現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > 新型 スズキSクロスへ英国試乗 骨格は先代と同じ 好印象な乗り心地

ここから本文です

新型 スズキSクロスへ英国試乗 骨格は先代と同じ 好印象な乗り心地

掲載 10
新型 スズキSクロスへ英国試乗 骨格は先代と同じ 好印象な乗り心地

基本的な骨格やサイズは先代と同じ

フェイスリフトとは、どこまでを指すべきなのだろう。フェラーリF8 トリブートは、488のフェイスリフト版ではないといえる。そのフェラーリ488も、458 イタリアのフェイスリフト版だと見られることはないだろう。

<span>【画像】新型 スズキSクロス 先代のSX4 Sクロスと、欧州での競合モデルと比べる 全135枚</span>

だが実際のところ、基本的な構造やプロポーションは共通している。インテリアまわりも同様だ。

では、この新しいスズキSクロスはどうだろうか。SX4時代から数えると、3代目となるモデルだ。

一見すると、かなり新しく見える。フロントマスクは別物だし、ボンネットのラインも高い。全体のスタイリングもエッジが効いていて、LEDヘッドライトがシャープだ。サイドウインドウ後端の形状も異なる。

テールライトのデザインも2021年的で、先代の面影はないと感じられる。しかしパネル類の主要な接合位置など、ハードポイントと呼ばれる部分が、実は同じ。ボディサイズも変わっていない。

基本的な構造がそのままだという事実は、車内を見ればより明確。ダッシュボードはソフト加工が施され、新しいインフォテインメント用モニターが与えられているものの、それ以外は2013年に発表された先代のSX4 Sクロスと明確な違いはない。

台数が少なく、丁寧な仕立てが施されるスーパーカーのフェラーリなら良いかもしれない。2022年以降の厳しい競争に、新しいSクロスは耐えることができるだろうか。

充実した装備に魅力的な価格設定

追加された車内装備で挙げるべきは、アップル・カープレイとアンドロイド・オートに無線で対応したインフォテインメント・システムだろう。タッチモニターは7.0インチか9.0インチが設定される。

システムとしてはベーシックなもので、レスポンスが良いというわけではない。でも、強く不満を感じるほどではないだろう。

メーターパネルは、中央に小さなモニターが埋め込まれたアナログタイプ。車内を見渡すと、プラスティック製であることを隠さない部分が多い。

スズキは、このSクロスのライバルを日産キャシュカイやセアト・アテカに設定しているが、車内の雰囲気を知ってしまうと少々の高望み感が否めない。とはいえ、価格設定は魅力的だ。

英国でのエントリーグレードとなるモーションで、2万4999ポンド(約379万円)から。包括的な運転支援システムに加えて、LEDヘッドライトに2ゾーン・エアコン、シートヒーターとキーレスエントリーなどが付いており、装備は充実している。

ルノー・アルカナなら、オプションとなるものも含まれている。一方で、運転支援システムに多少の妥協を許せるなら、ダチア・ダスターという強敵が欧州にはいる。

英国価格2万9799ポンド(約452万円)のウルトラ・グレードでは、スズキがオールグリップと呼ぶ四輪駆動と、ひと回り大きなタッチモニターを獲得。レザーシートにサンルーフ、駐車時の360度カメラなども装備される。

クラスでは例外的に好印象な乗り心地

Sクロスを運転してみると、基本的にとても印象が良い。エンジンは先代からのキャリーオーバーながら、まだ開発されてから日は浅い。

電圧48Vのマイルド・ハイブリッドが組み合わされた、自然吸気の1.4L 4気筒ガソリンがフロントに載る。カタログ値で最高出力129psがうたわれているが、実際の走りは控えめな数字を感じさせないほどに活発だった。

6速MTは軽く変速でき、感触も良い。6ATは少しダイレクト感が乏しい印象ながら、反応は悪くない。エンジンノイズは大きく、防音処理はもう少し改善しても良さそうだ。

スポーティな味付けのクロスオーバーが増えるなかにあって、Sクロスのシャシーは新鮮。ステアリングホイールの操舵感は今どき珍しいほど軽く、ボディロールが大きいものの、グリップ力に不足はなく乗り心地も褒められる。

大きな起伏や細かな凹凸を通過しても、滑らかにいなしてくれる。フワ付いたような印象もなかった。このクラスのクロスオーバーとしては、例外的に好印象な乗り心地だ。

Sクロスは、良くも悪くも、少々オールドファッションなクロスオーバーだといえる。また、ライバルにはない魅力も備わっていると思う。

スズキは、巧みにSクロスを一新させてはいるが、このクラスのSUVは競争が特に激しい。もうひと手間施す必要性はあったのではないか、と感じたことも確かだ。

スズキSクロス 1.4ブースタージェット・マイルドハイブリッド・ウルトラ・オールグリップ(英国仕様)のスペック

英国価格:2万9799ポンド(約452万円)
全長:4300mm
全幅:1785mm
全高:1585mm
最高速度:194km/h
0-100km/h加速:10.2秒
燃費:16.9km/L
CO2排出量:133g/km
車両重量:1305kg
パワートレイン:直列4気筒1373cc自然吸気+ISG
使用燃料:ガソリン
最高出力:129ps/5000rpm
最大トルク:23.8kg-m/2000-3000rpm
ギアボックス:6速マニュアル

