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チャンピオンの貫禄と迫力に平伏せよ!タミヤ製プラモ「ザナヴィ・ニスモZ」をちょっとだけアレンジ・前編【モデルカーズ】

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チャンピオンの貫禄と迫力に平伏せよ!タミヤ製プラモ「ザナヴィ・ニスモZ」をちょっとだけアレンジ・前編【モデルカーズ】

R34 GT-Rの代わりに投入されたZ33

スーパーGTの前身である全日本GT選手権(JGTC)は、1994年から2004年にかけて開催された。その最後の年である2004年シーズンのチャンピオンとなったのが、Z33型フェアレディZをベースとするザナヴィ・ニスモZである。

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【画像38枚】低重心&ワイドなニスモZとその制作工程を見る!

JGTC人気の盛り上げ役となった車種として、GT500クラスで出場し10年間に4度タイトルを獲得したスカイラインGT-Rを挙げることができる。しかし、R34型スカイラインGT-Rは2002年末に生産を中止、以後しばらくはGT-Rの名が消えていたこともあり、スカイラインのJGTC出場も2003年限りとなった。そして、この年に4度目のタイトル獲得を成し遂げて勇退したスカイラインGT-Rに代わり、2004年シーズンに日産が投入したのがフェアレディZという訳だ。

と言っても、VQエンジンやトランスアクスル・レイアウトは引き継いでおり、その中身はGT-Rとさほど変わりないと表現しても間違いではない。JGTC用のZ33は、そのアドバンテージを活かし、さらなる低重心化やさらなるワイドトレッド化、空力の強化などをテーマに開発されている。もちろんボディフォルムはフェアレディZのそれで、車体前後を延長し、フェンダーをワイドに拡大。ベースとなったのは、元々バンパーを前後に延長した限定販売モデルのType Eとのこと。

エンジンはV型6気筒DOHCインタークーラー付きツインターボのVQ30DETT(排気量2987cc)で、最高出力465ps以上/最大トルク72.0kgm以上とされる。 サスペンションは前後ともダブルウィッシュボーン(プッシュロッド式)。出場4台のうち、ニスモの2台(ザナヴィ/モチュール・ピットワーク)はエンジンチューンをオーテックジャパンが担当、ハセミモータースポーツとチームインパルの各1台は東名エンジンが担った。

ザナヴィ・ニスモZは、前年のチャンピオンであることを示すゼッケン1を掲げて出場、ドライバーはタイトルを獲得した本山哲と、リチャード・ライアン(前年はモチュール・ピットワークGT-Rに乗車)が務めている。開幕戦のTIサーキットではデビュー早々に見事優勝、第6戦オートポリスでも優勝し、また第3戦と第5戦では3位入賞と順調な戦績を重ね、2年連続チャンピオンを達成、11年に及ぶJGTCの歴史を締めくくったのである。

ダイキャスト製シャシーには今も評価が分かれるが……?
JGTCやスーパーGTの出場マシーンについては、時期にもよるがタミヤがプラモデル化に力を注いでいた。2003年のスカイラインGT-Rに続き、この2004年のフェアレディZも1/24スケールでキット化しており、ここでご覧いただいているのは、それを制作したものである。

キットの特徴としては、ダイキャスト製シャシーを使用していることが挙げられるだろう。これは完成品としても販売することを念頭に置いたパーツ構成であったと思われ、このフェアレディZのほか、翌2005年スーパーGTのホンダNSX各種も同様のパーツを採用していた。重量感が魅力であるとタミヤではアピールしていたが、やはりプラモデルらしい精密再現には向かないものであり、あまり好評ではなかったためか、R35型GT-Rなどではプラ製シャシーに戻されている。

キット自体はタミヤらしくよくできたものであるが、基本的にはボディとコクピット内部のみが再現されるプロポーションモデルであり、シャシーやエンジンなどの内部再現はない。この背景には、21世紀に入ってから、レーシングカーにおいては機密が重視されるようになったこともあるようだ。もちろんボディフォルムから各種マーキング、そしてコクピットのディテールは余すことなく再現されており、モデラ―として楽しむことは充分にできる、優れたキットである。

作例は、基本的にはキット指示通りに組み立てた素組み作品であるが、要所要所に作者ならではのアレンジが込められている。そうした点については、工程の写真に添えたキャプション、そして追って公開する後編の記事をお読みいただきたい。

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