注目されていないが評価されてしかるべき機能を持った車種もある
毎年数多くの新型車が登場しているが、そのなかには「名車」と呼ばれ後世まで語り継がれる車種も存在する。その多くがエポックメーキングな機構を備えていたり、ずば抜けた性能を持ち合わせていたり、優れたデザインをもっていたりと突出した点があるモデルが中心となっている。
前のほうがイケメン? マイナーチェンジで理解しがたい見た目になった国産車トップ5
しかしなかにはそんな突出した個性があったにもかかわらず、現段階では名車扱いされていない悲しいモデルも存在している。今回はそんな悲運の車種をピックアップして、再び脚光を浴びる日が来ることを期待したいと思う。
1)三菱FTO
1994年に登場した三菱FTOは、過去の名車であるギャランクーペFTOから車名を受け継いだスペシャリティークーペだ。第15回の日本カー・オブ・ザ・イヤーにも輝いた同車は美しいボディラインを持っており、今見ても古さを感じさせない秀逸な仕上がりとなっている。
しかし美しい見た目以上に注目したいのが、200馬力を発生する2リッターのV6エンジンを搭載した最上級モデルだ(直4モデルも存在)。このモデルは重量では不利なV6をフロントに搭載し、前輪を駆動するというレイアウトながら高い運動性能を誇り、インテグラタイプRが登場するまでは国産FF最速の名を欲しいままにする実力を持ち合わせていた。
また2ペダルAT車には、今では多くの車種で採用されている「MTモード」を設定した日本初のモデルでもあり、その点でも評価されてしかるべき車種と言える。
技術の塊のようなハイブリッドモデルも惜しい!
2)トヨタMR-S
国産の量産乗用車として初めてミッドシップレイアウトを採用したMR2の実質的な後継車種として1999年にリリースされたMR-Sは、それまでの過給機付き(初代はスーパーチャージャー、2代目はターボ)モデルを廃し、1.8リッターのNAエンジンのみとした。
さらにボディタイプもクローズドボディ(Tバールーフ仕様はあったが)から、オープンモデルへと変貌を遂げ、ミッドシップレイアウト以外は大きくキャラクターを変えている。
しかし、ミッドシップレイアウトによる運動性能の高さは折り紙付きで、同時期のロードスター(2代目)よりも軽量なボディを活かした軽快な走りは決して従来モデルやライバル車に劣るところはない。
そしてMR-Sは国産量産車初の2ペダルのシーケンシャルマニュアルミッションを採用した車種でもあり、もう少し評価されてもよいモデルの1台だ。
3)ホンダ・インサイト(初代)
初代プリウスを追いかけるように1999年に発売されたハイブリッドカーのインサイト。プリウスがスタンダードな4ドアセダンスタイルだったのに対し、インサイトはなんと初代、2代目のCR-Xを思わせる2ドア+ハッチバックのクーペスタイルというホンダらしい形で登場したのだった。
さらにリヤタイヤは空気抵抗を抑えるためにスパッツでカバーがされ、乗車定員は2名、そしてボディにはNSXで培った技術を使ってアルミニウムを多用し、車両重量は800kg台を実現。その結果、カタログ燃費は当時の世界最高となる35.0km/Lを達成していた。
さらにホンダらしい点は、ハイブリッドモデルながら5速MTが設定されていたという点だ。2010年に登場した実質的な後継車種であるCR-Zも含め、良くも悪くもホンダらしい車種だったのである。
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みんなのコメント
SW20:総生産台数114559台(1989~1999末)
MR-S:総生産台数77840台(1999末~2007)
で、スポーツカー黄金期と真冬の時代の比較であることを考えればむしろSWより成功してると言って良いレベルなんだよね。
筑波走らせてもSW最終型NAやEK9に引けを取らないし、ミニサーキットならDC2やS2000にも肩を並べることもある。もちろん2ZZなんか使わずノーマルエンジンで。
車オタクと偏向メディアのせいで現実にそぐわない評価を与えられてるよね。