2021年にF1デビューを果たす角田裕毅とアルファタウリ・ホンダでチームメイトとなるピエール・ガスリー。彼は早くもチームリーダーとしての自覚を持っているようだ。
レッドブル昇格、そしてトロロッソ(現アルファタウリ)降格など、これまで波瀾万丈のF1キャリアを送ってきたガスリーだが、2020年はイタリアGPでF1初優勝を挙げ、グランプリウィナーとして歴史に名を刻んだ。今年はルーキーの角田が新たに加入したため、ガスリーは名実共にチームを引っ張る立場となる。
■アルファタウリ・ホンダ、新車『AT02』発表。角田裕毅の記念すべきF1“第1号機”
角田はこれまで旧型マシンを使用してのプライベート走行を何度か行なってきたが、開幕までに2021年マシン『AT02』で走行できる機会はわずか1日半しかない。今季はプレシーズンテストが計3日に短縮されており、テストでは各チームふたりのドライバーの内ひとりずつしかマシンを走らせることができないからだ。
AT02の発表会でガスリーは、角田の加入により自分はチームリーダーとしての働きが求められることを認め、既にその覚悟はできていると語った。
「もちろん、ユウキが加入したということは僕がチーム内でより多くの責任を背負うということだ。僕はチームリーダーとしての役割を引き受ける準備ができている」
「とはいえ、彼はとても速いドライバーだし、チームを前進させてくれるだろう。僕はユウキのことを知っているけど、彼は競争力があるし、その力をF2で証明したことでわずか1年でF1に昇格した。僕たちは目標に向かって共に仕事をしていく」
「彼には経験がないから、いつも楽な展開、という訳にはいかないだろう。でも彼には才能があるし、僕とチームでリードしていくことになるだろう」
「彼が加入するからといって僕のアプローチが昨年と変わるというわけではない。昨年は1、2回を除いたほとんどのグランプリで自分たちの持ち味を最大限発揮することができた」
「昨年はその仕事ぶり、開発、パフォーマンス、レースウィークエンドのマネジメントなどあらゆる面で最高の年だったと思っている。今年も同じ哲学の下で突き進んでいく必要がある」
「それは僕に関しても同じことが言える。去年より少しでも良い結果が出せるように、この調子で頑張らないといけない」
またアルファタウリのチーム代表であるフランツ・トストは、2021年にチームリーダーとなるガスリーを信頼しており、グリッド上で最高のドライバーのひとりであると考えている。
「ピエールは今のF1ドライバーの中で最も強力なドライバーのひとりだ」
そうトストは語った。
「ピエールの技術的な理解力の高さは、マシンから最大限の力を引き出すことができる。ピエールはチームに加入してからしばらく経つので、あらゆる手順や働き方に慣れている」
「彼は良いリーダーになるだろうし、ユウキの成長を助けてくれるだろう。昨年のモンツァで証明されたように、彼は勝ち方を知っている。競争力のあるマシンを提供すれば、今年も成功を収められると思っている」
「ピエールのような経験豊富なドライバーがユウキの側にいれば、ユウキは急速に成長できるだろうし、同時に我々がチームとして良い結果を狙えるようになるんだ」
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