現在位置: carview! > ニュース > スポーツ > トヨタGR GT3コンセプトに北米から熱視線。2024年投入を望むも「レクサスのバッヂを付けられるか分からない」

ここから本文です

トヨタGR GT3コンセプトに北米から熱視線。2024年投入を望むも「レクサスのバッヂを付けられるか分からない」

掲載 12
トヨタGR GT3コンセプトに北米から熱視線。2024年投入を望むも「レクサスのバッヂを付けられるか分からない」

 2022年1月の東京オートサロンでワールドプレミアされたトヨタGAZOO Racingの『GR GT3コンセプト』。トヨタ/レクサスのどの現行生産車にも似ていないフォルムを持つこの車両は、その車名どおりFIA GT3規定に合わせてすでに開発が進められており、将来的にはGT3車両が参戦可能な世界中のレースで走ることが期待されている。

 現在、トヨタ/レクサスのGT3車両といえば、日本のスーパーGT・GT300クラスや、北米のIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権GTDプロ/GTDクラスに参戦しているレクサスRC F GT3がある。

東京オートサロン2022開幕で初披露。TOYOTA GAZOO Racing『GR GT3コンセプト』は「勝てるGT3」を目指す

 北米での活動を担うレクサス・モータースポーツ・マネージャーのジェフ・バルと、TRD-USAプレジデントのデビッド・ウィルソンによれば、このコンセプトカーは将来のレクサスGT3車両に向けた「インスピレーション(ひらめき・刺激)」の役目を果たす可能性があり、RC F GT3の後継車両となることに「かなりの自信を持っている」と語っている。

 GR GT3コンセプトは、次にレクサスによってもたらされる何らかのレースカーの“サイン”であるのかとSportscar365から尋ねられたウィルソンは、次のように答えた。

「簡単な答えは『イエス』だ。点と点をつないで考えるなら、かなり楽観的になることができる」

「そこには、レクサスRC F GT3の後継車両があるものと確信している。そのスケジュールということになると、我々はまだ知らないがね」

「今年(のIMSA)は、RC Fでの6年目になる。最後のEvo(エボルーション/進化)は2020年だったと思う。歳老いてきているが、FIAのホモロゲーション・サイトを見てみれば、この車両が2026年まで公認されていることが分かるだろう」

「それ(2026年までRC F GT3を走らせる)は、最悪のケースだ。それよりもかなり前に、新しいものを目にしたいと思っている」

 トヨタの新しいGT3車両のデビュー時期は発表されていないものの、バルはそれが2024年になる可能性があることを示唆している。

「それ(2024年のデビュー)が我々のターゲットだ」とバルはSportscar365に対し語っている。

「彼ら(トヨタ)は車両の開発という点では、大きな進歩を遂げている。我々は2024年(のデビュー)と、それ以前のテストを望んでいる」

 現時点で不透明なことは、参戦車両のブランドだ。北米以外ではホンダとして参戦しているアキュラNSX GT3と同様に、特定の地域で異なるバッヂをつけることができるかどうか、という点である。

「(北米では)フロントとリヤに、『L』が付くことを期待している」とバルは述べている。

「だが、それはGAZOO RacingのGT3コンセプトだ。TRDとレクサスとトヨタが複雑に入り組むここ(北米)でなされれてきた、多くの議論と非常によく似ている。レクサスのバッヂがつけられるのかどうか、確かなことは言えない」

「我々はそうなることを祈っている。『F』という呼称には、高い公平性がある。とりわけ、トラック上で順調な成果を挙げているいまは、なおさらだ」

■RC F GT3でトヨタが得た“重要な教訓”
 ウィルソンは、IMSAウェザーテック選手権における近年のレクサスの成功のレベルの高さが、トップレベルのスポーツカーレースにおける同ブランドの「長期的な未来を確実にした」と語っている。

「北米のレクサスと、レクサス・インターナショナルは、このブランドにとってコンペティションがいかに重要であるか、そしてパフォーマンスの観点からはその背後にある信頼性を築き上げることがいかに重要かを理解している」とウィルソン。

「過去何十年にもわたって、我々はこれらの適合を行い、レースをしてきた。あっという間に過ぎた日々だった。その意図は、我々のコンペティターが、何十年もしてきたようにレースをすることだ。私にとっては、それが基本だ」

「そこに長期にわたって強力な基盤があることは確かであり、それは素晴らしいことだ」

 量産車をベースにGT3仕様を作り上げたRC Fとは異なり、次世代のGT3車両は将来の量産モデルと並行して設計および製造されることを、ウィルソンは示唆している。

「私は、現在レースをしている車両(RC F GT3)について、多くのことを話してきた。また、その車両のおかげで、GT3車両を世に送り出すための正しい方法についてトヨタが世界的に重要な教訓を得たことについても話してきた」

「残念ながら、RC Fでは、レース車両は後から考えられたものだ。生産車が最初にあり、『では、このクルマでレースをしようか』という考えだった」

「今回、我々がありがたく感じていることは、企画書の最初の行を書くよりも前に、それがGT3車両であると示すことを(トヨタが)決断したことだ」

「いま確かに言えることは、そのコンセプトから発生するもの、そしてその背後にある何かは、非常に意図的かつ、非常に戦略的に行われるはずだ、ということだ」

「それについてトヨタが世界的に発信する準備ができたとき、さらなることが明らかになるだろう」

 ウィルソンはさらに、次のように続けた。

「我々のパートナーシップと、レクサスRC F GT3への継続的な開発への貢献からもたらされるもうひとつの効用は、我々が日本の同僚から得られる信頼をさらに増しているということだ」

「我々は日本サイドと定期的に話し合い、レースから学んだ知恵を提供し、仕様設計の観点からそれを確かなものにできるよう助けている。この先どうなるにせよ、我々は正しい場所に立っている」

