11月24日(日)、愛知・岐阜県を舞台に開催されている2024年WRC世界ラリー選手権第13戦『フォーラムエイト・ラリージャパン2024』がデイ4を迎え、最終日1本目のSS17『額田1』を終えた時点で、ヒョンデ・シェル・モービスWRTのティエリー・ヌービル(ヒョンデi20 Nラリー1)がタイトル獲得を決めた。
土曜日終了時点で総合トップとなったオット・タナク(ヒョンデi20 Nラリー1)は、18ポイントの暫定ポイントが付与され、ヌービルとの差を11ポイントに縮め、最終日を迎えた。ヌービルは、全員が完走したとしても大会最終日に2ポイント以上を獲るとタイトルが決まる状況であった。
エバンスとの実質的な一騎打ちもタナクはトップ譲らず。ヌービルは7番手に挽回【ラリージャパン デイ3】
デイ4最初のSS17『額田1』は、比較的中高速区間が多く、終盤にツイスティなセクションも廃された高低差が激しい21.23kmのステージ。冷たく湿った路面温度に加え、走るほどに苔や泥、落ち葉などで汚れていくため、各ドライバーは無理をせず、ヌービルもトップのアンドレアス・ミケルセン(ヒョンデi20 Nラリー1)から4.9秒遅いタイムを記録していた。
トヨタ勢は特に慎重な走りを見せ、勝田にいたっては、トップから16.1秒遅いタイムだったが、走行後のインタビューでこのタイム差の理由を聞かれた際には「戦略です」と言い切った。
WRCクラス最後の出走となったタナクは、汚れた路面状況でもデイ3までと同じ様に好ペースで進んでいた。しかし、ステージ最終盤にリヤを滑らせたあとに土手に乗り上げて、まさかの大クラッシュ。リタイアを余儀なくされたことで、土曜終了時の暫定ポイントも剥奪となり、SS17終了時点で、ヌービルのドライバーズタイトル獲得が決まった。
ヌービルは、悲願のタイトル獲得を果たし、同時にコ・ドライバーズタイトル獲得となったマルティン・ウィダグと喜びを分かち合った。
タナクのリタイアは、マニュファクチャラーズランキングにも大きく影響し、トヨタが逆転トップに立った。ヒョンデは8ポイントを追う状況となり、トヨタはマニュファクチャラーズタイトル連覇に急接近した。
デイ4は、日曜のみの走行順位でポイントが付与される“スーパーサンデー”だ。パワーステージのボーナスも加えると最大12ポイントが獲得できるが、最終日にリタイアした場合は土曜までの暫定ポイントが剥奪される。マニュファクチャラーズタイトルを掴み取るのはトヨタかヒョンデか、最後まで見届けたい。
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