ムジェロ・サーキットで開催されているMotoGP第7戦イタリアGP。MotoGPクラスの予選が行なわれ、ホルヘ・マルティン(プラマック)がポールポジションを獲得した。
初日のプラクティスのタイム順で行なわれる予選Q1とQ2の振り分けでは、ヤマハのアレックス・リンスが2戦連続でQ2進出を決定。また直近2戦でQ1スタートとなっていたマルク・マルケス(グレシーニ)も、今回はしっかりとQ2直接進出を決めた。
■プラマック、ドゥカティのファクトリーバイクは譲らず。マルケスのグレシーニ残留に黄色信号
なお予選直前のFP2では、プラクティスで最速だったフランチェスコ・バニャイヤ(ドゥカティ)が1分45秒608でトップタイムと、好調を維持した。
予選Q1が始まると、上位はまずドゥカティ陣営が独占。VR46のファビオ・ディ・ジャンアントニオとマルコ・ベッツェッキ、フランコ・モルビデリ(プラマック)が並んだ。
モルビデリはFP2でも3番手タイムを記録するなどいい流れで予選に入っていて、Q1でも好調にアタック。1分45秒465まで自己ベストを縮め、暫定トップでQ1を折り返した。
上位には前戦カタルニアGPのスプリントでリードラップを記録したラウル・フェルナンデス(トラックハウス)が3番手につけ、改善の兆しが見え始めたヤマハのファビオ・クアルタラロが4番手で続き、Q2進出圏内のトップ2を僅差で争った。
Q1後半のアタックでまず速さを見せたのは、フェルナンデスだった。彼は単独アタックで1分44秒868とレコードに迫る好タイムを記録。大きく暫定トップタイムを更新した。
ただ少し遅れてアタックに入ったモルビデリがそれを上回り、1分44秒726をマーク。新レコードタイムを樹立する速さでさらにQ1トップタイムを更新した。
ジャンアントニオはさらにそれを超えるペースを発揮していたが、ポル・エスパルガロ(KTM/テストライダー)の転倒によってイエローフラッグが振られた。彼はアタックを中止せざるをえなく、タイム更新のチャンスを失った。なおエスパルガロは転倒でコース上に取り残される形になってしまったが、後方を走っていた中上貴晶(LCRホンダ)はこれを寸前で回避。大事には至らなかった。
エスパルガロの転倒もあり、Q1終盤は上位タイムの更新がないままセッション終了。モルビデリとフェルナンデスの2名がQ2へと進んだ。中上はQ1を13番手で敗退となった。
ポールポジションを争う予選Q2は、Q1よりもさらにハイペースなアタック合戦で始まった。
ライダー達は最初の計測から、Q1で記録された新レコードの1分44秒726を、次々と上回って行ったのだ。
Q2最初のアタックでは1分44秒504をマークしたマルティンが暫定トップに立った。バニャイヤ、マーベリック・ビニャーレス(アプリリア)と続き、予選が課題と話していたマルケスも4番手タイムをマークした。
バニャイヤは早めにピットに戻ると、Q2後半も1人で早めにコースイン。そのままクリーンなコースでアタックに入ると、1分44秒547をマークした。これで自己ベストを更新したが、わずかにマルティンに届かず、2番手の位置は変わらなかった。
バニャイヤに少し遅れてアタックに入ったライダー達の中では、マルケスが暫定トップを塗り替えるペースを発揮。このまま更新かと思われたが、マルケスはターン10でフロントが流れてしまいクラッシュ……そのまま予選を終えることになった。
一方でそれ以外のライダーも暫定トップのマルティンを超えるようなペースを発揮できない状態が続いた。
ラストアタックでもタイム更新は無かったため、イタリアGPのポールポジションは新レコードタイムを樹立したマルティンが獲得した。2番手はバニャイヤ、3番手はビニャーレスだった。
なおバニャイヤは初日のプラクティスでライバルの走行を妨害をしたことで、決勝レースの3グリッド降格が決まっている(スプリントレースは対象外)。そのため日曜日は5番手からのスタートだ。
Q2後半で転倒してしまったマルケスは、ライバルに大きなタイム更新がなかったことに助けられ、4番グリッドを確保。前述のバニャイヤへのペナルティもあり、決勝は3番手フロントロウに並ぶことになる。
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