1960年代は軽乗用車の黎明期。各自動車メーカーが軽乗用車市場に参入したが、ダイハツもフェローでライバルとしのぎを削っていた。「フェローSS」は、そんなフェローに追加されたスポーティバージョンだ。
フェローSSってどんなクルマ?
フェローとは、1966年に発売された、ダイハツの軽乗用車第1弾モデル。
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1960年の「マツダR360クーペ」、1962年の「マツダキャロル360」、同じく1962年の「スズライトフロンテ360」、同じく1962年の「三菱ミニカ」など、60年代前半は軽商用3輪車/4輪車を製造していたメーカーが、軽乗用車の市場に参入していった時期だった。
フェローは、縦置きエンジンに後輪駆動と、その室内はライバルに比べて狭かったものの、その走行性や安定性は定評があった。だが1967年3月に登場したホンダ初の本格的量産乗用車、N360が4ストロークの高出力直2エンジンを搭載して登場したことで、フェローの販売に陰りが見えた。
そんな時期に登場したフェローSSは、パワーアップしたエンジンと専用グリルなどで、スポーティバージョンとして展開した。発表は51年前1968年の今日5月16日、発売は6月10日となる。
2サイクル2気筒エンジンは、ノーマルモデルの圧縮比9.0からSSは10.6に高め、2キャブレターを採用することなどで32ps/3.8kgmを発生。リッターあたりの馬力は89.9psと、当時の国産自動車の水準を抜いていた。にもかかわらず燃費は24km/リッターと優れた数値だった。
フェローは1970年に2代目にフルモデルチェンジ。名称は「フェローMAX」となった。1977年にはこのモデルをベースに車幅を拡大した「MAXクオーレ」が発売したが、1980年に生産終了。
フェロー名はここで消えたが、MAXの名は2001年登場した5ドア・セミトールワゴンとして復活。またクオーレ名も、1980年にフェローから独立したカタチで登場し、日本では1989年まで存在していた。海外では欧州向けモデルが最近までクオーレを名乗っていた。
車両価格(当時。京浜/京阪神地区)
36万5000円
1968年(昭和43年)には何があった?
ニュース
●3億円事件
●週刊少年ジャンプ創刊
●メキシコオリンピック開幕
ヒット曲
●三百六十五歩のマーチ 水前寺清子
●花の首飾り タイガース
●伊勢佐木町ブルース 青江三奈
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