4年目の角田裕毅は、名前と体制が新しくなったチームとともに戦うシーズンとなった。2023年までスクーデリア・アルファタウリという名前だったイタリア・ファエンツァに本拠地を置くチームは、2024年に大きく変革した。チーム名がビザ・キャッシュアップRB F1チームとなった新チームを指揮するのは、フェラーリから移籍してきたローラン・メキース代表。その新代表が2024年に向けて獲得した大物エンジニアのひとりに、レーシングディレクターのアラン・パーメインがいる。
パーメインは2023年の夏までアルピーヌでトラックサイドエンジニアのトップとして現場で技術陣を統率していただけでなく、チームの前身であるルノー時代にはフェルナンド・アロンソと共にチャンピオンを獲得した経験を持つ著名なエンジニアだ。そのパーメインがRBに加入してから、角田との仕事でうれしい驚きがいくつもあったという。
【角田裕毅を海外F1ライターが斬る】ふたりのチームメイトに勝ち、確実に成長。やれるだけのことをやった一年
「ユウキは、本当に速い。どのような状況でも常にマシンから最大限の力を引き出すことができる。特に一発の速さという点においてでだ。だから、彼の予選でのパフォーマンスはとてもいい」
この言葉が示すように、2024年の予選で角田は開幕戦から10月上旬までチームメイトのダニエル・リカルドに対して、12勝6敗の好成績を残した。リカルドに代わってアメリカGPからチームメートとなったリアム・ローソンに対しては、6戦全勝だった。
チームはコンストラクターズ選手権で8位だったにも関わらず、角田が予選でQ3に進出した数は11回。それまで最も多かった2021年の9回を上回った。もともと角田の一発の速さには定評があったが、その速さにさらに磨きがかかった。2024年の角田は何度となく、ニコ・ヒュルケンベルグ(ハース)と予選で争う場面があった。ヒュルケンベルグは予選スペシャリストとして名高いが、そのヒュルケンベルグですら、Q3に進出したのは11回だった。予選でのパフォーマンスが上がったことが、4年目の角田が最も成長した部分だったと言ってもよい。
それを象徴していたグランプリが、第21戦サンパウロGPだった。予選は雨がらみだったといえ、3番手を獲得。これはそれまでの予選自己最高位の6番手を上回っただけでなく、日本人F1ドライバーとして佐藤琢磨(2004年ヨーロッパGPで2番手)、小林可夢偉(2012年ベルギーGPで2番手)に次ぐ好成績となった。
レースではウエットタイヤに交換した後にセーフティカーが導入されて、赤旗も出されたために、角田の戦略は功を奏さずに7位に終わったが、それがなければ表彰台争いをしていただろう。もちろん、このサンパウロGPが2024年の角田のベストレースだったと言っていい。
残念だったのは、そのスピードをうまく結果に結びつけられなかったレースが少なくなかったことだ。たとえば、第9戦カナダGPではポイント圏内を走行しながら、スピン。予選8番手だったシンガポールGPではスタートで出遅れて、ポイント圏外に終わった。また入賞したものの、第13戦ハンガリーGPでは予選でクラッシュし、望みうる最高のポジションからスタートできなかった。
ただし、角田が2024年に犯したいくつかのミスは、アップデートがうまく進まずにペースが上がらないRBのマシンで、なんとかしてポイントを獲得しようと自分にプレッシャーをかけすぎたことも無関係ではない。
つまり、2025年に角田が今年以上に成績を残すためには、RBの開発陣に奮起してもらうしかない。また、2025年はチームメイトがアイザック・ハジャルになる。デビューから角田のチームメイトはピエール・ガスリー、ニック・デ・フリース、リカルド、ローソンだった。ルーキーがチームメイトとなるのは、初めて。これまで以上にチームから頼られる存在となる。
パーメインは「ユウキのフィードバックにも驚いている」と、技術面ではすでにチームにとって頼れる存在になっていると語る。あとはその信頼を結果でチームに恩返しできるかどうか。それができれば、2026年以降に向けて、角田を必要とするチームは必ず出てくるはずだ。
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