まずはコーヒーを飲むロケーション探索
こんにちは!バイク好きのコーヒー屋、Day Drip Coffeeのクロダです。コーヒーとバイク。それぞれに奥深い世界観を持つ魅力的な存在ですね。このコラムでは、そんな二つの世界を行き来するうちに見えてくるトピックをお届けしています。
不便なところがバイクに似てる!? 「ドリッパー」の種類と特徴を徹底解説 バイク乗りのコーヒー屋デイドリップ通信VOL.11
今回はコーヒーをアウトドアで楽しむために出掛けたショートツーリングについてのお話です。秋から冬へと日々寒さを増していくこの時期は、コーヒーとバイクのコラボに最も楽しさを感じられる季節かもしれませんね!
アウトドアでのコーヒーの楽しみ方はいろいろありますが、今回は「出先でコーヒー豆を挽き、ハンドドリップする」スタイルです。お気に入りの道具一式を携えて向かったのは東京・奥多摩湖。湖畔のどこか具合の良さそうな場所で、挽き立て淹れ立てのコーヒーを味わおうというものです。
僕が自宅を出発したのは平日のちょうど昼頃でした。日帰りツーリングに出掛ける時、たぶんバイク乗りの多くはそれなりに早く出発すると思うのですが、僕はいつも朝寝坊。しかもゆっくり準備するので、昼頃出発がデフォルトです。
訪れた時期は、ちょうど樹々が色付き始める“紅葉の入り口”という感じのタイミングでした。交通量の少なかった高速道路は軽快に駆け抜け、でも一般道に降りてからは落ち葉に気を付けつつ、しっとりとした山あいの空気を受け止めながら、バイクを走らせて行きました。ヘルメットはジェット型なのですが、こんな時、空間の感触を味わいたい自分には向いているスタイルだと感じます。成り行きで買ったものだけど。
途中、有名な飲食店に並ぶ行列をチラ見したり、何気ない橋の上から川沿いのキャンパーを眺めたりしながら、到着したのが奥多摩湖の小河内ダム。出発が遅かったせいもあり、着いた時には周囲の山々の向こう側に陽が隠れていて、やや肌寒い感じに。
何よりお腹も空いてきたので、湖畔の観光もそこそこに、隣接する施設内の食堂で、遅いランチを食べました。食べたのは小河内ダムを模した名物のダムカレー。意外とボリューミーな所も小河内ダムらしさなのかな。
アウトドアでコーヒーをいれるポイントは?
腹も満たされたので、いよいよコーヒータイムです! まずは今回のドリップ器具一式を紹介しましょう。コーヒーミルは以前ここでも取り上げたものですが、ステンレス刃を備えたZebrang(ゼブラン)のコンパクトなコーヒーミル。
基本性能自体がアウトドアだけでは勿体無いくらいのミルです。ドリッパーもZebrangのフラットドリッパー。コンパクトに折り畳めるのに、ハリオの定番V60と同じ使い心地の優れもの。
そして一番のポイントはケトルとコーヒーサーバー。どちらもサーモスの水筒を利用する、名付けて『ツインボトル ドリップ』のスタイルです。
これは以前、自転車ロードバイクを乗り回していた頃、サイクルジャージの背中に付いたポケットだけで、ハンドドリップの道具一式を持ち運ぶために考えたスタイルです。
一本の水筒(500ml)には熱湯を入れ、もう一本(350ml)は空っぽのまま、2本の水筒を持っていきます。コーヒーを淹れるには、空っぽの水筒をサーバー代わりとして上にドリッパーをセット。湯の入った水筒はそのままケトル代わりにして、ゆっくり湯を注いでドリップするというものです。高い保温性能により、熱々の熱湯がドリップする頃にはちょうど良い湯温となっていて、コーヒーを美味しく淹れられます。
テーブルがあるベンチに腰を下ろし、コーヒー豆をカリカリと挽いていきます。豆はこのために用意したブレンド。奥多摩ブレンドと命名しました。ステンレス刃の鋭い切れ味で挽き心地は軽く、挽き目も均一で良い感じ。
粉をドリッパーに移したら、もう一方のボトルから湯を静かに注いでいきます。350mlの容量目一杯までドリップしたら終了。少し残った湯は、使い終わったドリッパーを軽く流して洗うために使います。使用済みフィルターと粉はジッパー袋に入れて持ち帰りましょう。
静かに暮れていく湖畔で、淹れ立てのコーヒーを味わうのは、何よりの豊かな時間です。持ってきたカカオとアーモンドのクッキーをおやつに、日々の喧騒を忘れさせてくれるひとときを過ごしました。
今回はツインボトルのミニマムなスタイルでしたが、挽いたコーヒー粉を持っていけばミルは不要ですし、ドリップバッグならドリッパーの無いスタイルにも。逆に小型のシングルバーナーで湯を沸かすところからフルセットで楽しむのも、気分は盛り上がります。それぞれのスタイルで、美味しくて楽しいコーヒー&バイク生活を是非♪
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