現在位置: carview! > ニュース > スポーツ > GT300予選でヨコハマがトップ3独占。タイヤ無交換を武器とするブリヂストンには「速さで勝負」

ここから本文です

GT300予選でヨコハマがトップ3独占。タイヤ無交換を武器とするブリヂストンには「速さで勝負」

掲載
GT300予選でヨコハマがトップ3独占。タイヤ無交換を武器とするブリヂストンには「速さで勝負」

 2024スーパーGT第2戦富士のGT300クラス予選は、ヨコハマタイヤを履くFIA-GT3車両がトップ3を占め、ブリヂストン上位独占となった第1戦岡山とは一転する結果になった。決勝に向けての“対ブリヂストン”戦略と各チームのパフォーマンスはどうなっているのか、ヨコハマを履く片岡龍也と佐々木大樹、そしてダンロップを履く山内英輝に聞いた。

■片岡龍也「今回はヨコハマのほうがコンディションに合っている」
「公式練習での不満点をアジャストして、それなりに改善されて気持ちよくアタックできました。ただ、まさか自分がトップだとは思っていなかったので、無線で言われたときは『くるしゅうない』という気分でした(笑)」と予選を振り返るのは、Q1A組トップタイムを記録したグッドスマイル 初音ミク AMGの片岡だ。

デビュー戦のGAINER TANAX Zは波乱の一日を送るも、予選で速さの片鱗を披露

 ライバルたちの速さを考えると、自分がトップとは思っていなかったと続ける片岡。ブリヂストンの上位独占となった第1戦岡山とは一転した予選結果に対しては「今回はヨコハマのほうがパフォーマンスが少し高いといいますか、コンディションに合ってる感じはしています」と語る。

 3時間という長丁場での決勝レースで気になるのが、ブリヂストンのタイヤ無交換作戦で「(ブリヂストンは)タイヤ無交換をしてくると思うので、レースが終わったときに『その差がどうなっているか』という部分はありますね」と言う。

 また片岡は、同じヨコハマを履くポールポジションのJLOC Lamborghini GT3を「ミッドシップなので、リヤのみのタイヤ2本交換をやってくるはずです」と警戒する。

「僕たちは結局タイヤ4本を交換しないといけなくて、2本交換は頑張って一回できるかどうかです。なので、その交換分で損したタイムをコースで稼がないと、優勝は難しいかなと思っています」

「ただ、せっかくフロントロウを獲得できましたし、決勝は3時間の新フォーマットです。レースではアドバンテージをしっかりと活かしつつ、うまく運べばチャンスはあると思います」

■「とにかく速さで勝負」佐々木大樹
「正直、僕たちは予選のパフォーマンスにはあまり期待していませんでした」と語るのは、予選3番手につけたリアライズ日産メカニックチャレンジ GT-Rの佐々木大樹。

「もちろん悪いと言っているわけではなく、今回はどちらかというと決勝に向けたタイヤ選択をしていたので、嬉しい誤算です」と続ける佐々木は、決勝に自信を覗かせる。

「決勝のペースには本当に自信があります。明日は今日より気温が上がる予報なので、正直読めない部分がありますけど、自分たちが選択したタイヤに自信があるので『いけるんじゃないか』とは思っています」

 なお、リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-Rも基本的にはタイヤ4本交換を予定しており、ブリヂストンが得意とするタイヤ無交換は、今回の第2戦ではさまざまな条件で疑問があり、佐々木は以下のように分析と意気込みを語る。

「ファーストスティントを伸ばせないことには、セカンドスティントとサードスティントが絶対に長くなってしまいます。予選で使用したタイヤで長いファーストスティントを走るのは、結構リスクが高いと思います」

「できるできないで言うなら、僕たちも無交換はできるかもしれませんが、おそらくメリットは少ないんじゃないかと感じます。僕たちは基本的に毎回4本交換するのではないかと思いますけど、その分速いペースで走ることができます。特に富士はオーバーテイクできるコースなので、とにかく速さで勝負します」

■「現在は“進歩中”のような感じ」山内英輝
 一方で、ダンロップを履くSUBARU BRZ R&D SPORTの山内英輝は、最多ポールポジション記録を争うドライバーだけに予選一発の速さに期待されたが、Q2は8番手に終わった。

 予選後の山内は「パフォーマンス的にはベストを尽くしているので、これ以上はないですし、これがマックスの順位だと思っています」と現状のパフォーマンスを語る。

「その部分に対しては、周りのクルマが速いので、どう合わせていくかです。もちろん、何かのトライをして前にいかないと厳しいですけど、トライしていく中での結果が今の状況なので、現在は“進歩中”のような感じです」

 装着するダンロップに対しても、山内は「頑張ってくれている」と期待を込める。

「確かに今までのように一発“ポンッ”とタイムを出せるようなシチュエーションは今年ちょっと少ないです。でも、僕たちは必ず結果を残すことができるタイミングであったり、開発ができると思うので、今後も集中して頑張りたいです」

