縮小傾向のDセグメントへ新提案
シトロエンのニューモデルで、まず考えさせられたことが、どのカテゴリーに属するのかということ。ステーションワゴンとは違うし、ハッチバックやファミリーサルーンでもない。クロスオーバーが一番近いかもしれないが、ピッタリとはいえない。
【画像】ワゴンとクロスオーバーの掛け合わせ? シトロエンC5 X 欧州の競合モデルと比較 全80枚
シトロエンらしい悩みかもしれない。小型車を中心に多彩なモデルを展開してきた同社は、傑作の大型サルーンも生み出してきた。だが、どれもが一風変わっていた。多くは優れたスタイリングを備えていたが、広範囲に支持を得てきたわけではない。
近年はプレミアムブランド以外の大型サルーン市場、特にDセグメントは、縮小傾向にある。フォルクスワーゲン・パサートやオペル・インシグニア、フォード・モンデオといったモデルが、そこに該当している。
シトロエンの新CEO、ヴァンサン・コベ氏も、「多くの目的に対応できるセグメントでありながら、退屈でもあり、着実に縮小傾向にある」。と認めている。それでも、新しいDセグメント・モデルを発表した。これまでとは違う意欲を持って。
それこそ、C5 X。ちなみにXの読み方は、クロスではなく、エックスだ。
C5 Xは、全長4805mm、全幅1865mm、全高1485mmという充分な大きさを持つ。ステーションワゴン的だが、4ドアのファストバックにも見える。全高はクロスオーバーとしては低めながら、樹脂製のフェンダーアーチなどが与えられている。
ガソリンターボの他、PHEVも選択可能
プラットフォームは、シトロエンだけでなくプジョーなども用いている、汎用性の高いもの。その結果として、通常のガソリンエンジンとプラグイン・ハイブリッド(PHEV)が選べる。
モノコックはスチール製で、前輪駆動のみ。四輪駆動も可能だが、提供予定はないという。ちなみにフロントガラスは、プジョー308と同じものだそうだ。
英国に導入されるC5 Xは、130psを発揮する1.2L 3気筒ガソリンターボのピュアテック130と、180psの1.6L 4気筒ガソリンターボ、システム総合で228psを発揮する、同じ1.6Lと駆動用モーターによるPHEVの3種類。売れ筋は1.2Lになると予想されている。
英国価格はピュアテック130で2万6490ポンド(約410万円)から。PHEVは、3万5180ポンド(約545万円)からに設定された。駆動用バッテリーのコストは、まだ高いのだろう。
サスペンションは、フロントがマクファーソンストラット式で、リアがマルチリンク式。シトロエンがプログレッシブ・ハイドローリック・クッションと呼ぶ、電子制御ダンパーが標準装備となる。ハイドロの名が帰ってきた。
近年、自動車メーカーの多くは、スポーティさや動的能力を高める傾向がある。そんな走りを求めていない、Dセグメントのファミリーカーに対しても。
反面、シトロエンが追い求めたのは別のベクトル。「快適性に長けたブランドとして記憶して欲しいと考えています」。とヴァンサン・コベ氏はC5 Xに対して話している。
広々と快適で使い勝手も良いインテリア
やや高めの最低地上高を与えるべく、19インチという大きなホイールを履いているが、タイヤは肉厚な205/55というサイズ。ソフトなサスペンションに、更なる柔軟性を追加している。
他のモデルとは異なる斬新なアプローチだ。チューニングが整えば、魅力的な乗り味を与えてくれる可能性のある組み合わせといえる。
それを確かめる前に、まずはインテリアの観察を済ませておこう。筆者は、C5 Xの車内をとても気に入ったのだ。
運転席は調整域が広く、適正なドライビングポジションを取れる。シートはゆったりとしたサイズで、座り心地も良い。ステアリングホイールのサイズも妥当で、2本のスポーク部分には実際に押せるハードボタンが採用してある。
エアコンまわりの操作用にも、ダイヤルやボタン類が残されている。タッチモニターへ集約されることなく。運転中でも手短で安全に、温度や送風の強さを変えることができる。
ダッシュボード上部には、もちろんタッチモニターも据えられている。インターフェイスはスマートフォンから着想を得たということだが、110km/hでの走行中にも操作する可能性があるものとして、適正といえるだろうか。
少なくとも、メニュー画面など基本的なレイアウトは良好。ショートカットキーは便利だし、モニターの周辺は操作時に指先を支えられる造形になっている。
この続きは後編にて。
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みんなのコメント
シートが微妙かな。