■政府は「2030年代半ばに電動車販売」に切り替える方針を示しているが…
2020年は小型EVが次のステップに進んだ節目の年といえます。同年10月30日にはホンダ「Honda e」、12月25日にはトヨタ「C+pod(シーポッド)」が相次いで発売されました。
また、2021年末頃には日産も軽自動車クラスのEVを発表すると噂されており、近い将来に到来するとされる「スマートモビリティ社会」や「自動車の電動化」の普及が大きく進む鍵を握っているといえそうです。
そんな各社の動きによって、今後日本の自動車市場における勢力図には変化はあるのでしょうか。
大ヒットから10年 トヨタは「プリウス」の大量の使用済バッテリーをどう処理するのか?
スマートモビリティ社会ならびEV普及に関しては、過疎化する地方部での活用が期待されています。
そしたなかで、日本では2010年に日産が「NISSAN New Mobility CONCEPT」を発表。2011年に国土交通大臣認定の取得にあわせて公道走行実証実験に参加。現在では、神奈川県横浜市を始め短距離間のレンタルサービスも展開されています。
2013年には、トヨタが「TOYOTA i-ROAD」を発表し、同年10月から愛知県豊田市での実証実験に参画。ホンダは2014年から埼玉県で「MC-β」の実証実験をおこなうなど、10年ほどの実績があります。
そして、前述のとおり2020年にホンダは都市型コミューターとして、普通車(3ナンバー車)規格のHonda eを発売。生産体制に限りがあり、複数回の販売期間を設けているものの、順調な販売を見せています。
Honda eのボディサイズは、全長3895mm×全幅1750mmの3ナンバーサイズで乗車定員4名。航続距離はWLTCモードで283kmと、短距離メインのモビリティモデルと日産「リーフ」のように航続距離が長く普通に使えるEVの中間に位置する存在です。
しかし、短距離モビリティとして考えると、Honda eのエントリー価格が451万円から495万円と国産高級車並みとなり、補助金があるものの普及するには価格面が足枷となっています。
対して、登録車としてのEVでは、少し物足りない航続距離となり、今後販売台数を稼ぐとすると、難しい立ち位置ともいえます。
Honda eについて、ホンダの販売店スタッフは次のように話します。
「Honda eは、小型モビリティというよりは普通のEVとして認識されています。価格面やスペックなども普通車並みですので、日産『リーフ』やプジョー『e-208』などと比較されるお客さまが多いかもしれません」
※ ※ ※
一方で、トヨタのC+podは、発売開始時点において、EV普及に向けて検討を進めてきた法人ユーザーや自治体などを対象に限定販売のみの展開です。
その後、EVの新たなビジネスモデル構築など普及に向けた体制づくりを一層推し進め、個人向けを含めた本格販売については、2022年を目途に開始する計画だとトヨタは説明しています。
C+podは、Honda eよりもスマートモビリティ社会での活用を重視されており、コンセプトとして、人の移動における1人当たりの高いエネルギー効率を追求することにより、日常生活における近距離移動に加え、定期的な訪問巡回といった法人利用や、都市・山間部などそれぞれの地域に即した安心・自由かつ環境に良い移動手段を目指したものだとしています。
C+podのボディサイズは、全長290mm×全幅1290mm×全高1550mmとなり、軽自動車規格となるようです。
なお、航続距離はWLTCモードで150km。価格は165万円から171万6000円と、現在の軽自動車と同等なうえ、トヨタの普通車並みの安全装備も備わっています。
C+podに関して、首都圏のトヨタ系販売会社の担当者は次のように話しています。
「2020年末にC+podが発表された後、いくつかの企業からお問合せを頂いています。
例えば都内の営業で使うのであれば、燃料代の代わりに電気代で済むことやサイズが小さいため、運転に不慣れな社員でも扱えるといい最適な移動手段かもしれません。
また、個人向けにはまだ先というアナウンスはしているものの、すでに高齢層のお客さまからは購入前提でのお問合せを頂いているなど、充電インフラが整っている都市部であれば、それなりに販売台数が見込めると思います」
※ ※ ※
このように、今後のスマートモビリティ社会ならびEV普及の観点からすると、Honda eのパッケージングは素晴らしいものの普及しづらいといえ、C+podは短距離の移動に限定したモデルなため、都市部を中心に活用される機会が多いといえます。
では、世界に先駆けて量産EVとして市場投入された日産の普通車となる「リーフ」や、軽自動車から5ナンバー車に変化した三菱の「i-MiEV」を発売した両社は、今後どのような展開を見せるのでしょうか。
■日産・三菱は軽EVを投入? その代わり「i-MiEV」は生産終了へ
現時点でのスマートモビリティ社会ならびEV普及において、トヨタと同様に軽自動車クラスのEVが鍵を握っています。
そのなかで、三菱は前述のように2009年から法人向け、2010年から個人向けにi-MiEVを販売しており、2021年時点の航続距離はWLTCモードよりも数値上では良いとされるJC08モードで164kmとなり、実際には100kmほどでした。
また、軽自動車規格の商用バン「ミニキャブMiEV」もラインナップされていますが、首都圏の三菱販売店によると、「i-MiEVとミニキャブMiEVは、どちらも2021年1月8日時点では、すでに生産終了しており、販売会社によって在庫販売の状態となっています」と説明しています。
なお、i-MiEVは軽自動車規格のボディサイズで登場しましたが、2018年4月の一部改良で前後バンパーのデザインが変更されたことにより、全長3395mmから3480mmへと拡大。5ナンバー車として販売されていました。
しかし、前述の短い航続距離に加え車体価格が300万3000円と高価格帯だったことも影響し、販売面では伸び悩んでいたこともあり、生産終了となるようです。
そうしたなかで、日産は2019年に開催された「東京モーターショー2019」で軽自動車クラスのコンパクトなボディサイズを持つEVコンセプトモデル「ニッサン IMk」をお披露目しました。
公開時には、同社の軽スーパーハイトワゴン「ルークス」のようなパッケージングとなり、乗車定員が4名だということが明らかになっています。
2020年5月には、同社の事業構造改革として公表された「Nissan NEXT」にて、今後のEVラインナップに軽EVが投入予定として明らかにしています。
また、日産と三菱は現在、NMKVという合弁会社を設立し、軽自動車の開発・生産をおこなっています。
さらに三菱は、同年7月にNMKVの生産拠点となる岡山県倉敷市の水島製作所において、新型軽EVを生産するための設備投資を同年8月より開始することを公表しています。
この際、三菱は新型軽EVについて次のように説明していました。
「新型軽EVについては、アライアンスを組む日産自動車との共同開発を検討しており、生産工場は水島製作所を予定しています。
岡山県内の自治体やアライアンスメンバーと足並みを揃えながら、EVシフト対応に向けた取り組みを進めてまいります」
こうした新型軽EVについて、日産の販売店は次のように話します。
「コロナ禍の影響もあり、2022年にずれ込むかもしれないですが、2021年中頃に登場する『アリア』の次のEVとして、ルークスくらいのサイズで登場する予定だと聞いています」
※ ※ ※
仮にこの新型軽EVが、C+podのように航続距離は短いながらも100万円台、もしくは200万円台半ばで登場すれば、今後のスマートモビリティ社会ならびEV普及において、初代リーフやi-MiEVのようにEV勢力図で大きな存在感を示せるかもしれません。
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みんなのコメント
田舎道や、すぐ近くに裏通りから入れるでかいショッピングモールがあるんで
買い物にも使えそうだし。
当然、国道なんかは別の車で行くけど。