2022年の王者が圧巻の強さを見せた
2023年5月4日、2023スーパーGT第2戦の決勝レースが静岡県・富士スピードウェイで行われた。GT300クラス優勝は、56号車リアライズ日産メカニックチャレンジGT-R(ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ/名取鉄平)だった。
開幕戦の無念を晴らす! スーパーGT第2戦富士GT500クラスを制したのは36号車「au TOM'S GR Supra」でした
GT300クラスはスタート直後から波乱の展開
ポールポジションは、昨年のシリーズチャンピオンである56号車リアライズ。2番グリッドには、今季の新車両レクサスLC500h GTであるapr31号車がつけた。また、開幕戦でクラッシュした9号車PACIFIC ぶいすぽっ NAC AMGは今回欠場となり、26台によるレースとなった。
GT300のスタートは、6番グリッドの88号車JLOC ランボルギーニ GT3と8番グリッドの10号車PONOS GAINER GT-Rが1コーナーで接触するという波乱の幕開け。トップは56号車リアライズで変わらずだったが、2周目のTGRコーナー(1コーナー)で4号車グッドスマイル 初音ミク AMGの片岡龍也が31号車aprの嵯峨宏紀を抜き、2番手に浮上した。
今回のレースは2回の給油義務があるが、GT500と比べて燃費が良くタイヤへの攻撃性も高くないGT300は、レース序盤に給油のみの短いピットストップを行い、レース中盤のピットストップで給油、タイヤ交換、ドライバー交代のフルサービスを行うという戦略も可能だ。そのため10周目までに何台かのマシンが給油のみを行うためピットに入ったが、12周目に入った31号車aprはドライバーも交代し、予選Q1でも走った第3ドライバーの根本悠生がステアリングを握った。
レース序盤のトップ3は56号車リアライズ、4号車グッドスマイル、6号車DOBOT Audi R8 LMSとなっていた。その後レースが3分の1を消化するまでにほとんどのマシンが1回目のピットを済ませ、38周目に6号車DOBOTらが入ったことで全車が1回のピットストップを終えたこととなった。トップは2号車muta Racing GR86 GT、2番手は52号車埼玉トヨペットGB GR Supra GT、3番手が56号車リアライズだが、2号車と52号車はいずれも序盤の数周に短い給油を行っただけのマシンだった。
レース折り返しというタイミングで2号車mutaや52号車埼玉トヨペットが2度目のピットインに向かったことで、ここまで1回しか入っていない56号車リアライズ、6号車DOBOT、65号車LEON PYRAMID AMGがトップ3を形成。その後56号車らが2度目のピットストップを終えると、トップは2号車mutaの平良 響となり、56号車リアライズの名取がそれを追いかけた。
フレッシュなタイヤを履く56号車リアライズが終盤に首位を奪還
トップでレース終盤に差し掛かった2号車mutaだが、彼らはスティントを均等に3等分した戦略ではないため、最後のタイヤ交換から相当時間が経った状態。ライフが15周若いタイヤで追いかける56号車リアライズ名取は87周目のメインストレートでついに並びかけ、平良をオーバーテイクして首位に返り咲いた。
平良は最後の最後まで名取に食らい付き、スリップストリームについた状態でファイナルラップのホームストレートを迎えたが、名取が逃げ切り56号車リアライズが優勝。名取にとっては初のタイトルに向けて大きな1勝となった。2位は2号車muta、3位は52号車埼玉トヨペットという結果に終わった。
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