通常モデルとは違う仕様が用意されている中型バイク3選
どんな違いがあるのか!? 通常モデルとは違う仕様が用意されている中型バイク3選
バイクのニュース
日本発の「ペダル踏み間違い防止装置」、世界標準へ…国連が基準化
日本発の「ペダル踏み間違い防止装置」、世界標準へ…国連が基準化
レスポンス
写真で見るニューモデル 光岡「M55ゼロエディション」
写真で見るニューモデル 光岡「M55ゼロエディション」
日刊自動車新聞
旧ビッグモーター、車両の修理不正もビッグに8万件、補償総額数十億円も[新聞ウォッチ]
旧ビッグモーター、車両の修理不正もビッグに8万件、補償総額数十億円も[新聞ウォッチ]
レスポンス
フェルスタッペンとのタイトル争いは“敗北濃厚”も……今季の戦いで自信深めたノリス「優勝争いに必要なものを持っていると言えるようになった」
フェルスタッペンとのタイトル争いは“敗北濃厚”も……今季の戦いで自信深めたノリス「優勝争いに必要なものを持っていると言えるようになった」
motorsport.com 日本版
フェラーリ『ローマ』後継の新型スーパーカー、車名は『アマルフィ』が最有力!
フェラーリ『ローマ』後継の新型スーパーカー、車名は『アマルフィ』が最有力!
レスポンス
注目が集まる角田裕毅の2025年シート「僕はレッドブルの一員なのでここにいます。ホンダとは話をしていません」
注目が集まる角田裕毅の2025年シート「僕はレッドブルの一員なのでここにいます。ホンダとは話をしていません」
motorsport.com 日本版
次の「黄バイ」はBMW? 首都高専用パトロールバイク「F900XR」がカッコ良すぎる!
次の「黄バイ」はBMW? 首都高専用パトロールバイク「F900XR」がカッコ良すぎる!
くるくら
まさかの「RAV4“軽トラ”」登場!? ド迫力の“真っ黒顔”がスゴすぎる! オフロード感強調の「SPIEGELカスタム」どんなモデル?
まさかの「RAV4“軽トラ”」登場!? ド迫力の“真っ黒顔”がスゴすぎる! オフロード感強調の「SPIEGELカスタム」どんなモデル?
くるまのニュース
これはクセスゴ!!  オーナー自作多数のホンダ「CT125・ハンターカブ」カスタム発見!!
これはクセスゴ!! オーナー自作多数のホンダ「CT125・ハンターカブ」カスタム発見!!
バイクのニュース
[15秒でわかる]アキュラ『ADX』新型…内外装はスポーティかつ高級な印象に
[15秒でわかる]アキュラ『ADX』新型…内外装はスポーティかつ高級な印象に
レスポンス
アルピーヌは東京オートサロン2025で3台のA110を披露
アルピーヌは東京オートサロン2025で3台のA110を披露
カー・アンド・ドライバー
WRCラリージャパン2024が開幕、4日間の熱い戦い トヨタ逆転優勝なるか
WRCラリージャパン2024が開幕、4日間の熱い戦い トヨタ逆転優勝なるか
日刊自動車新聞
【スクープ!】AMG製電動スーパーSUVデビュー間近!メルセデスAMGが新型電動SUVを開発中!
【スクープ!】AMG製電動スーパーSUVデビュー間近!メルセデスAMGが新型電動SUVを開発中!
AutoBild Japan
「マジで!?」ホコリまみれの“スクラップ車”が14億5000万円で落札!? 50年ぶりに見つかった1956年製メルセデスの“驚きの価値”とは?
「マジで!?」ホコリまみれの“スクラップ車”が14億5000万円で落札!? 50年ぶりに見つかった1956年製メルセデスの“驚きの価値”とは?
VAGUE
ミツオカ「M55」発売決定! 2025年生産販売台数は100台で、2024年11月22日から受付開始
ミツオカ「M55」発売決定! 2025年生産販売台数は100台で、2024年11月22日から受付開始
Webモーターマガジン
【10月の新車販売分析】受注停止車種が多くともトヨタ1強にかわりなし! 軽乗用車はホンダとダイハツの2位争いが熾烈に!!
【10月の新車販売分析】受注停止車種が多くともトヨタ1強にかわりなし! 軽乗用車はホンダとダイハツの2位争いが熾烈に!!
WEB CARTOP

みんなのコメント

5件
  • 最近になってから少しずつメルセデスのPHEVのEモードにおける航続距離は伸びてきたけど、
    俺のS560Eは50km近く走れるとか表示されていても実際に走れるのは状況良くてもせいぜい30キロちょいくらい。
    坂道とか、信号待ちでも電気どんどん消費するし、電気モード期待するならやめた方がいい感じ。
    まあ、モーターによるトルク感とか、加速はそれなりにパワーあるけど、加速に味わいがない。
    エンジンとは別にモーターでぐーんと引っ張られるような感じで、この加速は飽きる。
    まあ、エコというよりもモーターをもう一つのパワーチャージャーとして割り切って走る車だと思う
  • 結局オラオラ顔にするなら最初からやれよ
    後からやるから不恰好だわ
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

2750.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

748.06000.0万円

中古車を検索
AMG GTの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

2750.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

748.06000.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村