F1カナダGPの予選でアルピーヌのピエール・ガスリーはQ1突破を果たしたものの、Q2では15番手。またしても後方からの決勝スタートとなることが決まったが、アタック自体は納得のいくモノだったと語った。
今年はシーズン開幕から苦戦を強いられてきたアルピーヌ。チームから上級スタッフが相次いで離脱するなどサーキット内外で苦境に立たされていたが、ここ直近のアップデート投入でマシンの軽量化を進め最低重量に到達すると、マイアミGP、モナコGPで入賞を重ねることに成功した。
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アルピーヌが同士討ちでポイント獲得の機会が消滅する可能性があったモナコGPから2週間。F1はカナダに舞台を移したが、長い直線区間と低速コーナーが組み合わされたストップ&ゴー型のジル・ビルヌーブ・サーキットは、アルピーヌA524との相性が悪いようで、予選ではエステバン・オコンが最下位の20番手に終わった。
ガスリーはQ1で7番手タイムを記録してQ2進出を果たしたが、そのQ2では15番手でQ3には進めなかった。ただガスリーとしてはQ1、Q2を通してベストを尽くすことができたという。
予選後、自身のセッションを振り返ってどうだったか? と尋ねられたガスリーは次のように答えた。
「それが話したかったんだ。15番手で満足するのは明らかに難しい。聞こえは悪いからね。でも、僕らが持っているパッケージからベストを引き出すという点では、全力を尽くせたと思う」
「Q1ではとても良いラップをマークできたし、Q2でも力強いラップだった。フィニッシュラインを通過する時には、まずまずの位置につけると思うようなラップだった。でも残念なことに、今のマシンには十分なポテンシャルがないんだ」
「それが僕らの現状だと思う。バランスは良いけど、ただグリップが不足していて、空力効率が悪いんだ」
今年もカナダGPは週末を通して天候は不安定。初日が雨混じりのセッションとなったこともあり、予選でも路面自体のグリップが低いという状況だった。
ただガスリーは、そうした路面状況の悪さよりも、A524の空力効率がカナダGPで足かせになっていると主張した。
「コース自体が悪いとは思わない。このコースは高い空力効率が求められると思うし、僕らはストレートで空気抵抗が多すぎるというのは分かっていて、周りのマシンに比べて明らかな足かせになっている」とガスリーは言う。
「現時点で自分たちの弱点は分かっているし、マシンはここ数戦と変わらない。目標はハッキリしている。マシンにもっと良いパッケージを投入するまで、ベストを尽くすだけだ」
なお、アルピーヌ内でのパーツのローテーションにより、現在ガスリーのA524はオコンに比べて「1kg程度」軽い状態だという。ガスリーはそれでも2台のパフォーマンスは接近していると考える一方で、オコンはそうした小さなことの積み重ねでQ1突破が難しくなると語った。
「(予選Q1は)すごくタイトで、前にいたジョージ(ラッセル/メルセデス)に接近し過ぎて、ターン6とターン7でコンマ1秒を失ってしまった」とオコンは語った。
「彼としても、どうしようもなかった。しょうがないことだけど、それに加えて、スタート時に25秒も停まったのは正しい準備ラップじゃなかった。ターン2に入る前に汚れたところを走っていたんだ」
「もうひとつは、僕のマシンがピエールのよりかなり重いということが何レースかあったということだ。シーズン中に僕らはローテーションを組んでいる。それは明確なことだけど、マイアミ以降はそのままになっている。こうしたことが積み重なると、Q1を突破するのが難しくなる」
そしてオコンは次のように続けた。
「今週末は残念ながらペースが良くないように思う。でも最大限を引き出す必要があるし、明日は全てを最適化できればもっと良いレースができると期待している」
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