現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 後ろ姿って気にならない? デザインに時代が追いつかなかった…[見返り美人]なクルマたち

ここから本文です

後ろ姿って気にならない? デザインに時代が追いつかなかった…[見返り美人]なクルマたち

掲載 25
後ろ姿って気にならない? デザインに時代が追いつかなかった…[見返り美人]なクルマたち

 人間だってクルマだって、第一印象が大事。それだけに、フロントマスクが見る人に与える印象は非常に大切だ。その一方、後続車に見つづけられる“お尻”も重要だったりする。そこで、時代を先取りした斬新なリアビューのクルマたちを紹介しよう。

文/木内一行、写真/トヨタ、日産、マツダ、CarsWp.com

後ろ姿って気にならない? デザインに時代が追いつかなかった…[見返り美人]なクルマたち

【画像ギャラリー】クルマって実は後ろ姿が大事です!(16枚)

■日産・チェリー「日産初のFF車は猫背だったという事実」

クーペは、美しくダイナミックと評されるプレーンバック・スタイルを採用し、デザイン性だけでなく空力性能にも貢献する。また、丸形のテールランプは「チェリーテール」と呼ばれ、古くから旧車のカスタムに流用されるほど人気

 リアビューが特徴的なクルマは決して少なくないが、チェリー・クーペはそのなかでもなかなかのツワモノだ。チェリーは1970年に発売された大衆小型車で、当初は2/4ドアセダンとバンというボディバリエーションだった。

 そして、翌年に登場したクーペがとにかく斬新。「プレーンバック・スタイル」と呼ばれるデザインは、大きな面積のリアクォーターパネルと、そこにあしらわれる「マッハライン」が特徴的で、リアウィンドウはサンルーフのごとく空に向けて取り付けられている。こうした造形もあり、ワゴンやバンを思わせるプロポーションというか、猫背になっているのだ。

 また、独特な意匠の丸形テールランプが、リアビューの個性を引き立てていることは間違いない。

 ちなみに、日産初のFF車がこのチェリーだったということもお伝えしておこう。

【画像ギャラリー】クルマって実は後ろ姿が大事です!(16枚)

■日産・エクサ(2代目)「着せ替えは実現せずも、斬新なテールで勝負」

 1986年にリリースされた2代目エクサ。米カリフォルニアのNDI(ニッサン・デザイン・インターナショナル)が担当したエクステリアは日本車離れしたデザインで、クーペとキャノピーという2タイプを設定。Tバールーフも備え、オープンエアも楽しめた。

 そんななかで、特に斬新だったのがテールランプ。ダイアゴナルスリットと呼ばれるデザインパターンを用い、個性的なリアビューに仕立てたのだ。

 こうした遊び心あふれるデザインは「さすが北米発」と言えるもので、スピーカーグリルやペダルにもこの意匠は採用された。

 なお、リアハッチ部分は脱着式になっており、北米ではクーペとキャノピーを着せ替えることが可能だった。

 しかし、日本では法規上それが認められなかったため、2タイプのボディバリエーションを設定して販売したという。

【画像ギャラリー】クルマって実は後ろ姿が大事です!(16枚)

■マツダ・RX-7(最終型)「前から見ればスポーツカー、後ろから見れば警察官?」

 量産車で唯一ロータリーエンジンを搭載するスポーツモデルとして、四半世紀に渡って活躍したRX-7。

 3代目のFD3Sは、全長と全高を縮小しながら全幅を拡幅し、ワイド&ローが強調されてよりスポーツカーらしいフォルムになった。コンパクトなキャビンやダブルバブルルーフ、張りのあるフェンダーなども走りを感じさせる造形だ。

 そして、このスタイリングは生産終了から20年以上経った今でも、世界中で高く評価されているのだ。

 そんなFD3Sのなかで、唯一気になる部分が、スモーク処理されたテールランプとリアガーニッシュ。ジッと見ていると、なんとなく赤塚不二夫先生の某マンガに登場する警察官キャラに見えてこないだろうか……。

 美しくカッコいいスタイリングと、真逆の印象を受けるちょっぴりユニークなリアビュー。このギャップがむしろクセになる!?

