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”犬猿の仲”レッドブル&メルセデス代表も同意見。FIAのポーパシング対策は取り締まりが難しい?

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”犬猿の仲”レッドブル&メルセデス代表も同意見。FIAのポーパシング対策は取り締まりが難しい?

 レッドブルのクリスチャン・ホーナー代表とメルセデスのトト・ウルフ代表は、FIAが進めるポーパシング&バウンシング対策に対して全く異なる立場だが、その取り締まりの「難しさ」という点では同意見のようだ。

 カナダGPに先立った木曜日、FIAは安全上の理由からポーパシングとバウンシングの取り締まりに向けた技術司令を発表。カナダGPでデータを収集した後、「車両の垂直加速度に基づき、垂直振動の許容レベルを量的に示す指標」の導入を目指している。

■FIA、F1ドライバーを悩ませるポーパシング抑制に向け動く……ただ”発端”のメルセデスには不利に働く?

 F1チームはその指標を遵守すべく、マシンの振動量に応じてセットアップを調整することとなるだろう。

 シーズン開幕後、レッドブルがポーパシングやバウンシングという問題にそれほど悩まされていない一方で、メルセデスは顕著にこの問題の解決に苦慮している。そのため、レッドブルのホーナー代表とメルセデスのウルフ代表は、このFIAによる対策に関して全く正反対の立場を取っている。

 ただ、FIAがこの対策を正しく機能させることに苦労するかもしれないという点については同意しているようだ。

 ホーナーはmotorsport.comに対して次のように語っている。

「どのように取り締まるかを理解するには、もう少し議論が必要だと思う」

「見ての通り、この手の問題では常にあることだ。意図があってのことだと思うが、全てのことがそうであるように、どう履行するかが重要なのだ」

「コンディションが変わったり、風が変わったりしたらどうするんだろうか?」

「それがいつも難しいところだ。でも彼ら(FIA)はもちろん、安全上の観点からという避けられないプレッシャーに対応したのだと思う」

「こういうことは全て履行が重要で、指標を理解することが大切なのだ」



 なおホーナーは、全マシンが一律に影響を受ける最低地上高のようなレギュレーション調整ではなく、振動数の許容レベルを設定するという道にFIAが進んだことを歓迎し、次のように語っていた。

「シーズン途中でレギュレーション変更に等しいことをするのは、とても不公平なことだと思う」

 ホーナー同様、ウルフも指標を設定することは簡単ではないとして、チームはFIAとさらなる話し合いが必要だと語った。

「状況を複雑にしすぎないことが必要な場合もあると思う」

 motorsport.comに対してウルフはそう語っている。

「振動数を測定することは、とても議論を呼ぶ状況……あるいは評価に繋がる可能性もある。バウンドが激しいと判断されたマシンが失格になって、ドライバーから勝利を奪うのだろうか?」

「そんなことはしないはずだ。だから全てのチームがFIAと協力して、これをコントロールするために『何ができるのか』を考える必要がある」



 またウルフ代表は、様々なコンディションの変化によりマシンはバウンドしているというホーナー代表の意見に同調している。

「つまり、週末を通して様々な段階でマシンがバウンドするということだ。バウンドしないセッションもある。燃料を積んでいるか、そうでないか。風が向かい風か追い風か、グリップレベルなどね」

「ひとつのセッションだけで『バウンドしすぎだ』と言うのは全く違うと思う。それならレースはどうするんだろうか?」

「完璧に上手くいっている日、高い振動量が見られない日があるかもしれない。でも、その次の日にはマシンが跳ねているんだ」

 アルピーヌのオットマー・サフナウアー代表もまた、技術司令の導入は難しいと示唆していた。

 motorsport.comに対して、サフナウアーは次のように語っていた。

「簡単な作業じゃないし、難しいだろうね」

「サーキットによって異なることも理解している。だからレースに向かう前からどうやってそれを判断し、計画を立てていくのだろうか?」

「だから、今はまだ初期段階なのだ。我々は皆、FIAの役に立とうとしているが、それは誰にとっても公平であるようにしなければならないし、競技の場が平等である必要がある」

「だからシーズン半ばから、特定のチームを優遇するようなレギュレーションを導入することはできないと思う」

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