11月9日、全日本スーパーフォーミュラ選手権第8・9戦が開催されている三重県の鈴鹿サーキットで、JRP日本レースプロモーションの定例記者会見『サタデーミーティング』が開かれた。このなかで、最近のFIA世界モータースポーツ評議会で承認された、2025年からのスーパーライセンスポイント制度におけるスーパーフォーミュラのポイントの変更について、JRPの近藤真彦会長、上野禎久社長が言及した。
■SFのランキング1位には30ポイントを付与へ
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FIAのスーパーライセンスはF1に参戦するために必要な資格で、FIAが各カテゴリーに定めるポイントテーブルに従い、申請前の3年間で少なくとも40ポイント以上を手にしていることが発給のひとつの条件となっている。
このテーブルで、年間ランキング1位のドライバーに与えられるポイントは、FIA F2で40ポイント、FIA F3で30ポイントなどとなっているなか、スーパーフォーミュラはこれまで25ポイントという配分となっていた。これが、2025年からは30ポイントへと改められる予定だ。
「10月17日に、FIAの世界モータースポーツ評議会が開催されまして、そこで来季からの私どものスーパーライセンスポイントのブーストが承認されました。具体的には、2025年から施行されます」と上野社長は説明した。
「まだ『承認された』というレベルですが、一応上位については5ポイントアップ、チャンピオンドライバーは30ポイントを得られるシリーズになります。業界の皆さんもいろいろな形でこのシリーズの価値をアピールしていただいたところを、ちゃんとFIAサイドも評価してくれたということで、本当に私どもにとっては嬉しいニュースです。こういったものが、このシリーズの価値を上げる、ひとつの大きなステップなのかなと感じています」
「当然、将来F1を目指すドライバーたちのステップレースとしての価値も高まるでしょうし、本来我々はこのシリーズで戦い、勝った人たちは世界のどこに行っても通用する、そんなシリーズになりたいんだというのをずっと標榜していましたので、そういったところが認められたという点で大変嬉しい事実です」
近藤会長も、「スーパーフォーミュラはパフォーマンスも、ドライバーも素晴らしい、レース数も来季は増えます、ということをアピールし続けた結果、各方面に認められたということで5ポイントアップ。世界にも少し、響き渡って衝撃を与えられるのではないかと思っています」と今回の変更を歓迎した。
今大会では、スーパーフォーミュラとして過去最高の年間観客動員数を記録する可能性があることも引き合いに、「ますますこのスーパーフォーミュラが盛り上がっていくんじゃないかと思っております」と期待を寄せた。
とはいえ、2024年までの制度で見てみても、FIA F2ではランキング3位までに40ポイントが付与されている状況であり、車格やスピードが近いとされるスーパーフォーミュラとしては、まだまだ付与ポイントを増やしていきたいところだろう。今回の決定は、その『第一歩』として期待される。
■多くのドライバーを『迎え入れ』『輩出する』シリーズ目指す
今回のライセンスポイント変更で、ドライバーからの注目が高まることが予期されるなか、上野社長はより多くのドライバーをスーパーフォーミュラに迎え入れ、それと同時に世界へと「旅立たせる」ことを目指していきたい、と語っている。
「我々のシリーズがハイクオリティを保っていれば、当然このシートを得たいというドライバーはいると思いますし、ここで勝ったドライバーが世界中で活躍できる。我々は、常にそういうシリーズでありたいと思っています」
これに関連して、海外での大会開催についてはも「関心が高くなってきている」と近藤会長。
「いままでに(話が)なかったようなところから、もしくはいままでにもあったところから、オファーや尋ね、『いかがでしょうか』というのがありまして、そこがまず第一歩で動き始めたかなと。ここ1~2年でお客さんが増えて、海外に少し注目されるようになったというのが、一番我々にとっては大きなことだと思います」
前戦富士大会で発表されたとおり、2025年の韓国開催は断念したものの、海外戦の実現に向けた動きが止まったわけではなく、上野社長は「(話は)いくつかはありますけど、まだ具体的に国名とか、プロモーター名をお話しする段階ではない」としている。
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みんなのコメント
特に今のF1は走行制限もあるし、若手には不利なんだから、現状鈴鹿だけしか走れないSFは、F1の練習の場としては物足りない。