「我々にとって最も重要なことは、開発に参加することだ。それは我々が獲得したリスペクトであり、北米への敬意であり、それらがグローバルなGT3カーにとっていかに重要であるかということだ」

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

市川團十郎がF1日本GPの公式アンバサダーに! F1文化に“新たな風”を吹き込むことを目指す
市川團十郎がF1日本GPの公式アンバサダーに! F1文化に“新たな風”を吹き込むことを目指す
motorsport.com 日本版
[かわいい]見た目して超[ホット]!! スズキ[アルトラパンSS]今買うのアリ説
[かわいい]見た目して超[ホット]!! スズキ[アルトラパンSS]今買うのアリ説
ベストカーWeb
追突事故を避ける「2秒ルール」ご存知ですか? あおり運転にならず割り込まれもしない、ほどよい安全な車間距離の保ち方をお教えします
追突事故を避ける「2秒ルール」ご存知ですか? あおり運転にならず割り込まれもしない、ほどよい安全な車間距離の保ち方をお教えします
Auto Messe Web
都内の“旧式小型バス大活躍”路線ついに廃止へ 「リエッセ」と運命を共に 西武バス
都内の“旧式小型バス大活躍”路線ついに廃止へ 「リエッセ」と運命を共に 西武バス
乗りものニュース
ディーゼルトラックをEVへ改造、国内初の量産予定車が完成 ヤマトモビリティが発表
ディーゼルトラックをEVへ改造、国内初の量産予定車が完成 ヤマトモビリティが発表
レスポンス
FIAがフロア摩耗に関する取り締まりを強化。フェラーリ、メルセデス等に加え、抜け穴を指摘したレッドブルも修正
FIAがフロア摩耗に関する取り締まりを強化。フェラーリ、メルセデス等に加え、抜け穴を指摘したレッドブルも修正
AUTOSPORT web
頭文字Dの次なる遠征先は豊田市駅前? ラリージャパン2024はイベント盛りだくさん/WRC写真日記
頭文字Dの次なる遠征先は豊田市駅前? ラリージャパン2024はイベント盛りだくさん/WRC写真日記
AUTOSPORT web
優れたラリードライバーならF1でもきっと戦える! 8度のWRC王者オジェは確信「ファンも見たいと思っているはず」
優れたラリードライバーならF1でもきっと戦える! 8度のWRC王者オジェは確信「ファンも見たいと思っているはず」
motorsport.com 日本版
新車150万円台で「5速MT」あり! イチバン安い「普通乗用車」どんなモデル? 「国産ダントツ安価」でも装備は必要十分! めちゃ“リーズナブル”な「トヨタ車」とは
新車150万円台で「5速MT」あり! イチバン安い「普通乗用車」どんなモデル? 「国産ダントツ安価」でも装備は必要十分! めちゃ“リーズナブル”な「トヨタ車」とは
くるまのニュース
“熊本~東京1300km” 電気自動車でも快適に移動できる「裏ワザ」とは? 新型「タイカン クロスツーリスモ」で体感! ポルシェらしい走りと遊び心に触れる旅
“熊本~東京1300km” 電気自動車でも快適に移動できる「裏ワザ」とは? 新型「タイカン クロスツーリスモ」で体感! ポルシェらしい走りと遊び心に触れる旅
VAGUE
[15秒でニュース]メルセデスAMG、初の電動SUVを市販化へ
[15秒でニュース]メルセデスAMG、初の電動SUVを市販化へ
レスポンス
軽自動車の6MT!! 2020年登場ホンダ[N-ONE RS]の中古ってどうなん
軽自動車の6MT!! 2020年登場ホンダ[N-ONE RS]の中古ってどうなん
ベストカーWeb
車両火災対策で「消火器」を積むなら「種類」に注意! 場合によっては人体に有害なものも存在する!!
車両火災対策で「消火器」を積むなら「種類」に注意! 場合によっては人体に有害なものも存在する!!
WEB CARTOP
エンツォフェラーリへ通じる「DNA」 マセラティMC20 長期テスト(2) 車重を測ったら1710kg
エンツォフェラーリへ通じる「DNA」 マセラティMC20 長期テスト(2) 車重を測ったら1710kg
AUTOCAR JAPAN
アプリリアの新型スポーツバイク『RS 457』、日本上陸 85万8000円
アプリリアの新型スポーツバイク『RS 457』、日本上陸 85万8000円
レスポンス
100kg軽い車重580kgのベーシック軽[新型アルト]が2026年に登場!? 軽量化と48Vスーパーエネチャージで勝負!!! 燃費は30km/L到達か!?
100kg軽い車重580kgのベーシック軽[新型アルト]が2026年に登場!? 軽量化と48Vスーパーエネチャージで勝負!!! 燃費は30km/L到達か!?
ベストカーWeb
レクサス新型「小型スポーツカー」がスゴい! “テンロクターボ”×初の6速MTを搭載! 最小SUV「LBX MORIZO RR」どんなモデル?
レクサス新型「小型スポーツカー」がスゴい! “テンロクターボ”×初の6速MTを搭載! 最小SUV「LBX MORIZO RR」どんなモデル?
くるまのニュース
ルーミーって…なんでこんなに売れてるの? どこがいいの???
ルーミーって…なんでこんなに売れてるの? どこがいいの???
ベストカーWeb

みんなのコメント

12件
  • そらバッチが違うメーカーのベースだからな…
    でも、もうそんな壁をどうこう云ってる時代場合じゃない…いいアイデア、工夫してかないとモタスポが成り立ってかない…柔軟さが求められてる
  • MAZDAのアイディンティティではあるが、単独で開発/量産化/販売が難しいならトヨタの力を借りるのも悪くない。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村