一層乗りやすくなったストロングハイブリッド
スバルといえば雪国における性能の高さが特徴のひとつだ。当然それはスバルもアピールしたいところ。そこで毎年雪のシーズンになると雪上試乗会を開催している。今年は青森から酸ヶ湯温泉までの往復ルートが設定された。
【画像】雪上試乗会にてスバル・クロストレックとレヴォーグ・レイバック 全110枚
今回は、昨年末に発売された『スバル・クロストレック・ストロングハイブリッド』(以下クロストレックS:HEV)と、『スバル・レヴォーグ・レイバック』を走らせることができたので、その印象をレポートしたい。当日、市内の路面は完全にドライであった一方、酸ヶ湯温泉近辺はしっかりと路面が雪に覆われていたので、その両方を味わうことができた。
早朝から試乗はスタート。まずはクロストレック・プレミアムS:HEV EXのキーを握る。オアシスブルーのボディカラーが雪に映えることを期待したが、やはり青森市内の路面に雪はない。ただ、慣れないクルマでアイスバーンなどを走ることを思えば、リスクは少ないに越したことはないので、そこは気持ちを切り替えて、周囲のクルマの流れに乗って酸ヶ湯温泉を目指す。
そこで気付いたのはS:HEVの素直さだ。プロトタイプ試乗でも感じたが、アクセルペダルを踏み込んだ時のトルクの出方がドライバーの意思に近いのだ。これがマイルドハイブリッドだと、アクセルペダルを踏み込んで暫くはエンジン回転数が上昇したまま高止まりしその後速度が追い付いてくる、いわゆるラバーバンドフィールとなり少々ストレスを感じてしまうのだが、それが全く感じられないのである。
スバルが提唱する0次安全にもつながる
またモーター走行、エンジン走行の差はほとんどなく、切り替わる際のショックもないことが高く評価できる。同時に2.5リッターフラット4エンジンのトルクの恩恵も大きく、踏めば踏んだだけキビキビとした走りが楽しめた。
この反応の良さは普段使いだけでなく、雪道においては大きな安心感にもつながる。例えば雪の坂道での発進時を想像してほしい。アクセルペダルを踏んで発進しようとして僅かでもタイムラグがあった場合、より踏んでしまわないだろうか。そうするとスリップするかもしれない。
しかしS:HEVの場合ではそういったことは皆無なのでそれが安心感に、しいてはスバルが提唱する『0次安全』にもつながっている。何よりドライバーのストレス軽減に大いに役立っているのだ。
酸ヶ湯温泉周辺はさすがに雪壁ができていて、路面にもしっかりと積雪があった。そこでこのクロストレックS:HEVは前述の高い応答性とともに、スタッドレスタイヤ(サイズは225/55R18でヨコハマ・アイスガード7。サイズ銘柄ともレヴォーグ・レイバックも同じ)の効果もあり、やすやすと現地まで到着した。
少しだけ多めにアクセルを踏めば、最初は軽いアンダーステアが顔を出すが、そこからリアにトルクが配分されていくので、腕に覚えのあるドライバーであればきれいにコーナーをクリアすることができるだろう。このあたりはスバルのシンメトリカルAWDの効果が、いかんなく発揮されていることが感じられた。
現行スバルのフラッグシップ的存在
帰路はレヴォーグ・レイバックに試乗。レヴォーグをベースに車高を上げ、それに応じたサスペンションチューニングを施したクルマだ。何よりもグランドクリアランスが200mm確保(レヴォーグは145mm)されているのは、こういった雪道などでは心強いし、さすがに現行スバルのフラッグシップ的存在ということもあり、上質さも感じさせる室内の雰囲気はなかなかのものだ。
酸ヶ湯温泉から青森市内まではほとんど下り坂なので、CVTで気になるラバーバンドフィールはほとんど感じられなかったが、市内のゴーストップで強めにアクセルペダルを踏み込むようなシーンでは感じられることもあった。ただし、この直前までクロストレックS:HEVに乗っていたことも、レヴォーグ・レイバックには不利に働いたことは否めない。
乗り心地はクロストレックS:HEVよりもしなやかさが際立ち、ショックを上手く吸収してくれる。またコーナーなどで、無理やり車高を上げた腰高な印象は全く感じられず、専用のサスペンションチューニングが上手く作用していると言えるだろう。
気になったセンタースクリーンサイズ
一方で気になるところもあった。まず両車共通となるセンタースクリーンのサイズだ。正直ここまで大きい理由が見つけられない。今回のような晴天時に雪などに囲まれると様々な方向から乱反射した光が入って来る。そうすると画面がほとんど見えなくなることもあり不便に感じた。
また、温度調整やオーディオのボリュームなどは物理スイッチが設けられているのでその点は評価できるが、センタースクリーン内で操作しなければいけないもの、例えばブレーキのオートホールドをオンにしたい時は画面を注視して階層を探っていく必要があり、煩わしく感じた。当然走りながらの操作は推奨しない。
もうひとつ、雪国における性能の高さを誇るスバルなら、ドアはサイドシルを覆うように設計してもらいたい。当然雪道を走ればサイドシルまわりは泥汚れなどが付着してしまう。そうすると、乗降時にそこにパンツやスカートなどの裾があたり汚れてしまうことがあるのだ。そのあたりもぜひ気を使ってもらいたいと感じた。
今回の2台はアウトドアで積極的に使いたいクロストレックS:HEVと、ロングツアラー向きのレヴォーグ・レイバックという性格の違いはあるものの、どちらのクルマも雪道で不安を感じることは全くなく、スバルの雪国における性能の高さは十分に感じられた。同時にS:HEVの乗りやすさは際立っており、スバルの主流パワートレインとして今後に期待が持てた。近々発表される予定の新型フォレスターも楽しみである。
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