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

マツダ新型「“スポーツ”3列SUV」公開! 精悍グリル&スポイラーが超カッコイイ! オートエクゼ「KL-07」エアロキット発売
マツダ新型「“スポーツ”3列SUV」公開! 精悍グリル&スポイラーが超カッコイイ! オートエクゼ「KL-07」エアロキット発売
くるまのニュース
スズキ、ジムニーのEV化・ハイブリッド化を否定 重量増で「良さが失われる」
スズキ、ジムニーのEV化・ハイブリッド化を否定 重量増で「良さが失われる」
AUTOCAR JAPAN
キック・ザウバー、ガブリエル・ボルトレートの起用を発表。2025年はラインアップ一新、ベテラン&ルーキーのコンビに
キック・ザウバー、ガブリエル・ボルトレートの起用を発表。2025年はラインアップ一新、ベテラン&ルーキーのコンビに
AUTOSPORT web
岡本裕生、2025年からWSSPにヤマハYZF-R9で参戦決定。全日本ロードJSB1000ではチャンピオン獲得
岡本裕生、2025年からWSSPにヤマハYZF-R9で参戦決定。全日本ロードJSB1000ではチャンピオン獲得
AUTOSPORT web
レッドブル代表「今日は彼の日ではなかった」ペレスを擁護も、選手権を争うライバルにダメージを与えられず不満
レッドブル代表「今日は彼の日ではなかった」ペレスを擁護も、選手権を争うライバルにダメージを与えられず不満
AUTOSPORT web
ランボルギーニ「ガヤルド」を下取りにしてメルセデス「280SL」へ! クラシックカーにハマってしまったキッカケとは?
ランボルギーニ「ガヤルド」を下取りにしてメルセデス「280SL」へ! クラシックカーにハマってしまったキッカケとは?
Auto Messe Web
周冠宇、2024年を最後にキック・ザウバーを離脱「次のキャリアに集中するよ」
周冠宇、2024年を最後にキック・ザウバーを離脱「次のキャリアに集中するよ」
AUTOSPORT web
王者ブレイニー勝利で最終決戦へ。ベルvsバイロンはまさかの“壁走り”で懲罰決着に/NASCAR第35戦
王者ブレイニー勝利で最終決戦へ。ベルvsバイロンはまさかの“壁走り”で懲罰決着に/NASCAR第35戦
AUTOSPORT web
ハミルトン、サンパウロでの大苦戦に困惑「マシンがまるで木の板みたいで、最悪の乗り心地だった」
ハミルトン、サンパウロでの大苦戦に困惑「マシンがまるで木の板みたいで、最悪の乗り心地だった」
AUTOSPORT web
『トヨタMR-S(GT300/2004~2005年)』度重なる大規模モディファイで再び頂点へ【忘れがたき銘車たち】
『トヨタMR-S(GT300/2004~2005年)』度重なる大規模モディファイで再び頂点へ【忘れがたき銘車たち】
AUTOSPORT web
ブラバス初のキャンピングカーは「走る5つ星ホテル」、全長12m「BIG BOY 1200」の豪華内装
ブラバス初のキャンピングカーは「走る5つ星ホテル」、全長12m「BIG BOY 1200」の豪華内装
レスポンス
バルテリ・ボッタス、2024年限りでキック・ザウバーを離れる「素晴らしい旅だった」
バルテリ・ボッタス、2024年限りでキック・ザウバーを離れる「素晴らしい旅だった」
AUTOSPORT web
勝田貴元がF-2B戦闘機の後席に搭乗。ラリージャパンと航空自衛隊のコラボでお互いの“愛機”を体験
勝田貴元がF-2B戦闘機の後席に搭乗。ラリージャパンと航空自衛隊のコラボでお互いの“愛機”を体験
AUTOSPORT web
34歳、ゲレンデを買う──Vol.9 意外なほど快適です
34歳、ゲレンデを買う──Vol.9 意外なほど快適です
GQ JAPAN
「ハイパーカーでレースをするのが夢。フェラーリで優勝したい」と最速ルーキーのアーサー・ルクレール
「ハイパーカーでレースをするのが夢。フェラーリで優勝したい」と最速ルーキーのアーサー・ルクレール
AUTOSPORT web
三菱のスゴい「超レトロ風モデル」! 斬新「丸目ライト×大型グリル」採用した“本格SUV”に注目! 伝統の「パジェロ」に登場した“クラシック仕様”とは!
三菱のスゴい「超レトロ風モデル」! 斬新「丸目ライト×大型グリル」採用した“本格SUV”に注目! 伝統の「パジェロ」に登場した“クラシック仕様”とは!
くるまのニュース
楽しい世界が待っている!──新型ミニ・エースマン試乗記
楽しい世界が待っている!──新型ミニ・エースマン試乗記
GQ JAPAN
【第2回】浜先秀彰の絶対的カーグッズ!:ドライブレコーダーの上手な選び方
【第2回】浜先秀彰の絶対的カーグッズ!:ドライブレコーダーの上手な選び方
AUTOCAR JAPAN

みんなのコメント

10件
  • 正直デザインはいいと思う
  • >とはいえ、価格設定は魅力的だ。
    英国でのエントリーグレードとなるモーションで、2万4999ポンド(約379万円)から。

    高いよなぁ。
    エントリーモデルでコミコミ約400万円。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

170.6192.2万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

14.870.0万円

中古車を検索
SX4の車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

170.6192.2万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

14.870.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村