多くのマシンがトラブルやクラッシュに見舞われる波乱のレース展開となった2023年のル・マン24時間レース。それは総合優勝を飾ったフェラーリ499Pの51号車も例外ではなかった。
ポールポジションを獲得した51号車は序盤からトップに立ち、レースをリードしていた。ナイトセッションでステアリングを握ったのはアレッサンドロ・ピエール・グイディ。しかし雨上がりの難しいコンディションの中、彼は前を行くマシンがコースオフした煽りを食う形でスピン。デイトナ・シケインのグラベルでストップしてしまった。
■平川亮に出されていた”全力攻撃”命令。ハートレー「リョウを全力で支持する。全開で攻めるのが、僕らの目標だった」
ただマーシャルの助けもあり、ピエール・グイディはなんとかコースに復帰して5番手でレースに戻った。この時彼らは周回遅れにならずリードラップに留まることができたが、結果的にこれがトヨタ8号車を下しての総合優勝に繋がった。
「正直言って、難しい瞬間だった」とピエール・グイディは振り返る。
「接触を避けようとして濡れた路面に乗ってしまい、グラベルトラップにハマってしまった」
「とにかくマーシャルの迅速な作業を願っていたけど、最終的に彼らは(51号車のコース復帰に向けて)素晴らしい仕事をしてくれた。実際、周回遅れにならずに済んだからね。おかげで次にセーフティカーが出た時、僕たちは戦いに戻ることができた」
「もちろんグラベルでの数分間は良い気分ではなかった。レースをリードしていたから、全て失ったような感じだった。でも時間はまだまだあったし、ル・マン24時間は何が起こるか分からないことも理解していた」
「諦めずにプッシュした結果、戦いに戻ることができた。『よし、いけるぞ』と思った」
ただ、彼らにとっての緊迫の瞬間はこれだけに留まらなかった。51号車は何度かピットストップ時に再スタートできず、立ち往生するシーンがあった。
ピエール・グイディもレース開始19時間ごろにこのトラブルに見舞われ、パワーサイクル(再起動)を行なった結果、トヨタ8号車に対して築いていた1分ほどのリードを失うことになった。またレース最終盤にも同様の症状が起こったが、8号車は平川亮のクラッシュで遅れていたため、フェラーリはリードを失わずに済んだ。
ピエール・グイディは当時の状況をこう説明する。
「”フェイク”のレッドライトが出てスタートさせられなかった」
「システムを再起動しないといけなくて、ふたつのボタンを押しっぱなしにしながらやったらなんとかリスタートすることができた」
「2回目が起きた時は、1回目の時よりも色々準備ができていたので、うまくリスタートさせることができた」
約50年ぶりにル・マンの最高峰クラスに復帰し、その1年目に総合優勝を収めたことはフェラーリにとっても大きなマイルストーンとなった。ピエール・グイディと共に51号車をドライブしたジェームス・カラドもアントニオ・ジョビナッツィも499Pの信頼性には全幅の信頼を寄せられてはいなかったようだ。
「僕たちはできるだけプッシュしていた。2台(51号車フェラーリと8号車トヨタ)のペースは非常に似通っていた」とカラドは言う。
「最後まで走り抜けたことにはとても驚いた。そこ(信頼性)は一番心配だったからね」
ジョビナッツィはこう続ける。
「24時間生き残れるとは思わなかった。でもチームとチームメイトが素晴らしい仕事をしてくれたので、ここに来ることができた」
「フェラーリにとって(最高峰クラスで)50年ぶりのル・マンで勝つことができたのは、フェラーリの素晴らしい仕事のおかげだ。本当に誇りに思う」
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みんなのコメント
取り合えず50年後に再エントリーして総合優勝を持って行けるそれがフェラーリだからw
政治的にどうとか喚き散らす記事も見掛けたが競合相手が居ると一度も勝てないトヨタ側がどうのこうのと言える立場にないw