ザウバーのマーカス・エリクソンはフランスGPのフリー走行1回目(FP1)の終盤、11コーナーのル・ボーセでコントロールを失い、タイヤバリアに激しくクラッシュした。
マシン後部にダメージを負ったエリクソンのマシンからは火が上がり、FP2の欠場を余儀なくされるほどダメージを受けてしまった。
「他のラップと同じようにコーナーに入っていった」とエリクソンは語った。
「僕は特に速く走っていたわけではないし、何か違うことをしたわけでもない。そして、完全にリヤを失ってしまったんだ」
「奇妙なクラッシュを説明する要因はひとつくらいしか見つけられない」
「僕たちはその後、多くの分析を行った。クラッシュ以前のラップと比べて、違っているところは風以外に全く見つけられなかったんだ」
「そのラップは向かい風が急に弱くなり、ダウンフォースが少なくなっていた。それは、あんな風にマシンのコントロールを完全に失うのに十分なほどだった。僕はそれほどとは思っていなかったけど、僕たちが見つけられたのはそれだけだ。本当に奇妙だ」
ポールリカールは山中に位置しているため、気象条件が急激に変化することがある。通常は、ジェノバ湾の低気圧地域が原因となり、アルプス山脈からローヌ河谷を吹き下ろす冷たい地方風であるミストラルが、北西部から吹き付ける。
これにより、ポールリカールのロングストレート”ミストラル”は様々な強さの追い風となり、ル・ボーセのエイペックスはまさに向かい風へと風向きが変わるポイントとなっている。
「今日は風が強かったけど、クラッシュするまでマシンは快適だったし、とても満足していた」とエリクソンは振り返った。
「有望なスタートを切ったのに、残念な終わり方だった」
「クラッシュした時に、右側のミラーがなくなっていて、後方では火が出ていた。左側を見たけど問題なかったので、通常の手順でマシンのスイッチを切っていた。落ち着いて立ち上がってから、大きな火が上がっているのを見たんだ」
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