メルセデスは来季のジョージ・ラッセルのチームメイトとして、秘蔵っ子のアンドレア・キミ・アントネッリを起用することを8月31日に発表した。このことについて、メルセデス在籍時の2016年にF1王者の輝いたニコ・ロズベルグは、正しい判断だったと評価している。
アントネッリは今季からFIA F2に参戦。FIA F3を飛び級してフォーミュラ・リージョナルから一気にF2へ参戦するという経歴は大いに注目を集めることになったが、所属チームであるプレマが、今季から投入された新マシンへの適応に苦労していることもあり、期待通りの活躍を見せられていないというのも正直なところだ。
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しかしそれでもメルセデスは、アントネッリの起用を決断。これは勇気のいる判断だっただろうと、ロズベルグは考えている。
「確かに正しい決断だが、非常に勇気の必要なことでもある」
ロズベルグはSky Germanyに対してそう語った。
「キミは数年前、僕のカートチーム(ロズベルグ・レーシング・アカデミー)にいたんだ。だから彼のことはよく知っているんだよ。彼には次世代トップになるだけの才能が間違いなくある」
「しかし彼の準備の過程は、理想から比べると程遠い。彼の今年のF2マシンは良くないし、実力を発揮できていないと思う。彼はチームメイトのオリバー・ベアマンには勝っている。ベアマンも来年、同じくF1に参戦するんだ」
「でも難しい決断だ。そして、昨日は(イタリアGPのFP1で)クラッシュもあった。だから、準備の過程は最適だとは言えない。でも彼(メルセデスのチーム代表であるトト・ウルフ)は正しい決断をしたと思う」
しかしロズベルグは、アントネッリが初めて出走したF1公式セッションで受けたプレッシャーは相当なモノだっただろうと同情した。しかもイタリアは彼の母国……そのプレッシャーの大きさは尚更だろう。
「精神的にはとても厳しい。昨日はF1で最初の公式セッションだった。そして18歳で、イタリア人としてイタリアを走ったんだ。世界中がその一挙手一投足を見守っていたが、2周目にウォールに突っ込んでしまった」
「それまで、彼は速かった。ルイス・ハミルトンが同じタイミングでコース上にいたが、それは問題なかった」
「でも、明らかに不利な結果だ。完全にやり過ぎた。やる気を出し過ぎてしまったんだ。でもそれは彼がまだ18歳で、キャリアをスタートさせたばかりだと思う」
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