【画像ギャラリー】クルマって実は後ろ姿が大事です!(16枚)

■日産・レパードJフェリー「日本では受け入れられなかった尻下がりスタイル」

ジャガーなどをイメージさせる尻下がりのフォルムは、これまでの国産車では見られなかったもの。優雅な雰囲気満点な一方、クセが強すぎて受け入れられなかった。なお、ドアハンドルやフューエルリッドも丸みのデザインで統一する

 レパードといえば多くの人があぶデカに登場したF31をイメージするだろうが、個性が際立っていたのはその次の世代のJ.フェリーだ。

 エレガントをキーワードにデザインされたエクステリアはエクサ同様NDIが手掛けたもの。クルマ全体をひとつのカタマリとして表現し、ボンネットからトランクにかけて続く緩やかなアーチラインが美しい。

 その一方、リアビューは独創的だ。「尻下がり」と表現される特徴的なシルエットを持ち、横一文字のテールランプは両サイドに向かって細くなる弓形となっている。

 これらにより、高級車の持ち味である威圧感や存在感とは無縁の柔和なデザインになってしまったのだ。また、見ようによってはナメクジのようにも……(失礼)。

 クルマとしての完成度は決して低くなかったが、デザイン面がマイナス要素となり日本での販売が低迷した不運のモデルだった。

【画像ギャラリー】クルマって実は後ろ姿が大事です!(16枚)

■WiLL Vi「独創的な絶壁ルーフは馬車をイメージしたもの」

 トヨタを含む5社による異業種合同プロジェクト「WiLL」から誕生したコンパクトカー、WiLL Vi。同プロジェクトの統一コンセプトが「遊びゴコロと本物感」だけあり、WiLL Viも遊びゴコロ満点のクルマになっている。

 エクステリアは各所に個性的なモチーフが取り入れられており、フロントマスクはおおらかなフード面に縦長の四角いヘッドライトを配して和やかな表情を構築。

 ボディサイドはエッジを効かせたブリスターフェンダーが力強さを表現。そして、なんといってもクリフカットと呼ばれる馬車を連想させるルーフエンドが最大の特徴だ。

 フロントと同じ造形をテーマとした和やかなリアデザインに、この斬新なルーフ形状を組み合わせたリアビューはまさに奇想天外。

 ちなみに、標準ルーフとキャンバストップの2タイプがラインナップされていた。

【画像ギャラリー】クルマって実は後ろ姿が大事です!(16枚)

■プリウス(先代)「先進のハイブリッド車は後ろ姿も最先端なのか」

 世界初の量産ハイブリッドカーとして1997年にデビューしたプリウス。どの世代でも、前衛的なデザインで時代をリードしてきたが、4代目でもその方向性は不変だった。

 全体的なフォルムは、プリウス伝統のトライアングルシルエットを継承しつつ、ハイブリッドカーとしての先進性を強調。

 フロントはトヨタ独自のキーンルックを取り入れつつ、さまざまな面を組み合わせることで、ダイナミックで動きのある特徴的なマスクを生み出している。

 リアもフロントに負けじと個性的だ。縦型のテールランプはブーメランのような形状で、スポイラーからバンパーサイド下端に流れる動きを点灯時に表現したという。

 これまでも縦型のテールランプは存在したが、乗用車でここまで大きいものは珍しい。しかも、点灯した際の奇抜さは唯一無二。LEDが普及したからこそ可能になったデザインだろう。

【画像ギャラリー】クルマって実は後ろ姿が大事です!(16枚)

投稿 後ろ姿って気にならない? デザインに時代が追いつかなかった…[見返り美人]なクルマたち は 自動車情報誌「ベストカー」 に最初に表示されました。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

