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1億円なら安い! サリーン「S7 LM」は「コルベット」や「バイパー」以上のアメリカン・スーパースポーツだ

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1億円なら安い! サリーン「S7 LM」は「コルベット」や「バイパー」以上のアメリカン・スーパースポーツだ

■アメリカンドリームを実現したサリーン

 多くのスポーツカーメーカーがそうであるように、創業者はスポーツカーあるいはレースの世界に強い情熱と夢を抱いていることが多い。ここで紹介するサリーンを創業したスティーブ・サリーンもまた、フォード・マスタングのチューニングからその活動をスタートし、レースとロードカーの両方に自身のブランドを掲げるまでに至った人物だ。

【画像】1億1300万円で落札された! サリーン「S7 LM」をもっと見る(26枚)

 レースの世界におけるサリーン製マシンの戦績はきわめて高く、そのなかでスティーブは新たな夢を描くことになる。それは完全にオリジナルのスーパースポーツを生産すること。キャロル・シェルビー、ブリッグス・カニンガム、ダン・パノス、アメリカには同様の野心を持った先人が数多くいたことも、彼の計画には追い風となった。

●レースで活躍した「S7」とは

 2000年に誕生したのが、「S7」と呼ばれるリアミッドシップのスーパースポーツだった。

 S7専用に設計されたカーボンファイバーシャシのリアミッドには、7リッターV型8気筒OHVエンジンが搭載されていた。

 このエンジンにはさらにギャレット社との共同開発によるツインターボ・システムが組み合わされている。2000年に発表されたファーストモデルに設定されたブースト圧は0.35バール。最高出力は750psに達した。

 スタイリングは、当時のFIA-GT選手権に象徴されるマシンで見るシルエットそのものだ。ボディもまた軽量なカーボン素材で成型されており、発表後ほどなくしてアメリカの最新スーパースポーツとしての地位を確立するに至った。

 レースにおいては、セブリング12時間やル・マン24時間レースなどの耐久レースや、IMSAスポーツカー選手権で勝利を収め、レースでもその戦闘力はライバルに対して大きなアドバンテージを持っていることを証明。ちなみにS7は、2000年から2010年までの公式なモータースポーツ・イベントで、合計100回以上の勝利を収め、さらに多くの表彰台を獲得している。

■1億円オーバーのサリーン「S7 LM」とは

 S7の圧倒的な戦績を記念し、またS7の理想形を求めてサリーンが開発したのが、今回RMサザビーズのペブルビーチ・オークションに出品された「S7LM」だ。

●2007 サリーン「S7 LM」

 サリーンは7台の限定車として生産、もしくはバージョンアップする計画だったが、実際にその作業がおこなわれたのは3台のみにとどまった。

 出品車はもともと2007年にデリバリーされたS7をベースに、2018年にLMのスペックへとモディファイされた個体で、カスタマーの希望からなのか「LM-007」のシリアルを持っている。

 新たに搭載されたエンジンは、ツインターボの再設計や吸気プレナム、軽量なアルミマニフォールドなどの装着で、1000psから1300psまでのパワーを選択することができ、1300ps仕様の場合、その最高速度は6速MTとの組み合わせで380km/hを超えると報告されている。

 エクステリアもより戦闘的な雰囲気へと変化している。レース活動中に開発されたリアのダブルウイングやリアのリップスポイラーとディフューザー、サイドスカート、エアベント、専用のアンダーボディ等々のアイテムで、ダウンフォースは大幅に向上することになった。

 ホイールはフロントが19インチ、リアが20インチのセンターロック式で、これにはミシュラン製のパイロットスーパースポーツタイヤが組み合わされている。サスペンションはダブルウィッシュボーン式で、これにアルミコイルオーバーダンパーが採用されている。

 ブラック・レザーで整えられたアルカンターラ・スパルコのシートに象徴されるように、インテリアのコンディションも素晴らしい。なぜならこのS7LMは、2018年に製作されてからの走行距離は、わずかに290km未満なのである。

 オークショネアが掲げたエスティメートは、80万-100万ドル(邦貨換算約8800万-1億1000万円)であったが、落札価格はそれをわずかに上回る102万2500ドル(邦貨換算約1億1300万円)であった。生産台数の少なさから見ても、今後さらに価値が上がることを期待させる1台である。

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みんなのコメント

2件
  • サリーンS7といえば木村拓哉さんの愛車でしたね。
    今はもう手放されているみたいですが。
  • 魔法使い?セガのゲーム機?
    まぁ手に入れても走らせず床の間行きですね。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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