アルファタウリは、F1ハンガリーGPで今季マシンAT04にアップデートを投入。新たに登場したリヤウイングは、独自にルールを解釈した斬新なデザインとなっている。
2022年のレギュレーション変更により、リヤウイングは大きく開発を制限されたエリアだ。翼端板を滑らかにフラップに繋ぐなど、エッジ部の露出を減らし、ダウンフォースを高める先端渦を発生させる機会を減らすことで、後方への乱気流を減らすことがその目的だ。
■レッドブルF1、ハンガリーGPで今季最大のアップデートを実施。サイドポンツーン開口部が激変
リヤウイングで生まれる渦流が、ディフューザーとの相互作用によりマシン後方の気圧が低いエリアを作り出し、フロア下を流れる気流をより効率的に引き抜き、ダウンフォース増加に寄与していたのだ。
しかし新ルールを持ってしても、リヤウイングからより多くのパフォーマンスを引き出そうとするエンジニアたちの創造性を抑えることはできなかった。
アルファタウリの新リヤウイングは、これまで見られた中でも最も極端なデザインとなっている。アッパーフラップはエンドプレートからほぼ完全に切り離され、翼端が露出している。
メインプレーンとの接続ポイントを内側に移動させ、先端を露出させることで、上部の高圧ゾーンと下部の低圧ゾーンを気流が移動できるようにし、渦流を作り出そうとしていると見られる。
これにより、リヤウイング全体からより多くのダウンフォースを引き出し、ビームウイングやディフューザーとの相互作用強化を狙っているだろう。
アストンマーチンやアルファロメオもこれに比較的近いデザインのリヤウイングを使用しているが、アルファタウリが持ち込んだデザインはさらに一歩攻めたデザインだと言えよう。
なおリヤウイングを規定する技術規則では、『リヤウイングエンドプレート(翼端板)ボディとリアウイングチップは重なり合う面を残さず、一体化したひとつのボリュームを作るために接合しなければならない』と規定されている。
ハンガリーGPの舞台であるハンガロリンクは、要求されるダウンフォース量が高く、このアップグレードの重要性が強調されることになろう。
アルファタウリは公開されたテクニカルノートで「リヤウイング端の変更により、ウイングエレメントで発生する荷重が効率的に増加した」と説明している。
アルファタウリはこの他にも、フロントノーズをわずかに持ち上げており、フロントウイングもアップデート。また、ダウンフォース向上を目指して、アンダーフロアの形状も変更しているようだ。
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
みんなのコメント