 3時間の決勝レースに向けては「ベストを尽くします」という言葉を発するに留まった山内。スーパーGT初の3時間レースに向けて、まずは予選のパフォーマンスで3者3様の展望を聞くことができた。決勝では好調ヨコハマが速さをみせるのか、それとも王者ブリヂストンが強さをみせるのか、それともダンロップorミシュランが割って入るのか、GT300タイヤウォーズから目が離せない。

関連タグ

こんな記事も読まれています

フェラーリF1のバスール代表、ライバルに対する遅れを認めるも深刻視せず「今は誰もが改善している」
フェラーリF1のバスール代表、ライバルに対する遅れを認めるも深刻視せず「今は誰もが改善している」
AUTOSPORT web
ええ、セレナ余裕で買えるじゃん!! リーフより前にいたってマジか!! 四半世紀前の日産市販版EVが衝撃
ええ、セレナ余裕で買えるじゃん!! リーフより前にいたってマジか!! 四半世紀前の日産市販版EVが衝撃
ベストカーWeb
KINTO 新サービス「これなにガイド」開始 クルマの機能をARでチェック【動画あり】
KINTO 新サービス「これなにガイド」開始 クルマの機能をARでチェック【動画あり】
グーネット
ベントレー 新型「コンチネンタルGTスピード」発表 完全新設計の高性能パワートレイン搭載
ベントレー 新型「コンチネンタルGTスピード」発表 完全新設計の高性能パワートレイン搭載
グーネット
インフィニティ新型「QX80」7月発売 フルモデルチェンジで洗練されたデザインに!
インフィニティ新型「QX80」7月発売 フルモデルチェンジで洗練されたデザインに!
グーネット
究極の悩み!! 150万出すなら新車と高級中古どっち!? 新車なら軽、中古ならベンツもイケる!!
究極の悩み!! 150万出すなら新車と高級中古どっち!? 新車なら軽、中古ならベンツもイケる!!
ベストカーWeb
「296チャレンジ」国内初お披露目も!フェラーリ公式イベント 6月29日&30日開催 鈴鹿
「296チャレンジ」国内初お披露目も!フェラーリ公式イベント 6月29日&30日開催 鈴鹿
グーネット
読者の値引き実例 私もX氏
読者の値引き実例 私もX氏
グーネット
試乗して驚いたBYD SEALの侮れない実力
試乗して驚いたBYD SEALの侮れない実力
グーネット
ラリー・ポーランドを前にオジエ/ランデ組が交通事故に遭う。メディカルチェックのために病院に搬送
ラリー・ポーランドを前にオジエ/ランデ組が交通事故に遭う。メディカルチェックのために病院に搬送
AUTOSPORT web
ファン熱狂!「ル・マン24時間」決勝前のお楽しみとは? ドライバーズパレードはグッズ欲しさに老若男女が大声でアピール!!【みどり独立乙通信】
ファン熱狂!「ル・マン24時間」決勝前のお楽しみとは? ドライバーズパレードはグッズ欲しさに老若男女が大声でアピール!!【みどり独立乙通信】
Auto Messe Web
もう負けられない[新型エルグランド]!! [アルファード/ヴェルファイア]を倒す必勝法ってなに!?!?
もう負けられない[新型エルグランド]!! [アルファード/ヴェルファイア]を倒す必勝法ってなに!?!?
ベストカーWeb
【24’ 6/24最新】レギュラーガソリン平均価格174.8円 4週ぶり微増
【24’ 6/24最新】レギュラーガソリン平均価格174.8円 4週ぶり微増
グーネット
延期となっていたスーパーフォーミュラ・ライツ第1大会もてぎが12月6~8日に開催へ
延期となっていたスーパーフォーミュラ・ライツ第1大会もてぎが12月6~8日に開催へ
AUTOSPORT web
航続距離がすべてじゃない! ミニ・カントリーマン SE オール4へ試乗 「ゴーカート」感なSUV
航続距離がすべてじゃない! ミニ・カントリーマン SE オール4へ試乗 「ゴーカート」感なSUV
AUTOCAR JAPAN
コーンズが18台限定のベントレー「CORNES 60th Edition」を発表! フライングBを日本に紹介して60年、純ICEモデル最後の特別な「GT/GTC/フライングスパー」とは
コーンズが18台限定のベントレー「CORNES 60th Edition」を発表! フライングBを日本に紹介して60年、純ICEモデル最後の特別な「GT/GTC/フライングスパー」とは
Auto Messe Web
メルセデス・マイバッハ、旗艦『Sクラス』に日本限定30台の特別仕様車“ナイト・エディション”を導入
メルセデス・マイバッハ、旗艦『Sクラス』に日本限定30台の特別仕様車“ナイト・エディション”を導入
AUTOSPORT web
BYD、国内第3弾の電気自動車『シール』を販売開始。“e-スポーツセダン”の確立を目指す
BYD、国内第3弾の電気自動車『シール』を販売開始。“e-スポーツセダン”の確立を目指す
AUTOSPORT web

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村