この記事をまとめると
■大阪オートメッセ2024が開催された
完成するのはいつ? R35日産GT-Rが登場から10年以上も「改良」し続けるワケ
■現行型GT-Rのトレンドは二極化しているという
■RH9のブースに展示された車両にスポットを当てて解説
パワーの選択ができる車両も!
2007年に登場し、モデルライフが約17年と長くなってきている現行型のGT-Rだが、今でもチューニング業界では第一線で活躍するチューニングベースだ。しかしチューニングのトレンドは二極化している。今回は大阪オートメッセで展示されていたチューニングショップのグループであるRH9のGT-Rから、各ショップの車両をピックアップして紹介するとともに、GT-Rチューニングのトレンドを見ていこう。
1000馬力オーバーのハイパワーチューニング
まずは記録を狙ったハイチューニングのクルマたちだ。RB26を搭載した第二世代GT-R時代から、GT-Rと言えばハイパワーのチューニングが施されたマシンたちが歴史を作ってきた。それはR35になっても変わらない。いやむしろ進化しているといってもいい。今回紹介するフェニックスパワーのワークスR35-1号機と、神戸に拠点を構えるエンドレスのMY17 4号機がその代表的な例といえる。
フェニックスパワーの車両は「サーキットで記録を残す」をテーマに仕上げていて、富士スピードウェイや鈴鹿サーキットなどの高速サーキットを主眼としている。富士スピードウェイで1分40秒台というタイムを記録しているこのマシンは2017モデルがベース。エンジンはHKSの4.3リッターキットにトラストTD-06H25Gタービンを2基がけして1176馬力という最高出力を誇る。
エンドレスのGT-Rも似ている仕様でHKSの4.3リッターキットで排気量アップを行い、こちらはHKSのGT5565-BBタービンを2基がけして1125馬力という最高出力を誇っている。こちらはツーリングなどにも使用しているそうで、「普段乗れるクルマでサーキットもメッチャ速かったらカッコイイでしょ!」とのことだ。
ただ、ハイパワーへの耐久性があるGT-Rでも1000馬力を超えると話は変わってくる。クラッチやトランスファーの強化が必要となってくるし、GT-Rの特徴でもあるアテーサシステムも滑ってしまうそうだ。ただ、ハイパワーチューニングの主役は現在でもGT-Rであることは間違いないだろう。まだまだチューニングの新境地を開いてほしいと感じる。
ブーストアップ主体のライトチューンはユーザーライク
宮城県にあるプロショップスクリーンはライトチューンでユーザーに提案できる仕様に仕上げたGT-Rを持ち込んできた。2017モデルをベースに吸排気系チューニング、ECUTEKでコンピューターチューニングとブーストアップを行い最高出力700馬力という仕様だ。インテリアはノーマル然としていて、純正ステアリングのスイッチ類を上手く応用することで、追加のコントローラーなしでブーストをドライバーの任意で変更できるようになっている。500~700馬力でパワーの選択が可能だそうだ。
GT-Rでサーキットを走るのであればキャリパー交換とDCTクーラーが必要となってくるが、それ以外は基本的に好みでステップアップしていくのが良いと言える。このスクリーンのGT-RもSUGOで10周しても何ら問題がないとのことだ。そして、ライトな仕様でも富士スピードウェイで1分48秒台を記録するのだからGT-Rはベースのポテンシャルが高いと痛感させられる。
登場から17年が経つGT-Rだが、そのポテンシャルはまだまだ高い。しばらくチューニングシーンの主要キャストの1台であることは間違いないだろう。
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