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3モーターハイブリッドで蘇る新生“ベルグマイスター”、サロン・プリヴェで英国デビュー

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3モーターハイブリッドで蘇る新生“ベルグマイスター”、サロン・プリヴェで英国デビュー

Austro Daimler ‘Bergmeister’ ADR 630 Shooting Grand

アウストロ・ダイムラー “ベルグマイスター” ADR 630 シューティング・グランド

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アウストロ・ダイムラーの名よ、もう一度

英国を代表するコンクール・デレガンス「サロン・プリヴェ」で、アウストロ・ダイムラーの名を復活させたワンオフモデルがデビューを飾る。

オーストリア-ハンガリーの自動車メーカーとして1899年に創業したアウストロ・ダイムラー。1910年には世界最速のクルマ、85mph(約136.8km/h)のプリンツ・ハインリヒを生んだ。

その後、第一次大戦の勃発で軍用装甲車などの生産に注力。同社がクルマづくりを再開したのは1930年代に入ってからだった。

美しく贅沢、かつ革新的なクルマを手がけたアウストロ・ダイムラーだが、なかでも1931年の6気筒モデル“ベルグマイスター”は傑作として名高い。数々の山岳レースで輝かしい戦績を収め、通称“マウンテン・マスター”とも呼ばれた。

それからおよそ90年の時を経て、その精神を受け継ぐ現代車、ADR 630 シューティング・グランドが誕生した。

3リッター直6+3モーターのプラグインハイブリッド

幅広く長いボンネットに短いリヤのオーバーハング、ガルウイングドアが特徴的な2座クーペは、アルミニウム製のスペースフレームを採用した軽量設計。全長4544mm、全幅2087mm、ホイールベース2636.95mmというメルセデスAMG GT 2ドアに近いボディサイズながら、車両重量を1650kgに留めている。

さほど軽量ではないと思うだろうか。しかしこのクルマ、プラグインハイブリッドなのである。

メルセデスAMG GT 4ドアの3リッター直列6気筒エンジンに3基のモーターを組み合わせることで、最高出力1198bhp、最大トルク1600Nmを発揮。0-100km/h加速は2.5秒、最高速度は200mph(約322km/h)に達するという。

シューティングブレークのスタイルを採ったのは、リチウムイオンバッテリーを搭載する荷室に十分なスペースを確保するため。電気のみの航続距離は最長250km、トータルでは最長1000km(WLTPサイクル)まで走行可能という。

1930年代アール・デコの再解釈

ADR 630 シューティング・グランド・プロジェクトのマネージャー、ローランド・スタールは言う。

「このクルマを開発する上でもっとも大切にしたのは、オリジナルのベルグマイスターの精神をいかに解釈し、現代へ翻訳するかということでした。『アウストロ・ダイムラーというブランドが、いままでずっと続いていたら』。我々はそう考えました。ブランドのもつエトスと価値、そして真の自動車界のパイオニアとしての存在を念頭に置き、“伝統による革新”とでもいうべき方法で生み出したのがシューティング・グランドなのです」

革新的なメカニズムの一方で、内外装には懐古調のムードが色濃い。ダブルバブルルーフやリヤに向けて跳ね上がるルーフラインなど、1930年代を思わせる意匠を随所に用いた。木目と革を贅沢にあしらった内装も当時流行だったアール・デコを思わせる。

サロン・プリヴェの共同創設者でありセールス・ディレクターを務めるデビッド・バグリーは、「ローランドのチームが、新しいPHEVの英国デビューの場としてサロン・プリヴェを選んでくれたのは大変嬉しいことです。今年5月末に行われたヴィラ・デステで初めてシューティング・グランドを拝見したとき、これはサロン・プリヴェにこそふさわしいクルマだと思いました。9月5日の木曜日、ベールを脱がされたシューティング・グランドの周りにはきっと多くの人々の視線と興奮が集まることでしょう」

今年で14年目を迎えるサロン・プリヴェは、ペブルビーチやヴィラ・デステ、アメリア・アイランドなどと並び称される最高峰のコンクールイベント。会場は“英国でもっとも偉大な宮殿”のひとつであるブレナム宮殿で、世界一贅沢なクルマのガーデンパーティといえる。2019年は9月5~8日に開催される。

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