日本仕様もまもなく刷新!? 独マツダがラージSUV「CX-60」の2025年モデルを発表!「課題の足回り」大幅改良 “格上の新グレード”も設定へ
日本仕様もまもなく刷新!? 独マツダがラージSUV「CX-60」の2025年モデルを発表!「課題の足回り」大幅改良 “格上の新グレード”も設定へ
VAGUE
もっとも長く走れるモデルは東京から青森までノンストップ! いま日本で買える航続距離が長い電気自動車TOP10
もっとも長く走れるモデルは東京から青森までノンストップ! いま日本で買える航続距離が長い電気自動車TOP10
THE EV TIMES
崖っぷちの英国自動車業界に「希望」がある理由 日本も無関係ではなかった
崖っぷちの英国自動車業界に「希望」がある理由 日本も無関係ではなかった
AUTOCAR JAPAN
装着するだけで確実にタイムアップする「ポルシェ マンタイパフォーマンスキット」が日本上陸!「911 GT3」用は895万9500円です
装着するだけで確実にタイムアップする「ポルシェ マンタイパフォーマンスキット」が日本上陸!「911 GT3」用は895万9500円です
Auto Messe Web
八重洲線をなんと10年間閉鎖!! KK線よさらば! [都心環状線]の大規模リニュアルがついに本格化!
八重洲線をなんと10年間閉鎖!! KK線よさらば! [都心環状線]の大規模リニュアルがついに本格化!
ベストカーWeb
「バスが発進しようとしたので、急いで前に詰めたら、鳴らされました。運転手は懲戒処分ですよね?」質問に回答殺到!?「常識外れ」「もう運転やめてくれ」の声も…法律では誰が悪いのか
「バスが発進しようとしたので、急いで前に詰めたら、鳴らされました。運転手は懲戒処分ですよね?」質問に回答殺到!?「常識外れ」「もう運転やめてくれ」の声も…法律では誰が悪いのか
くるまのニュース
街中で見かけるレクサス版ハイエースになんちゃってタイプR  エンブレムを変えるドライバーの心理って!?
街中で見かけるレクサス版ハイエースになんちゃってタイプR  エンブレムを変えるドライバーの心理って!?
ベストカーWeb
6速MTあり! 全長4.5m級“ちょうどいいサイズ”の「新型スポーツカー」が凄い! 480馬力“直6ツインターボ”×FRのみってサイコー! 新型「BMW M2」どんなモデル?
6速MTあり! 全長4.5m級“ちょうどいいサイズ”の「新型スポーツカー」が凄い! 480馬力“直6ツインターボ”×FRのみってサイコー! 新型「BMW M2」どんなモデル?
くるまのニュース
ホンダらしさ全開で素敵じゃない!! 1代限りで姿を消した[エディックス]の評価が低すぎる問題について
ホンダらしさ全開で素敵じゃない!! 1代限りで姿を消した[エディックス]の評価が低すぎる問題について
ベストカーWeb
ヴェゼル似の男前セダンいいじゃん! その名も[アメイズ]日本発売熱望! 全長3.9mのコンパクトセダンが激アツ! 
ヴェゼル似の男前セダンいいじゃん! その名も[アメイズ]日本発売熱望! 全長3.9mのコンパクトセダンが激アツ! 
ベストカーWeb
「百恵の、赤い靴。」 なんのクルマのコピーかわかります? クルマCMの迷コピー謎コピー傑作選│1970年代~1980年代編【10年前の再録記事プレイバック】
「百恵の、赤い靴。」 なんのクルマのコピーかわかります? クルマCMの迷コピー謎コピー傑作選│1970年代~1980年代編【10年前の再録記事プレイバック】
ベストカーWeb
最近スズキのデザイン良すぎない? [新型ディザイア]のスタイルがイケすぎな件
最近スズキのデザイン良すぎない? [新型ディザイア]のスタイルがイケすぎな件
ベストカーWeb
北米トヨタが700馬力超のランクル40発表!! マジかこれめっちゃカッコいいぞ!!
北米トヨタが700馬力超のランクル40発表!! マジかこれめっちゃカッコいいぞ!!
ベストカーWeb
【必見】モデューロ製エアロ完全装備!? レストアされた[シビック タイプR]が凄すぎた件
【必見】モデューロ製エアロ完全装備!? レストアされた[シビック タイプR]が凄すぎた件
ベストカーWeb
日産の元高級車が100万以下で手に入るそうだぞ 中古で買うべき[初代フーガ]のオススメを教えちゃいます!!!!!!
日産の元高級車が100万以下で手に入るそうだぞ 中古で買うべき[初代フーガ]のオススメを教えちゃいます!!!!!!
ベストカーWeb
600万円スタート!? 新型クラウンエステートの国内仕様はこうなる!?
600万円スタート!? 新型クラウンエステートの国内仕様はこうなる!?
ベストカーWeb
こんなEVならバカ売れ!? えーマジか? いまほしい電気自動車を突き詰めると[トヨタ ラウム]になっちゃうのよ!
こんなEVならバカ売れ!? えーマジか? いまほしい電気自動車を突き詰めると[トヨタ ラウム]になっちゃうのよ!
ベストカーWeb
スカイラインターボ復活もエンジンはベンツ!! ファンは納得してたん!?
スカイラインターボ復活もエンジンはベンツ!! ファンは納得してたん!?
ベストカーWeb

みんなのコメント

25件
  • ura********
    プリウスのイカ星人には永遠に時代が追いつくことはないと思う。
  • *****
    FDは前も後ろも横もカッコよすぎるんだよなぁ(˶ᐢᗜᐢ˶)
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村